デジタルイラストを始めるにあたり、コスパの優れた高性能な液晶ペンタブレット(以下:液タブ)を探している。
出来ることならディスプレイサイズは大き目で、持ち運びにも便利なモデルを希望しています。
そんなアナタに、XPPenの液タブ「Artist Pro 16(Gen2)」のレビューを紹介します。
シンプルでありながらも洗練されている16インチの液タブは、据え置きはもちろん、持ち運びにも最適なモデル。
実際にサンプル品を1ヶ月程試させていただきましたが、個人的には過去に試してきた液タブの中でもトップクラスの描き心地でした。
16インチながらアスペクト比を16:10にしたことによって広々と使える作業エリア、最大16,384段階の筆圧感知を実現した革新的なテクノロジーによって、まるで紙の上に描いているような感覚を一度味わうと病みつきです。
本記事では、そんなArtist Pro 16(Gen2)の特徴はもちろん、使用感について詳しくレビューします。
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割引率は製品によって違いますが、最大で30%となる製品もありますので、ぜひ公式サイトをチェックしてみて下さい!
良いところ | 気になるところ |
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目次
XPPen Artist Pro 16(Gen2) 開封の儀
それでは、Artist Pro 16(Gen2)が届いたところから紹介していきます。
※コチラはサンプル品となりますので、実際に購入される場合と内容が異なるところがあります。予めご了承ください。
こちらがArtist Pro 16(Gen2)が届いた様子。
3in1接続ケーブルがセットになった状態で、お届けいただきました!
Artist Pro 16(Gen2)のパッケージは、ピンクをベースにした色鮮やかなデザインで、開封前からワクワクします。
開封してみると、Artist Pro 16(Gen2)がシッカリと固定された状態で入っていました。
初見の印象としては、思っていたよりも大きな液タブという印象です。
その他の付属品は液タブの下に、全て固定されて入っていました。
主なスペック
主なスペックは以下の通り。
製品名 | Artist Pro 16(Gen 2)液晶ペンタブレット |
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製品モデル | MD160QH |
色 | ブラック・グレー |
スタイラスペン | X3 Proスマートチップスタイラス |
ON荷重 | 3 g |
筆圧レベル | 16384 |
傾き検知機能 | 60° |
画面解像度 | 2560 x 1600 |
サイズ | 405.11 x 291.37 x 20.23 mm |
作業エリア | 344.68 x 215.42 mm |
フルラミネーション | あり |
視野角 | 178° |
コントラスト比 | 1200:1 |
輝度(標準) | 250 cd/m2 |
解像度 | 5080 LPI |
色域カバー率(標準) | 99% sRGB、97% Adobe RGB、99% DCI-P3 |
色域面積比(標準) | 159% sRGB、118% Adobe RGB、117% DCI-P3 |
読取高さ | 10mm |
応答速度 | 20 ms |
レポートレート | 200RPS(最大) |
精度 | ±0.4mm(中央)、±0.8mm(エッジ部) |
電源入力 | AC 110-240V |
電源出力 | DC 12V ⎓ 3A |
互換性 | Windows 7以降、macOS 10.10以降、Android(USB3.1 DP1.2)、Chrome OS 88以降、Linux |
※製品の仕様詳細は、公式サイトをお確かめください。
同梱物・パッケージ内容
中に入っている物を並べて撮影してみました。
- Artist Pro 16(Gen2)
- X3 Proスマートチップスタイラス
- ペンケース(替え芯8本同梱)
- USB-C to USB-Cケーブル
- 延長コード
- 電源アダプター
- USB-C to USB-Aケーブル
- 3 in 1ケーブル
- 2本指グローブ
- ワイヤレスショートカットリモート
- ワイヤレスレシーバー
- クリーニングクロス
- クイックガイド
- 保証書
USB-C to USB-Aケーブル。
液晶ペンタブレットの給電及びワイヤレスショートカットリモートの充電用ケーブルです。
USB-C to USB-Cケーブル。
延長コード。
電源アダプター。
