石川県で震度7を観測したのは初めてで、国内では2018年の北海道地震以来、大津波警報が発表されたのは11年3月の東日本大震災以来となる。
各地の自治体や消防によると、輪島市内で大規模な火災が発生し、中心部の河井町では輪島塗の五島屋のビルが横倒しとなった。中に人が取り残されているとの情報がある。門前町浦上でも多数の住宅が倒壊し、女性が下敷きになった。救助されたが安否は分かっていない。
航空自衛隊輪島分屯基地には住民ら約千人が避難し、自衛隊が毛布や水、食料を配布して対応した。
羽咋市の地元消防によると、市内で2人、志賀町で5人がけがをし、病院に搬送された。
羽咋市内でも複数の家屋が倒壊し、全域で断水している。能登町でも複数の家屋が倒壊した。能登町の職員によると、町内で車が川に転落した。内灘町では町内の7割の地域で断水が発生した。
金沢市東部の田上新町で住宅3軒が土砂崩れに巻き込まれた。けが人は確認されていない。金沢城公園の石垣が一部崩れた。
JR西日本によると、金沢駅は揺れの影響で構内が水浸しとなり、封鎖された。北陸新幹線金沢―長野間で運転を見合わせた。復旧のめどは立っていない、北陸線、七尾線、氷見線、城端線、高山本線も全線で運転を見合わせた。IRいしかわ鉄道、のと鉄道、北陸鉄道も列車の運行を見合わせた。2日以降の運行についてはいずれも未定。
能登空港は午後の便を運休とした。
北陸電力によると、志賀原発で異常は確認されていない。運転中の七尾大田火力発電所は停止した。
北陸電力送配電によると、県内で約3万2500戸が停電している。
主要道路は、のと里山海道柳田―穴水インターチェンジ(IC)間、北陸自動車丸岡IC―新潟中央ジャンクション(JCT)、能越自動車道穴水―能登三井IC間、高岡―七尾IC、が通行止めになっている。
気象庁は「令和6年能登半島地震」と命名した。