ロシア生まれの『テトリス』は、誰もが遊んだことのある「落ちもの系」パズルゲームの名作。非常に歴史あるゲームですので、全く遊んだことがないという方は少ないかと思われます。
対戦やスコアアタックなど様々な遊び方ができる『テトリス』ですが、実はなんとなく積み上げて4列消しするだけじゃない、奥深さがあるのはご存知でしたか?
2020年12月には『ぷよぷよテトリス2』が発売されましたが、「ぷよぷよは狙って連鎖できるけど、テトリスは漫然と長い棒を隅に差し込んでるだけ」なんて方も多いはず。そこで今回は、テトリスの腕前を1段階アップさせる、基礎知識をご紹介します!
テトリス限定の対戦も可能になった『ぷよテト2』が有難い
本題に入る前に、発売されたばかりの『ぷよぷよテトリス2』をご紹介しましょう。本作は2大パズルゲーム『ぷよぷよ』と『テトリス』をどちらも楽しめる贅沢なコラボ作品。そのうえ、各ゲームの基礎を学ぶ上でも実にオススメなのです。
多彩なゲームモードが搭載されているので、まずは「レッスン」モードで基本的な操作やルールを学び、「アドベンチャーモード」でストーリーを楽しみながら練習。自信がついたら、スコアアタックやオンライン対戦に繰り出してみるのが良いでしょう。
何を隠そう筆者も前作『ぷよぷよテトリス』で、ぷよぷよとテトリスの対戦技術を学んだ身。しかも最新作『ぷよぷよテトリス2』からは、テトリス限定でオンライン対戦が遊べるようになりました!
「テトリスvsテトリス」と「テトリスvsぷよぷよ」はまた違った駆け引きがあって面白いのですが、どちらも一気に対応するのは初心者には脳みそが忙しすぎます。まずはテトリスリーグからスタートして将来的にvsぷよぷよに乗り出すもヨシ、テトリス一本で極めるもヨシですね。
新ルール「スキルバトル」で本作にしかない新感覚バトルも!
また、今作から登場の「スキルバトル」は、対戦中にスキルを使用して様々なギミックを発動させることが重要な新ルール。使用するキャラクターにスキル差やレベル差の概念があり、アドベンチャーモードを遊ぶことで各キャラクター達を育成できます。「もう操作はバッチリ」というベテランプレーヤーの皆さんも、ぜひ新感覚バトルにチャレンジを!
意外と知らないテトリスのアレコレ
さて、ここからはそんなテトリス対戦に必要な基礎知識をご紹介。
まずは用語ですが、上から落ちてくる物体は「テトリミノ」という名前があり、それぞれ形によって「Iテトリミノ、Oテトリミノ、Lテトリミノ、Jテトリミノ、Sテトリミノ、Zテトリミノ、Tテトリミノ」と呼ばれます。回転させるとSとZが少しややこしいですが、緑の方がSテトリミノで、赤い方がZテトリミノです。
◆テトリスは7個1セット!
そしてテトリスではこの7種のテトリミノが必ず「7個1セット」となって順番に落ちてくることも覚えておきましょう。
具体的に説明すると「1手~7手目」と「8手~14手目」で区切れば、順番は違っても必ず各テトリミノが1個ずつ入っているという仕組みで、それが永遠に続いていきます。つまり「なんだか同じのばっかり落ちてくるなぁ」というのは気のせいなんです。なんですが、プレイしているとそういう気持ちになること自体は“あるある”ですね。
このテトリミノたちを積み重ね、揃えて消すことで相手のフィールドに攻撃していきましょう。ちなみにIテトリミノを突き刺して4列一気に消すお馴染みの消し方を「テトリス」と言い、ゲーム名を冠した代表的な技になっています。
◆強力かつ爽快な「Tスピン」
そしてこのテトリミノたち、実は置けないように見える穴にも滑り込ませることが出来ます。それが「スピン」という技術で、回転しても変化のないOテトリミノ以外はいずれも滑らせて使うことが出来ます。
これだけでも気持ちいいテクニックですが、実はTテトリミノに限ってはこのスピンを利用してラインを消すとボーナスが得られるんです。お得ですね!