海外でも使用できるように、差し込む部分を切り替えることが出来るアタッチメントが複数付いていました。
日本での使用になりますので、写真のようにセットして準備は完了です。
2本指グローブ。
クリーニングクロス。
クイックガイド、保証書。
そして、別パッケージ品として付いてきた「3in1ケーブル」です。
使用する端末が、USB-Cでの接続に非対応の場合に、3in1ケーブルでHDMI接続する事ができます。
ACK05ワイヤレスショートカットリモート。
サイズは127.55mm x 70.49mm x 10mmで、重さは75g。
コンパクトで携帯性に優れた片手デバイスとなっており、エクスプレスキー10個とローラーホイールをカスタマイズすることによって、作業効率を格段に上げてくれるガジェットです。
デジタルイラストを描いていると、どうしても片手デバイスが欲しくなるのですが、Artist Pro 16(Gen2)を購入すればセットで付いてきます。
底面には滑り止めが付いています。
主なスペックは以下の通り。
製品名 | XPPenワイヤレスショートカットリモート |
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製品モデル | ACK05 |
材質 | プラスチック+シリコン |
寸法 | 127.55 x 70.49 x 10mm |
色 | ブラック+グレー |
重量 | 75g |
バッテリー容量 | 1000mAh/3.7V |
接続方法 | 有線接続、専用レシーバー接続、Bluetooth接続 |
ショートカットキー | エクスプレスキー10個 + ローラーホイール1個 |
連続動作時間 | 約300時間 |
搭載ポート | USB-C |
互換性 | 有線接続または専用レシーバー接続:Windows 7以降、macOS 10.10以降、Linux。 Bluetoothでのダイレクト接続:Windows 10以降、macOS 10.10以降。 |
※製品の仕様詳細は、公式サイトをお確かめください。
X3 Proスマートチップスタイラスを入れておけるペンケース。
頑丈な作りになっていますのでカバンの中に入れておいても、ペン先がつぶれてしまうなどの心配はいりません。
フタをあけてみると、X3 Proスマートチップスタイラスのほか、ワイヤレスレシーバー、標準の替え芯4本、フェルト替え芯4本、芯抜きが入っていました。
芯の交換は、写真のようにすれば簡単に行えます。
X3 Proスマートチップスタイラスの主なスペックは以下の通り。
製品名 | X3 Pro |
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対応製品 | Artist Pro(Gen2)シリーズ、Deco Pro(Gen2)シリーズ |
サイズ | 14.65mmx156.28mm |
材質 | ハードゴム+シリコン+アルミ合金 |
表面加工 | 塗装+アルマイト処理 |
色 | 黒+グレー |
重量 | 16g |
ショートカットキー | 2 |
テール消しゴム | あり |
読み取り方式 | デジタル信号処理&EMR電磁誘導方式 |
ON荷重 | 3g |
沈み込み | 0.6±0.2mm |
筆圧感知 | 16384 |
読み取り高さ | 10mm |
傾き検知機能 | 60º |
※製品の仕様詳細は、公式サイトをお確かめください。
Artist Pro 16(Gen2)本体の詳細
こちらがArtist Pro 16(Gen2)本体。
ダークスペースグレーのメタリックボディで、サイズは405.11mm x 291.37mm x 20.23mmとなっており、作業エリアは344.68mm x 215.42mm。
液晶パネルと表面のガラスとの間に隙間がほとんどないフルラミネーションを採用しています。
周りにボタンなどもなく、シンプルな設計になっているのも特徴的です。
本体手前の人間工学に基づいたリストレスト「X-Edge」は、美しい曲線によって手首の疲れを和らげてくれます。
本体左側面。
本体右側面。
背面から撮影。
フル機能USB-Cポートと3-in-1 USB-Cポート、照明の調整ボタン、電源ボタンを配置。
フル機能USB-Cポートと3-in-1 USB-Cポートを搭載したことによって、様々な接続方法を可能にしてくれています。
電源ボタンは3秒間長押しすると、ランプがブルーとオレンジで交互に点滅。
画面のみ消した状態で接続することが出来ますので、なんとペンタブレット(板タブ)としても使えます。
底面。
折りたたみ式のスタンドを内蔵していますので、据え置きでもポータブルでも使いやすい液タブとなっています。
Artist Pro 16(Gen2) の使用感
それでは、Artist Pro 16(Gen2)を使っていきます!
