宇宙探索ADV『Outer Wilds』は「詳しくは言えないけどマジで面白い」…それってどういうこと? ガチ勢の“布教”が続くタイムループから脱出するべく、未プレイライターが初挑戦してみた | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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宇宙探索ADV『Outer Wilds』は「詳しくは言えないけどマジで面白い」…それってどういうこと? ガチ勢の“布教”が続くタイムループから脱出するべく、未プレイライターが初挑戦してみた

この話、聞いたことがあるような……。

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宇宙探索ADV『Outer Wilds』は「詳しくは言えないけどマジで面白い」…それってどういうこと? ガチ勢の“布教”が続くタイムループから脱出するべく、未プレイライターが初挑戦してみた
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※本企画は一部のみフィクションです。

本日10月24日より、ハピネットよりMobius Digitalが手掛ける宇宙探索アドベンチャー『Outer Wilds: Archaeologist Edition』が発売されました。このエディションは2019年に発売された『Outer Wilds』のPS5/ニンテンドースイッチ向けパッケージ版となり、ダウンロードコンテンツ同梱のほか、様々な特典が収録される特装版も用意されています。

『Outer Wilds: Archaeologist Edition』公式サイト(ハピネット)

『Outer Wilds』は宇宙を舞台に22分のタイムループを繰り返すアドベンチャーゲーム。インディーゲームを好む層から名作として名高いタイトルですが、クリア済のプレイヤーに「このゲームについて教えてよ」と聞いても「詳しくは話せない……」と返されてしまう、少し変わった作品です。

かくいう筆者も『Outer Wilds』は未プレイで、内容についてはよく分からないまま、発売当初から高い評価を受けていた作品だとぼんやり知っている程度。手元に送られてきた特装版に収録されている「アクリルキーホルダー」や「出水ぽすか先生描き下ろしのファブリックポスター」は、ファンならたしかに心が踊りそう……だけど、肝心の「描かれているもの」がなんなのかイマイチ分かりません。

そんな筆者に、Game*Spark編集部より『Outer Wilds』をプレイして特集記事を書けという指令が下りました。人選ミスな気もしますが……書けるやろ!

ゲームの紹介文には「スペースプログラムへようこそ!」「謎に満ちた恒星系...」「時間とともに変化する宇宙」「インターギャラクティックハイキングギアを身につけろ!」などの文字が踊ります。しかし、これだけではどうにもゲームプレイを想像できない……。

記事案「インターギャラクティックハイキングギアをパッケージ版でも体験だ!『Outer Wilds』でスペースプログラムを身に着けろ!【レポ】」――まぁこれでいいやろと、渾身の草稿を編集長に差し出すと、かなりデカめのため息をつかれる始末です。

長い長いため息の後、編集部が協力者を用意してくれることに。Game*Sparkでバリバリ活動しているライター仲間「みお」さん「各務都心」さんが『Outer Wilds』のディープなファンということで、今回のためにヒアリングさせてくれることになりました。

左から各務都心、みお

しかし、よくよく考えてみればこれはしめたものです。“ディープなファンへのインタビュー”ということでラクして記事を書けるかもしれない。さっそくおふたりとの鼎談をセッティングしてもらい、うきうきで編集部の会議室に向かう筆者……ここからは、本当にあったようでなかったような『Outer Wilds』体験レポートをお届けします。

■ガチ勢に聞いてみよう! 『Outer Wilds』の魅力はどこにある?

会議室にはすでにみおさん、各務都心さんが待っていました。さて、今回筆者は聞き役です。『Outer Wilds』ガチ勢のおふたりを招いて『Outer Wilds』トークに花を咲かせてもらうことにします。

各務さんは『Outer Wilds』Tシャツを着ての登場。さらにみおさんは『Outer Wilds』のアナログレコードを持って来てくれました。グッズだけでも伝わる“ガチ感”に驚かされます。

これは他人のふんどしでしっかりした記事が書けそうだぜ!

高村(筆者):それではさっそく『Outer Wilds』について、おふたりが面白いと思う点を教えてください。

みお:『Outer Wilds』は、探索するたびに無限に知的欲求が刺激されるんですよ。遊んでいると「この仕掛けはどうなっているんだろう?」「ここはどうやって進むんだろう?」「この現象はどういう原理で働いているんだろう?」などの疑問が無限に湧いてくるのですが、そこで出てきた“知的欲求”を全部受け止めてくれるゲームなんです!

