
任期満了に伴う藤沢市長選は16日投開票され、現職の鈴木恒夫氏(70)が、いずれも新人で元衆院議員の水戸将史氏(57)、元県議の加藤なを子氏(61)=共産党推薦=を破り、3選を果たした。
主要政党の国会・地方議員の支援を受けるなど盤石の体制で臨んだが、得票数は前回の6万8600票を下回り、現市政に対する批判も浮かび上がった。
選挙戦では、人口の増加や藤沢への愛着の醸成、市民参加型五輪の取り組みなど2期8年の実績を強調し、市政の継続を主張。「次世代に誇れる施策に挑戦する」と訴えてきた。
加藤氏は大型開発から暮らし優先への政策転換を、水戸氏は教育への積極的投資や身を削る行財政改革を訴えたが、及ばなかった。
投票率は29・27%で、過去2番目に低かった前回市長選(27・81%)を1・46ポイント上回った。30%を割り込んだのは、2回連続で3回目。当日の有権者数は35万6549人(男17万5057人、女18万1492人)。
鈴木恒夫氏の横顔 藤沢市出身。早大卒後、1979年に29歳で市議に初当選し、4期務め県議へ転身。5期目途中の2012年の市長選に出馬し、現職を破った。江の島がセーリング競技会場となる東京五輪に「次世代へのレガシー(遺産)を残す」と期待を込める。大鋸。
【解説】得票減、市政に影響も
2期8年にわたる鈴木市政の是非を主な争点とした藤沢市長選で、現職の鈴木氏が3選を果たした。ただ、得票数を減らしての当選で、市政運営への影響が注視される。