設定
まずは初期設定です。
様々な接続方法がありますが、私はデスク周りをスッキリとさせたい+液タブを使用する場所を固定したくないので、type-Cケーブル一本でノートPCと接続をしています。
作業エリアの設定などは、XPPenの専用ソフトから行います。
ペンのショートカットや筆圧感度の調整も、必要に応じて設定から行っておきましょう。
よし!準備完了だ。
描き心地
肝心なイラストを描くにあたっての使用感ですが、「非の打ち所がない」というのが正直な感想です。
液晶パネルと表面のガラスとの間には隙間がなくなるフルラミネーションディスプレイという事で、ペン先にずれはなし。
PCの性能も影響するとは思いますが、スペック的に間違いのないPCとつなげておけば、遅延も感じません。
CLIP STUDIO PAINTにて、必要なメニューを表示させている状態であっても、広々とした描画スペースがあります。
もう少しさな液タブを使用すると、描画スペースが狭くなって使いにくく感じたりもするのですが、Artist Pro 16(Gen2)は十分なスペースを確保している印象です。
もっと大きな液タブの方が当然作業スペースは大きくはなりますが、アスペクト比を16:10にしたことで、大きく感じているのかもしれません。
写真は別売のX3 Pro スリムペンを使用している様子です。
スリムなペンの方が使いやすい方については、以下の記事を参考に検討してみてください。
スタイラスペンは充電不要で使用できるため、書きたい!と思った瞬間を逃さないのも嬉しい仕様です。
映し出される映像に関しても2.5Kと解像度(2560×1600)が高く、色彩表現も美しい仕様となっていますから、創作意欲が高まります。
16インチは液タブの中では中間クラスの大きさですが、個人的には一番しっくりとくる大きさで、据え置きにしても、持ち運び用としても重宝するサイズ感です。
特に場所を変えながらイラストを描きたい自分のような人にとっては、サイズ感、重さ、スタンド付きと言った点はかなり◎です。
XPPenワイヤレスショートカットリモート「ACK05」の使用感は抜群。
カスタマイズ性に優れた片手デバイスになっていますから、デジタルイラストの製作効率を大幅に上げてくれます。
横向きでも縦向きでも、自由に使えるので、好みのスタイルを探してみてください!
一点だけ残念だったのは、Artist Pro 16(Gen2)でスタンドを使っている状態だと、角度に耐えられなくて滑り落ちてしまったこと。
画面上に置いておけるくらいの滑り止めがついていたら、より快適に使えたかと思います。
収納できる液タブ
一日の終わりには、デスクの上に何も置いておきたくない!
そんなアナタにも、Artist Pro 16(Gen2)はおすすめです。
専用のケースがないので別途用意する必要はありますが、見た目以上に軽量でコンパクトなボディをしている為、ちょっとした隙間に収納しておくことができます。
使用するときにだけ出して使いたい。
そんな使用法にも最適な液タブです。
ペンタブレットモード
電源ボタンを3秒間長押しすると、ランプがブルーとオレンジで交互に点滅。
画面のみを消灯した状態を確認したら、なんとペンタブレットとして使えるのもArtist Pro 16(Gen2)の良いところ。
液タブは画面に向かってイラストを描く必要があるので、どうしても姿勢が悪くなりがちなのですが、ペンタブレットは目の前にあるディスプレイを見ながらイラストを描くことができるため、姿勢が悪くなりにくい。
練習や下書きなどはペンタブレットで行い、仕上げは液タブを使用するように使い分けるなどすれば、腰を痛めるリスクも軽減できます。
多用途に使用できるディスプレイ
イラスト制作以外の使用にも、Artist Pro 16(Gen2)は便利です。
16インチというディスプレイの大きさがありますので、十二分にメインディスプレイとしても活用可能。
私は液タブ用のスタンドを下に敷いて、角度をつけ、デュアルディスプレイにして使用していますが、普通にモバイルモニターよりも快適に使わせてもらってます。
Artist Pro 16(Gen2)を見やすい角度に調整し、キーボードとマウスを用意すれば立派なディスプレイです。
試しにPCゲームのゼンレスゾーンゼロをプレイしてみましたが、豊富な色彩と繊細な表現力もあいまって、素晴らしい体験ができました。
まとめ
XPPenの液タブ「Artist Pro 16(Gen2)」を実際に試してみた感想をまとめると、個人的には過去一で使い勝手の良い「液タブ」となっていました!
デジタルイラスト用としての性能はピカイチですし、日常的なサブディスプレイとしても最適。
外出先で絵を描く機会も少しずつ増えてきている自分からすると、スッと持ち歩くことも出来るArtist Pro 16(Gen2)は手放せなくなる液タブでございました!
デジタルイラストを始めるにあたり、コスパの優れた高性能な液晶ペンタブレットを探しているなら、ぜひArtist Pro 16(Gen2)の詳細を確かめてみてください。
良いところ | 気になるところ |
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