各務都心:本当にそうですよね。『Outer Wilds』はそれ以外にも褒めるところがたくさんありますが、なにより 「オープンワールドの成功例」と言えますし、かなり出来が良い。全ての場所に謎が詰まっていて、その謎を解いていかないと、たったひとつの正解に辿り着けないようなゲームデザインです。一見関係ないロケーションでの謎解きが連鎖して繋がってくる上に、それがシナリオにもマッチしている。すべてに納得できるアドベンチャーゲームなんです。

みお:「22分で絶対にループする」という設定もミソですね。持ち越せる要素は、探索に使う“宇宙船”の中にある記録しかないんですよ。マップ環境が前回のループによって変化することがないんです。裏を返せば、「絶対に22分でクリアできる」ということにもなります。時間という天井があるので、ひとつの謎に深く考え過ぎることも起きないんです。

各務都心:音楽やアートがとても良いし、こってこてのSFではあるものの、理系の知識がいらないところも素晴らしいですね。

みお:これは『Outer Wilds』のアナログレコード「Outer Wilds 2xLP Vinyl Soundtrack」なんですが、中身も凝っていて。なんと隠し楽曲も収録されているんですよ。レコードの針を一度浮かせて、その楽曲のところで落とさないと物理的に聞けない仕組みなんです!

高村:おぉ……グッズのひとつにいたるまで『Outer Wilds』らしさがあるんですね。おふたりが『Outer Wilds』を好きになった理由はどこにあるのでしょう?

各務都心:元々Epic Game StoreでPC版が先売されていて、そのときからもうすでに「このゲーム、ヤバいんじゃないか?」という高い評価を聞いていました。最初にプレイしたときは、数時間やって積んじゃったんですけどね。

面白いけどそのうち続きをやろう……と考えてたんですけど、知り合いから「ゲームシナリオに関する連載を執筆するのだったら、『Outer Wilds』は絶対にプレイしたほうがいい」と言われて。それをきっかけに、最後までプレイしました。『Outer Wilds』は僕が人生でやったゲームの中で一番凄いゲームですね。間違いない。

高村:それってゲームライターの各務都心さんとして言ってしまっていいんですか!?

各務都心:はい。本当にそう思ってます。好き嫌いや個人的な趣味嗜好はあるかもしれないけど、フラットに見て一番凄いゲームは『Outer Wilds』です。

みお:そうですね。『Outer Wilds』は世にあるゲームの中でも一番凄いタイトルです。この『Outer Wilds: Archaeologist Edition』には、DLCも含まれていますよね。私はリリースして間もない頃に知り合いのゲーマーから勧められて、プレイし終えたあとにDLC発表のタイミングに立ち会ったわけなんです。でもクリアしたら、「『Outer Wilds』はこの世で一番完成度が高いゲームなんだから、DLCが出てもどうしたって蛇足になるじゃん」と思ってしまいました。だけど、その予想を超えたDLCが出た訳で……これもこの世にあるDLCで、最も完璧なDLCと言えますね。

高村:マジか……!ライター2人をもってしてもこの高評価ですか! おふたりの『Outer Wilds』熱はよくわかりました。ところで、そこまで高評価の『Outer Wilds』でどういうストーリーを体験できるのでしょうか?

みお&各務都心:言えないです。オチどころかほぼすべて言えないです。

高村:そこまで高評価なのに?

みお:ヒントぐらいはギリギリ言えるけど、何も言えないです。発見していくことが『Outer Wilds』の面白さのすべてなので

高村:プレイしていないのでわからないのですけれど、そういうものなんですね。本日はありがとうございました!


どういうストーリーかまでは聞けませんでしたが、ふたりのライターがここまでの太鼓判を押すのは純粋に驚きです。かなり実のあるインタビューになったのではないでしょうか。

筆者はまだ全然『Outer Wilds』をプレイしてないけれど、これだけ聞き出せたのだから「良いゲーム」と言えるでしょう。熟練ライターふたりが推しに推す『Outer Wilds』を、読者の皆様もぜひ遊んでみてください!


