iTunesは、言うまでもなく便利なアプリですが、何も問題がない訳ではありません。iPhoneと同期している時に、問題が起こることはよくあります。そのような時のために、iTunesアプリ以外を使って、各種ファイルを同期する方法を、ご紹介しましょう。これで、iTunesを使わずに同期ができますよ。
■写真iPhoneでどんな風に写真がみたいとか、どれだけ写真を入れておきたいとか、そういったことを言えるほど、写真に関するオプションはありませんでした。米Lifehackerで最近紹介したアプリ『PhotoSync for Lazy』は、WindowsとiPhoneの写真を、自動的に素早く同期できます。クロスプラットフォームのアプリ『PhotoSync』は、パソコンと接続しなくてもワイヤレスで、iPhoneのカメラロールの写真をパソコンへ転送可能です。
『Dropbox』も、どのプラットフォームでも写真の同期に使えます。ただ、iOSで写真を見る時に、Dropboxでは、サムネイルが表示されないこともありますが、写真を1枚ずつフリックしながら見ることは可能です。「Flickr」ユーザーであれば、『Photo Wallet』でiPhoneの写真をワイヤレスでFlickrに同期できます(iPadの場合は『PhotoPad』)。「Picasa」ユーザーなら『iPicasa』が同様のアプリになります。一つですべてをカバーするようなアプリはありませんが、これらを使えば、写真の同期に無理してiTunesを使わずに済みますよ。
■ビデオビデオはちょっと難しいのでは? と思うかもしれませんが、実はとても簡単です。iPhoneにビデオファイルを同期したい時や、物理コピーしたい時は『Dropbox』を使えば大丈夫です。また、ネット環境が良い場所であれば、ストリーミングアプリの『StreamToMe』や『AirVideo』、『Libox』を使って、自宅のパソコンにあるビデオも見られます。
■音楽音楽は、さすがにiTunesの専門分野だから無理な気もしますが、方法がない訳ではありません。またもや『Dropbox』の登場です。何千曲もある場合は面倒かもしれませんが、Dropboxに保存すれば共有できます。
『StreamToMe』を使えば、自宅のパソコンからのストリーミング再生も可能です。他にも音楽をストリーミングできるサービスやiOSアプリは(中には無料のものも)あります。しかし、iTunesを使わずに音楽を同期するには、iPhoneをジェイルブレイクした上で、『WinAMP』と『ml_ipod』を使わなければなりません。
■ポッドキャストや音声ファイルうれしいことに、ポッドキャストや音声ファイルは、音楽ファイルを扱うより少しだけ簡単です。米Lifehackerで最近紹介した無料アプリ『AudioPress』は、ポッドキャストやその他音声ファイルを、iOSデバイスから直接管理でき、定期購読しているものを自動で確認、すべてダウンロードしてくれます。
オーディオブックをよく聞くのであれば『Audible』も良いです。ネット環境さえあれば、iTunesを使わなくても、iOSデバイスから直接オーディオブックを購入・ダウンロードできます。iTunes Music Storeに接続するAppleのiPodアプリの代わりに、手動でポッドキャストを更新したり、Audibleのオーディオブックコンテンツの購入も可能です。こういったサードパーティーのアプリは、すでにiPhoneに入っている音声コンテンツでも、大抵うまく動きます。
■その他連絡先、カレンダー、メールアドレス、タスク、メモなどは、年会費9,800円のAppleの「MobileMe」で大抵できますし、「Mail2Web」を使うだけでも大丈夫です。他にも、それぞれ代用できるアプリはたくさんあります。『Air Sharing』は、Wi-Fi経由でファイルを移動させたり、見たりできます。
何度も登場した『Dropbox』でも、iOSデバイスから直接Dropboxサーバに、問題無くファイルをやりとりできます。プレーンなテキストファイルの同期なら『Simplenote』、リッチテキストや画像の同期なら『Evernote』も良いです。ドキュメントを同期するだけのアプリは、上げたらキリがないほどありますから、自分の使いやすい、好きなものを選ぶといいと思います。
これまでは、iOSデバイスをパソコンに接続したら、お決まりのようにiTunesで同期していたかもしれません。このように、違う選択肢もあることを知っておけば、トラブルの時に役立つのではないでしょうか。
Adam Dachis(原文/訳:的野裕子)