医学書院「ケアをひらく」シリーズ編集者の白石正明さんをお招きしたトークイベントを開催します。
現在はキュレーターとして活躍されている青木彬さんは、12歳で右足に骨肉腫を発症、人工関節を入れましたが、
30歳の時、感染症の進行により、大腿骨から下を切断することを決めました。手術は無事に成功、
しかし術後、不思議な経験をすることになります。「幻肢痛(げんしつう)」と呼ばれる、すでに無い手や足が、
まるで残っているかのように、その場所に痛みを感じる現象です。
病室のベッドで初めて幻肢痛を感じた時、青木さんにはそれが「ここに右足があったんだよ」という声に聞こえました。
無いはずの存在、その「声」に耳を傾けコミュニケーションを重ねることは、これまでの自分にはない考えや創造力の模索へと繋がっていくのでは......そう思い、インターネット上で日記を書き始めました。
一方の白石正明さんは、医学書院の編集者としてシリーズ「ケアをひらく」を立ち上げ、「ケア」の枠を大きくはみ出す、
数々の話題作を世に出してこられました。青木さんが公開した日記にもいち早く注目し、書き続けることを強く勧め、いまに至っています。
キュレーションの語源は「世話をする(Cure)」だと言います。キュレーターとしてアーティストを、幻肢痛の当事者として自分の無くなった右足を、ケアし、コミュニケーションをおこなっていく青木さんを、白石さんはどのように見ていたのでしょう。
見えないもの、感じとれないこと、不確かなもので溢れる日々を生き抜くちょっとした技術についても、語り合っていただきます。
【日時】
11月18日(月) 19:30~21:30 (19:00開場)
【会場】
本屋B&B(世田谷区代田2-36-15 BONUS TRACK 2F)
+オンライン配信
【イベント詳細URL】
【主催】
本屋B&B
event (at) bookandbeer.com ※(at)を@に変換して送信してください