『Outer Wilds: Archaeologist Edition』公式サイト(ハピネット)

あらためて、『Outer Wilds: Archaeologist Edition』パッケージ版はPS5/ニンテンドースイッチ向けに2024年10月24日より発売中です。


よし原稿終わり!別のゲームやって寝るぞ!と思った瞬間、不思議な感覚に襲われる筆者……。気がつくと、編集部から鬼電がかかっていました。

「『Outer Wilds』のヒアリングでみおさん各務都心さんが待っているぞ!」との言葉に、違和感を感じます。とにかく急ぎ取材に行かねば……。

慌てふためきながら支度をして、ふと日付を見てみるとなんと時間が昨日に遡ってるではありませんか。もしかして、『Outer Wilds』の如くタイムループしてる……!? 馬鹿げた考えが頭をよぎります。とりあえずヒアリングを開始しましょう。

■ガチ勢に聞いてみよう! 『Outer Wilds』の魅力はどこにある……?

高村:それではさっそく『Outer Wilds』についておふたりが面白いと思う点を教えてください。

みお:『Outer Wilds』は、探索するたびに無限に知的欲求が刺激されるんですよ。遊んでいると「この仕掛けはどうなっているんだろう?」「ここはどうやって進むんだろう?」「この現象はどういう原理で働いているんだろう?」などの疑問が無限に湧いてくるのですが、そこで出てきた“知的欲求”を全部受け止めてくれるゲームなんです!

各務都心:本当にそうですよね。『Outer Wilds』はそれ以外にも褒めるところがたくさんありますが、なにより 「オープンワールドの成功例」と言えますし、かなり出来が良い。全ての場所に謎が詰まっていて、その謎を解いていかないと、たったひとつの正解に辿り着けないようなゲームデザインです。一見関係ないロケーションでの謎解きが連鎖して繋がってくる上に、それがシナリオにもマッチしている。すべてに納得できるアドベンチャーゲームなんです。

高村:う、うわぁ! それ全部聞いたことある!

みお:どうしましたか……?

――昨日と同じ日が続いている。予知夢でしょうか。違和感しかないものの、これを言ったら筆者の精神がどうにかなったと思われそうだし、あまり気にしないことにしましょう。

まぁ、筆者はまだ全然プレイしてないけど、もう一度話を聞いた限りでは、やっぱり遊んでみる価値はありそうなアドベンチャーゲームですね。熟練ライターふたりが推しに推す『Outer Wilds』をぜひ遊んでみてください!


『Outer Wilds: Archaeologist Edition』公式サイト(ハピネット)

あらためて、『Outer Wilds: Archaeologist Edition』パッケージ版はPS5/ニンテンドースイッチ向けに2024年10月24日より発売中です。

■ガチ勢…… 『Outer Wilds』……?

みお:『Outer Wilds』は、探索するたびに無限に知的欲求が刺激されるんですよ。遊んでいると「この仕掛けはどうなっているんだろう?」「ここはどうやって進むんだろう?」「この現象はどういう原理で働いているんだろう?」などの疑問が無限に湧いてくるのですが、そこで出てきた“知的欲求”を全部受け止めてくれるゲームなんです!

各務都心:本当にそうですよね。『Outer Wilds』はそれ以外にも褒めるところがたくさんありますが、なにより 「オープンワールドの成功例」と言えますし、かなり出来が良い。全ての場所に謎が詰まっていて、その謎を解いていかないと、たったひとつの正解に辿り着けないようなゲームデザインです。一見関係ないロケーションでの謎解きが連鎖して繋がってくる上に、それがシナリオにもマッチしている。すべてに納得できるアドベンチャーゲームなんです。

また同じこと言ってる……!もうこれは『Outer Wilds』さながらにループしてるとしか思えません。

高村:……おふたりに質問ですが、『Outer Wilds』のループの原因って何でしょう?

みお&各務都心:言えないです。オチなので絶対言えないです。

■ガチ…… 『Outer Wilds』……。

また今日が来た……明日なんてねぇよ……。今日も今日とてヒアリングを開始します。

みお:これは『Outer Wilds』のアナログレコード「Outer Wilds 2xLP Vinyl Soundtrack」なんですが、中も凝っていて。なんと隠し楽曲もあるんですよ。レコードの針を一度浮かせて、その楽曲のところで落とさないと物理的に聞けない仕組みなんです!

高村:それは本当にすごいですね……でも、もう何回も聞いた言葉だ!

高村:みおさん!信じてください!僕は今日というこの一日を何度もループしてるんです!

みお:ははは……『Outer Wilds』ギャグですか?

高村:信じてくださいよ!あと『Outer Wilds』がどんなストーリーなのか教えてください!

みお&各務都心:それだけは言えないです。絶対言えないです。

編集長:ちょっと! 高村さん! 落ち着いてください!いつもより輪をかけて変ですよ!警備員!警備員呼んで!

