皆さんは自宅で棚やテーブルを自作する際に
どのような部材を選びますか?
一般的に自作するときによく使用されるのが、
・イレクターパイプ
・木材
です。
いずれもホームセンターで購入することができて、
あまり工作工具も必要としません。
しかしそれぞれ一長一短があります。
まずはこれらの材料の長所短所を説明します。
1. イレクターパイプ
イレクターパイプはその名の通り、金属でできた
パイプのことです。
薄肉で中身が空洞となっているため軽く、
金属のため強度もあります。
ツ
このようなパイプを様々なジョイントを使って
つなげることで構造体を組み立てます。
ジョイントも用途や組立て方法によって
いくつも形状が準備されています。
これらのジョイントとパイプを組み合わて、
希望の構造を造り上げていきます。
車中泊用のベッドもこの通り。
(出典:イレクター活用事例 アウトドア)
一般的なパイプサイズは直径が28mmです。
ジョイントもボルトで締め付けるので楽に
組立てができます。
ただしパイプが太いので完成品が比較的大きく
なってしまうのが欠点です。
そのため庭に置く棚や柵など、スペースが
あって構造体が大きくてもよい場合に最適です。
逆に車中のような限られた空間には向きません。
またパイプは円柱なので扉を作ったり、
樹脂などの板を窓のように取り付けるといった
機能を持たせる加工がやりづらいという
欠点もあります。
簡単な長所、短所は以下の通りです。
(長所)
・軽くてそこそこ強度もある。
・比較的構造の自由度もある。
・低コストで制作できる。
(短所)
・構造体が大きくなる。
・機能的構造体が作りにくい。
私は仕事でも家庭DIYでもイレクターパイプは
使っておらず、アルミパイプを使用します。
アルミパイプもイレクターパイプと同じ中空の
パイプですが、優れた特徴があります。
こちらに両者の違いを詳しく説明していますので
参考にしてみてください。
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(参考記事)
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例えば、ジャングルジムを造ろうと考えたら
イレクターパイプは最適ですが、
扉や底板を設置しようとすると、接触する部分が
線接触となってしまい安定感がでません。
そのため面接触ができるフレームを好んで
使用しています。
2. 木材
木材は説明の必要はいらないと思います。
子供の頃、箱やイスを造ったりしましたよね。
私も最近、幅2mほどの長椅子を作りました。
木材のいいところは香りがよく、
手作りした感じがするところでしょうか。
木材は加工も楽で釘打ちで固定しますが、
強度が取れにくいですよね。
イスの足も釘だけではすぐに斜めになって
しまうため補強をいれるはずです。
木材で構造物を造ろうとすると、
強度を確保するのが難しくなります。
さらに手直しや修正にも手間がかかります。
釘打ちを失敗するとそこはもう使えません。
そこで私がよく使用するのが
アルミフレーム、アルミパイプ
仕事で治具や棚などの製作に使用しており
それを趣味のDIYに応用しています。
これまで自由な形状の棚やテラス屋根、
サンルームなど製作しています。
こちらの記事から製作過程や完成品を見れるので
興味があればどうぞ。
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アルミフレームを使ってショーケースのような
他にはない車庫を作りました。
どんな風に開くのでしょうか?
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狭い脱衣所でしっかり収納できハンガーも
掛けれる棚をアルミフレームで作りました。
いずれの棚も洗濯機や洗面台はそのまま
動かさずに棚を組み立てています。
後付けで棚や枠を作る場合に最適です。
ツ
またこちらも同じ脱衣所用収納棚ですが、
狭いスペースに5つの収納ポイントを
持たせたものになっています。
100均部品をたくさん使うことで費用を
抑えたシンプルな構造です。
アルミフレームは100均との相性がとくに
優れています。
(関連記事)
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アルミフレームを使ってアルトの車中泊用
フラットベッドを製作しました。
複雑な車中形状でも3D CADで設計すれば
この通りピッタリです。
このDIYは分業化した初めての製作品です。
この方法を使えば初めての方でもフレームを
使ったDIYが身近になります。
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アルミフレームを使ってモビリオの車中泊用
フラットベッドを製作しました。
大人二人が載っても全然大丈夫。
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扇風機の風で洗濯物を回転させながら乾かす
乾燥スタンドを作製。
天気干しよりも速く乾きました。
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花粉対策で洗濯物を干すための簡易的な
サンルームをアルミフレームで製作。
ただ温度は上がるけど思ったほど乾かない?
