株式会社マテリアルゲート
代表取締役 中野 佑紀
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西原禎文教授の研究成果である「単分子誘電体」の社会実装を目指す株式会社マテリアルゲート(広島県、代表取締役:中野佑紀)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の行った公募「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業(DTSU事業)」に採択されました。今回は計55件の応募があり、そのうち11件が採択となりました。本公募への採択は、広島大学発ベンチャーでは1件目です(2024年12月現在)。
本公募は、技術の確立や事業化・社会実装までに長期の研究開発と大規模な資金を要し、リスクは高いものの国や世界全体で対処すべき経済社会課題の解決にも資すると考えられる革新的な技術の研究開発に取り組んでいる「ディープテック・スタートアップ」を対象とし、実用化研究開発や量産化実証、海外技術実証などへの支援を行うものです。
今回、マテリアルゲートは「STSフェーズ(実用化研究開発(前期))」に採択され、事業期間2年間で2.8億円の助成を獲得いたしました。
今回の助成により、同社は広島大学と共同研究を行い、単分子誘電体メモリの実用化検証を実施する予定です。単分子誘電体とは、西原禎文教授が世界で初めて開発に成功した素材であり、コンピュータのメモリに使用すると、従来の製品よりも記録密度を1000倍以上向上させることができます。大容量ストレージの需要が日々高まってきている昨今、マテリアルゲートの単分子誘電体メモリはデジタル業界に革新をもたらす可能性を秘めています。
~以下、西原教授からのコメント~
広島大発の「単分子誘電体」は一分子で強誘電性を示す新しいメモリ材料です。「単分子誘電体」の発見は,強誘電体に関する従来の常識を覆すものであり,これまで立ちはだかってきたメモリ性能の限界を打ち破れる可能性があるとして注目を集めています。本研究ではその第一歩として,実用化・量産化を視野に入れた単分子誘電体メモリデバイスを作製し,その価値を社会に示すことを目指します。
左から4人目が西原禎文教授
掲載日 : 2024年12月16日
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