■ 『Outer Wilds』……

高村:『Outer Wilds』の記事を書きたいので……ストーリーを少しでも教えてください。

みお&各務都心:言えないです。絶対言えないです。

高村:だめだ……脱出できない……。思いつくことはもう全部しました。僕はGame*Spark編集部の会議室で物言わぬ岩になるんだ……。

編集長:まぁ……もし、ループしてるんなら何かきっかけや打開策は『Outer Wilds』にあると思うんですよ。

高村:打開策? 今日も明日も、予定は『Outer Wilds』ガチ勢へのヒアリングのみですよ……もしかして、僕が『Outer Wilds』をプレイすればいいとでも言うんですか!?

編集長:それはループ関係なしにプレイしてくださいよ。

高村:それはそうかも。

いざ、ループ脱出へ。ガチ勢から何度も聞いた“『Outer Wilds』の魅力”は真実なのか!?

というわけで、ここからは『Outer Wilds』初心者によるプレイレポートをお届けします!

『Outer Wilds』は前情報通り「22分間、宇宙を自由に旅するループ作品」です。しかし宇宙が舞台と言っても、様々なストーリーやギミックがギュッと圧縮されたかのような世界が広がっています。歩いて数分で回れるような惑星がちりばめられたオープンワールドですので、「広大な宇宙を無為に探索する」というような印象は受けません。

インタビューで何度も(?)聞いた「全ての場所に謎が詰まっている」という言葉が、まさに本質でしょう。詳しく書いてしまいたい気持ちはあれど、初っ端からおふたりが言っていた「“発見すること”の楽しさを妨げるから言えない」という言葉は、実際にプレイすれば痛感できます。

しかし2019年から5年越しのパッケージ版発売と言うことで、今から初見プレイに挑む方にはハードルもあるはず。手を出してなかった方のために大きなネタバレにならない範囲で『Outer Wilds』の楽しさを解説しましょう。

本作の主人公とその同族たちは、古代種族が残した高度な科学技術を使って宇宙飛行を実現しています。ですので、母体になる宇宙船は手作り感満載な木造! 宇宙を縦横無尽に旅するための高度な技術は「考古学」にルーツがあるわけですね。

そして、本作の主人公はとある出来事をきっかけとして“22分間のタイムループ”を繰り返すことになります。『Outer Wilds』に登場する惑星はそれぞれ奇妙な環境を形成していて、ぼんやり眺めていても楽しめますし、宇宙で大冒険をしている感覚も味わえます。攻略などは考えず「22分間、好きに歩き回る」だけのプレイでも、スケール感と魅力を味わえるでしょう。そして肝心の「22分後に何が待ち受けているか」は、ぜひ事前情報ナシでチェックしてほしい! 見ごたえ抜群であることは保証します。

筆者もプレイ当初、何をしていいのかが全く分かりませんでした。それを見ていた熟練ライターふたりは「どこへ行ってもいいんですよ」と静かに優しく沼に沈めにきたのですが、『Outer Wilds』を始めたばかりであれば、本当にどこに行ってもいいのです! 情報やギミックに満ちた星々はどこから訪れてもよく、ガチ勢曰く「初見でどの星を選ぶかでプレイヤーの性格が見える」らしいです。

ループで変化が起きるということは基本的になく、かろうじて持ち越せる記録に「プレイヤーが今までしてきた調査や、次に繋がるヒント」が残るため、無駄足になるということもありません。もちろんノーヒントというわけではなく、攻略のための導線が整えられているところも見事。最序盤では、自由研究さながらの“巨大な白紙”っぽいゲームとしか感じられないかもしれませんが、1~2時間もプレイすればすぐに勘所が掴めますし、「航行記録」というメモ要素がプレイヤーを丁寧にナビゲートしてくれます。

『Outer Wilds』は“世界の理解度”がそのままゲームの楽しさ、そしてプレイスキルにまで直結します。それらが身にしみて分かるのが、プレイ開始から何ループか数えた後のこと。どこかで見た覚えのあるオブジェ、仕掛け、そして古代人のメモ……。オープンワールドの表層を無作為に駆け回る冒険は「知識の蓄積」に他ならず、そうして得た情報が一気に繋がってきたときの快感は、『Outer Wilds』の醍醐味です。

プレイヤーの頭の中から沸き上がる「なぜ」が世界の答えに直結し、気付けば自分がどう動いていけばいいのかが分かっていく、まさにアドベンチャーゲームらしい体験……。マジでこれはゲーマーなら一度はプレイしたほうがいいタイトルでしょう!

