小さい時、お休みの日は、お父さんと公園で遊んで、帰りにかき氷を食べるのがすごい楽しみでした。溶けると何だか損した気分になるので慌てて食べるんですけど、そうすると頭がキーンって痛くなるんですよね。
誰もが経験したことがあろう、あのキーン! あのキーンの正体が解明されたそうです。
以前は、冷たいものを食べると頭がキーンとする現象は、静脈洞の血管が急激に冷やされ、また温められるためだと考えられていました。でも実際にはもっと複雑なメカニズムがあったようです。
研究は、ハーバード大学医学校でなされました。経頭蓋ドップラー検査を用いて、冷たい水を飲んだ時に脳の血流がどうなっているかを観察しました。対比のため、常温の水を飲んだバージョンも行ったそうです。
結果はExperimental Biology 2012で発表されたのですが、冷たいものを摂取すると、前大脳動脈の拡張が起こり、結果として痛みが生じるということでした。また血管が収縮すると被験者は痛みが消えたと言うそうです。学者らは、これは脳の自衛機能なのではないかと推測しています。
脳は人間の身体の中でも常に動いている必要がある、重要な器官の1つです。また温度に敏感な器官でもあります。血管拡張は脳の温度が下がらないように温かい血液を送ることによって起きるのではないでしょうか。
また頭蓋骨は硬いので、血液量が増えるということは、脳の血管内の血圧が上がるということ意味します。これが痛みを生むのではないかとも推測しています。かき氷痛の原因については、もう少し色々と調査する必要があるそうですが以前の考えとは大分違いそうですね。
また学者らは、この血流が変化するというメカニズムが偏頭痛やその他の頭痛でも見られるということを指摘しています。そうだとすると、脳の血管の拡張が起こらないような薬を処方すると、偏頭痛に悩む人には大助かり、ということになるかもしれません。
お医者様が以前は治らなかった病気の治療法を模索してくれるのも有り難いですが、こうやって日常的な事にも取り組んでくれると、頻度も多いので嬉しいですね。私は偏頭痛持ちなので、今後の研究に期待大です。
JAMIE CONDLIFFE(原文/mio)