最高気温が35度を上回る「猛暑日」が東京都心でも普通に観測されるようになった日本の夏。
そんな猛暑日に潜む危険は、なんと熱中症だけではありませんでした。
35度以上の時は充電してはいけない?
素粒子物理学の研究機関である欧州原子核研究機構(CERN)が、周辺温度が35度以上の時は、リチウムバッテリー内蔵の製品を充電してはいけないと警告しているのです。
CERNによれば、その理由はリチウムバッテリーが発火する恐れがあるからだそう。その危険性について、次のように説明しています。
リチウムバッテリーによる火災が時にニュースとなりますが、(中略)われわれも充電中のリチウムバッテリーによる火災を何度か経験しています。
リチウムイオン・バッテリーやリチウムポリマー・バッテリーは、一般的に電気自動車・電動自転車・パソコンのほか、スマートフォンや電子タバコなどの電動式の製品に使われています。
たとえその製品が小さかったとしても、これらに使われているバッテリーは発電装置に変わりないのです。
「CERN」より翻訳引用
リチウムバッテリーの安全な使い方
CERNは、リチウムバッテリーによる発火を防ぐために、充電する際の注意点として次のことを推奨しています。
・周辺温度が35度以上の時は充電しない
・可燃物や危険物(化学薬品、爆発物など)の近くで充電しない
・製品メーカーの説明書に従う
・安全なバッテリーを使う
バッテリーが傷ついている・変形しているなどの場合は使用を避けること。
・適当なバッテリーを使う
製品に付属された正規品を使うのがベスト。
・製品からバッテリーを抜いてから充電する
充電の時、製品からバッテリーを抜くように設計されているものの場合は、必ずバッテリーを抜いてから充電すること。
・充電が完了したら製品から充電器を外す
また、万が一リチウムバッテリーの発熱や膨張など異常がみられる場合は、ただちに安全な場所に避難することが必要とも説明しています。
今やビジネスシーン・プライベート問わず必需品となったスマホ。中には、スマホを充電しながら外出する人も多いのではないでしょうか。
ところが、スマホのみならず、モバイルバッテリーにもリチウムバッテリーが内蔵されているため、その行為は爆弾を抱えながら歩いているようなものです。
リチウムバッテリーの危険性について正しく認識し、夏を楽しく安全に過ごしましょう。
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Image: Shutterstock.com
Source: CERN