筆者が特に快感を覚えたのは、「今まで漫然と観ていた景色に“意味”を見つけた瞬間」具体的なことは言えないです。申し訳ないですが、マジで言えないです。本当に“詳しくは言えないけど、マジでおすすめ”なタイトルなのです。

この手探りの楽しみがある瞬間をきっかけに膨張して、徐々に収束していくのが本作の魅力。SF作品や牧歌的な世界観にさほど興味がない方も、「完成度の高いオープンワールド」を覗き込むように体験することをオススメします。

■ガチ勢が語る『Outer Wilds』の魅力!!

みお:『Outer Wilds』は、探索するたびに無限に知的欲求が刺激されるんですよ。遊んでいると「この仕掛けはどうなっているんだろう?」「ここはどうやって進むんだろう?」「この現象はどういう原理で働いているんだろう?」などの疑問が無限に湧いてくるのですが、そこで出てきた“知的欲求”を全部受け止めてくれるゲームなんです!

各務都心:本当にそうですよね。『Outer Wilds』はそれ以外にも褒めるところがたくさんありますが、なにより 「オープンワールドの成功例」と言えますし、かなり出来が良い。全ての場所に謎が詰まっていて、その謎を解いていかないと、たったひとつの正解に辿り着けないようなゲームデザインです。一見関係ないロケーションでの謎解きが連鎖して繋がってくる上に、それがシナリオにもマッチしている。すべてに納得できるアドベンチャーゲームなんです。

高村:ええ、そうですね。わかりますよ。

各務都心:……失礼ですが、未プレイじゃなかったんですか?

みお:まさかどこかでネタバレを聞いたとか?

高村:信じてもらえなくても、大丈夫ですよ……。

編集長:ちゃんとプレイしてから言ってくださいね。マジでそういうのダメですよ。

筆者はループの元凶だったスパくんと和解することで無事に『Outer Wilds』の面白さを知ることができ、ループを脱出することができました。もちろん『Outer Wilds』のループの原因はこんなちゃちなものではありません。

ゲームプレイを体感した筆者は、今回は『Outer Wilds: Archaeologist Edition』特装版の収録グッズも持参。こちらのエディションには、特典としてアクリルキーホルダーとファブリックポスターがついてきます。ふたりのガチ勢ライターのみならず『Outer Wilds』ファンなら見逃せない一品です。実際に(?)何度もタイムループを乗り越えてきた筆者もすっかり欲しくなってしまいました!

そして通常版と特装版のいずれにも、初回購入特典として「スターターガイドブック」が収録。大きなネタバレのない範囲で『Outer Wilds』の冒険をサポートしてくれる基礎知識が紹介されているので、「興味はあるけど難しそう……」と感じている方にもぴったりです。

実際に初プレイに挑んだ筆者もたしかに「ゲーム史に名を連ねる名作」と感じた『Outer Wilds』を、この機会にぜひプレイしてみてはいかがでしょうか!


『Outer Wilds: Archaeologist Edition』公式サイト(ハピネット)

『Outer Wilds: Archaeologist Edition』パッケージ版はPS5/ニンテンドースイッチ向けに2024年10月24日より発売中です。

ライター:高村 響,制作協力:みお,制作協力:各務都心,編集:キーボード打海

ライター/ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

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制作協力/超雑食の若年ゲーマー みお

2021年3月よりフリーでゲームライターをしています。現在はGame*SparkとIGN JAPANで活動し、稀にINSIDEにてニュース記事を執筆しています。お仕事募集中。ゲームの趣味は雑食で、気になったものはクラシックゲームから新しいゲームまで何でも手を出します。主食はシューター、ADV、任天堂作品など。ジャンルやフランチャイズの歴史を辿るのも好きです。ゲーム以外では日本語のロックやアメコミ映画・コメディ映画、髪の長いお兄さんが好きです。

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制作協力/ 各務都心

マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作しているシナリオライター。思い出の一本は『風のクロノア door to phantomile』。

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編集/「キーボードうつみ」と読みます キーボード打海

Game*Spark編集長。『サイバーパンク2077 コレクターズエディション』を持っていることが唯一の自慢で、黄色くて鬼バカでかい紙の箱に圧迫されながら日々を過ごしている。好きなゲームは『恐怖の世界』。

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