Step Up
大きな夢の実現のために、君は日々努力を続けなければならない。技術を磨き、君自身の能力を高めていくことが、チーム全体の、そして愛馬の大きな力となっていくのだ。
Feeling
君は愛馬に語りかける。君と愛馬は家族同然。同じ時間を過ごし、同じ夢を見る。また君は愛馬に跨り、その背中から成長ぶりや体調の変化を感じ取る。一瞬一瞬を感じて、愛馬を導こう!
Group
デビュー前の競走馬が入厩してきた時に、君の仕事が始める。君は、決して一人ではない。様々な役割を担うスタッフが一丸となって、大きな夢の実現を目指すのだ。
厩舎スタッフとは、競走馬の調教や管理の責任者である調教師のもとで、馬を世話する人のことです。つまり会社で言うと、調教師が社長で厩舎スタッフは従業員といったところでしょうか。
厩舎スタッフの一日を追ってみましょう。彼らの一日は、季節によって1時間から2時間の差はありますが、午前4時ごろには厩舎に行き、担当馬に異常がないかどうかを確認することから始まります。
そして、競走馬の入っている馬房(部屋)を掃除します。具体的にはボロ(フン)や尿で汚れた寝わら(馬の布団)を馬房の外に出したり、干したり、新しいきれいな寝わらを入れたりする作業です。
それが終わると、いよいよ調教(馬のトレーニング)の準備に入ります。最初に馬具をつけるのですが、これは、騎手や調教助手がすぐに騎乗できるようにするためで、「馬装」と呼んでいます。この作業は午前5時過ぎ頃に行われます。
そして馬装が整ったら馬にまたがって軽く歩かせます。いきなり全力で走らせたりしたら馬が故障してしまうかもしれないので、まずは人を乗せて厩舎のまわりをじっくり歩いて準備運動(ウォーミングアップ)をして、十分に馬の体をほぐすのです。
それから午前6時になると、いよいよレースで走るコースと同じような馬場に入り調教を開始します。
調教が終わると、今度は激しい運動の後の生理運動(クーリングダウン)を行います。これを怠ると、故障の原因につながる恐れがあるので、ウォーミングアップと同じように、馬に騎乗した状態で厩舎の周囲を何周も歩かせます。
最後に、厩舎に戻ってきた馬の手入れを、午前7時ごろから開始します。洗い場(馬を洗うところ)に馬をつなぎ、シャワーで汗を流し、ブラシをかけ、併せて調教の後に馬の体調や脚などに異常がないかどうか確認します。その後、馬を馬房に入れ、飼い葉(馬のご飯)を与えます。
これら作業の合間に休憩を入れながら、引き続き自分の担当するもう1頭の馬について、先程と同じ工程を行います。従って朝の作業が終了するのは、これも季節によって異なりますが、午前10時ごろになります。その後、午後2時ごろから再び厩舎に行って 馬の手入れ、寝わらの片付け、そして飼い葉 (馬のご飯)を与え、午後5時ごろに全ての作業が終了します。
厩舎スタッフとは毎日馬を世話する仕事です。従って、馬に対する愛情や馬と接する喜びを常に感じられる人でなければ、続けていくことができない仕事だといえるでしょう。