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アルミパイプを使って自転車が3台以上置ける
テラス屋根を製作。
サイズは約高さ3m、幅4m、奥行き2.5m。
これが費用はなんと3万円台!
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アルミフレームと100均商品を利用して
キッチンの壁に収納を作りました。
アルミは不燃物なので火元付近で使っても
火災の心配はありません。
さらに壁を傷つけず取付けるために
「突っ張りフレーム」を採用。
壁にフレームを直接釘やボルトで固定せずに
しっかりした強度を出しています。
また実はこの収納棚は一部可動式となっていて
簡単に物置台が出てきますが、解りますか?
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アルミフレームは100均商品と相性抜群。
組み合わせて使うことで色んな物が作れます。
ここでは棚の段数やピッチ、向きを自由に
変更できる自在棚を紹介しています。
使用用途に応じて自分だけの棚を
作ってみては如何でしょうか?
3. アルミフレーム
アルミフレームの断面形状は様々です。
断面が正方形、長方形などの四角形タイプから
円形、扁平形など100種類以上あります。
各フレームの詳細については、次の記事を
参考にしてください。
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(参考記事)
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そのためイレクターパイプと同じようなものも
アルミパイプを使えば同様に作れます。
アルミパイプは回転機構やスライド機構を
持たせることができます。
組立て方法は簡単で誰でもすぐに出来ます。
工具は六角レンチがあれば十分で、ボルトを
締め付けるだけの構造となっています。
各面には溝加工があり、専用のナットをいれて、
ブラケットと呼ばれる継手を使って
フレームどうしを繋ぎ固定します。
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(参考記事)
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フレームは標準で(20mm×20mm)と
イレクターパイプの約2/3です。
標準品でなければ(15mm×15mm)の
サイズまで準備されています。
アルミパイプはφ19が最も細いサイズです。
こちらもイレクターパイプより細いです。
サイズの種類もイレクターパイプよりも多く、
様々なシーンで使い分けができます。
この特徴は、
① 構造の自由度が高い
フレームを自由に組み立てることができ、
思い通りの構造を作ることが可能。
サイズも数種類用意されていますので、
小物から高強度の構造物まで作れます。
例えば、屋内で使用する小さな棚から、
屋外のカーポットまで製作が可能です。
さらに同じ種類のフレームどうしだけでなく、
アルミパイプとも連結が可能です。
しかも3D CADを使って設計できるので
製作前に構造体をあらゆる角度から見ることが
できるので大変便利です。
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(参考記事)
「組立て方法」
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② 軽くて丈夫
アルミ製なので見た目よりも軽くできます。
フレームの結合部品も充実しているので、
用途に応じて強度を調整することも可能です。
同じサイズのイレクターパイプと比較しても
アルミフレームの方が強度があります。
そのため狭いスペースに棚などを造る場合、
材料自体を細くできるので最適です。
大人の親指が入る隙間があればフレームを
通すことができますよ。
実際に製作した物の中にもこのような記事が
ありますので参考にどうぞ。
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(参考記事)
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③ 低コストで機能的構造も可能
各々部品が安いためトータル的に低コストで
製作することができます。
またアクセサリも充実しているため、
様々な用途への応用も可能です。
ヒンジを付けて扉を作ったり窓や台車、
アジャスター足を付けるといったことも
簡単にできます。
さらには回転機構やスライド機構を設ける
こともできるので製作品の幅が広がります。
実際に製作品の中に回転する物があるので、
そちらも参考までにどうぞ。
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(参考記事)
「アクセサリ」
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④ 組立てが簡単
アルミフレームはボルトとナットで固定する
だけなので組立てが非常に簡単です。
フレームが切断されていれば、必要な工具は
六角レンチのみです。
小学2年生のうちの次男もこの通り。
誰でも簡単に組み立てることができますよ。
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これまでアルミフレームを使ったことがなく、
初めて挑戦したい方にはお助けサポートも
行っていますので、気軽に御連絡ください。
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またこれまで製作した物はこちらのページから
見ることが出来ますので、どのような仕上がりに
なるかのぞいて見てください。
(参考記事)
「製作集」
ここでは基本的な部品の説明や使用方法などを
簡単に紹介していきたいと思います。
(参考ページ)