やり方は簡単、上の画像のように「Tテトリミノが入りそうな空間に、左右どちらか片方に1マス屋根をした地形」を作ります。「えっ、難しくない?」と思うかもしれませんが、実はこの画像の地形も最初の「7個1セット」だけで作っていますので、覚えてしまえば再現は容易いもの。
あとはTテトリミノをその穴まで運んでいき、引っ付く前に回転。これでTスピンが完成です。2列しか消していませんが、対戦ではボーナスがついて4列分の威力になっています。これが出来るだけでも「テトラ―」としてワンステップ上がったことになりますし、何よりもバシッと空間にテトリミノがはまる感覚が非常に気持ち良いので是非やってみてください。
積み方の定型を覚えて一歩リード
将棋やオセロにも序盤の定石があるように、実はテトリスにもなんとなく過ごしがちな序盤戦を乗り切る定番の積み方が幾つもあります。
ここまで「7個1セット」と「スピン」という2つの要素を覚えて頂きましたが、既にこの段階で、その定番の積み方の中でも人気ある強力な技が使えるようになっているんです。早速見てみましょう
◆パーフェクト積み
パズルゲームのお約束、画面上をまっさらに消してしまう「全消し」はテトリスにも存在します。これは「パーフェクトクリア」と言ってやはりボーナスが得られる気持ちいい消し方なのですが、これをいきなり狙うための戦術こそ、パーフェクト積み。通称「パフェ積み」です。初手の7個1セットを以下のように積み上げてください。
2個あるじゃん!と思われたかも知れませんが、これはどっちも正解。要は片方に4×4のブロックを作り、反対側にS・Z・Tのテトリミノを図のように組み上げるのがパフェ積みです。
テトリミノは全て4マス分の大きさなので、あと3つを上手に埋め込めば4マス×10で4列全部消えてのパーフェクトになるという寸法ですね。
この3テトリミノの埋め込み方は多少工夫が必要ですが、かなりの高確率でパーフェクトが取れる上にその後もまた綺麗な状態から新しい組み方が出来るので凄くスマートな積み方です。これで流れに応じてパーフェクトが取れるようになってくれば、テトリス脳の発達を感じられることでしょう。
◆Tスピンダブル+Tスピントリプルのコンボ技
いやいや、ちょっとパーフェクトは難しいという方にもオススメな、簡単かつ強力を極めた土台が、TスピンダブルからTスピントリプルをコンボで繰り出す技、通称「DT砲」です。
「Tスピン」をダブルで発射出来ることから名付けられたこの土台は、作りやすい上に火力も抜群。画面端に出来上がった縦の溝に、Tテトリミノが2個入っていきます。これももちろん左右対称に組むことが可能。
こちらも複雑に見えますが、とにかく重要なのは縦の溝。下の画像で赤く囲った部分さえ完成していれば他の部分は自由に埋めて良いので、先ずは見本と同じように組んでみては如何でしょうか。
完成したら、Tテトリミノを入口に持っていき回転ボタンを3連打すればあっという間にTスピンダブル。更に残りの地形にTテトリミノをもういっちょ持っていけばTスピントリプルが完成します。1個だけテトリミノをキープしておける「ホールド」機能を駆使して連発すれば、これだけでも勝負を決められるほどの威力なので、非常におすすめです。
まだまだテトリス道は奥が深い!
ここで紹介したテクニックはまだまだほんの一部ですが、これだけでも知っていれば「テトラー」の仲間入りです。
テトリスではこうした戦術もさることながら操作の正確さとスピードが勝敗の分かれ目となっており、他にも置きミスを極力減らすための「最適化」という技術や、相手のお邪魔や置きミスをリカバリーする「掘り」というテクニックもあるのですが、それはまた上級者への道。
まずは基本的な知識と積み方を身に着けてオンラインモードへ行くもよし、さまざまなゲームモードを如何なく遊びつくすもよし。とにかく『ぷよぷよテトリス2』には非常に多彩なモードが備わっていますので、テトリス専門でも十分に遊び続けられるボリュームになっていそうです。
筆者も40列消し切るスピードを計測する「40LINEモード」で、前作では達成したはずの1分切りを目指して目下奮闘中。皆さんもこの冬には自分なりの目標を立ててのテトリスデビュー、いかがでしょうか。