サイエンスキャスティング
締切前ですが、応募多数のため、申込を締め切りました。
つくば国際会議場にて、サイエンスキャスティングの参加者を募集いたします。本イベントでは、最先端の研究に触れ、研究者から直接指導を受ける貴重な機会を提供します。
開催日程 | 2024年8月8日(木)11時~9日(金)16時30分 |
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開催場所 | つくば国際会議場・各研究所・大学 |
参加資格 | 中学生・高校生の方を対象としています。 |
参加費 | 12,000円(宿泊代、食事代、保険料を含む) |
宿泊箇所 | ホテルJALシティつくば |
サイエンスキャスティング2024開催概要
サイエンスキャスティングは、参加者が興味深いテーマについて短時間で魅力的なプレゼンテーションを行う機会を提供します。科学の魅力を伝える力を磨きながら、他の参加者との交流や専門家からの指導を通じて、さらなる知識と経験を得ることができます。
ぜひ、この貴重な機会にご参加いただき、サイエンスキャスティングの舞台で輝く才能を発揮してください。ご応募を心よりお待ちしております。
研究内容の調査
高エネルギー加速器研究機構、農業・食品産業技術総合研究機構(生物機能利用研究部門)、国立環境研究所、防災科学技術研究所、産業技術総合研究所、筑波大学、東京理科大学、㈱バスクリン(つくば研究所)で特定分野に従事する研究者を訪問し、研究内容を調査します。通常のサイエンスツアー等や常設施設では公開されていない研究内容を見ることができるかも。参加者は、研究者の講義、実験、質問、写真撮影等により、研究内容を調査し記録します。
グループでの討議とプレゼンテーション資料の作成
つくば国際会議場にて、班のメンバーと必要な討議を行い、一定の時間内に調査した内容を7分間程度で説明できるようなプレゼンテーション資料にまとめます。
他の研究テーマを訪問した仲間に、自分が訪問した研究テーマをわかりやすく説明することも、みなさんの重要なミッションの一つです。
プレゼンテーション
大学・研究所・企業を訪問し調査した内容を、7分間でプレゼンテーションしました。他の調査テーマを訪問した班にわかりやすく説明することを心がけます。
また、他の班の調査テーマを聞き、質問をし、今回は訪問できなかった調査テーマへの理解も深めましょう。
エポカルトークサロン(夕食会)
大学・研究所・企業の先生方と直接お話ができる夕食会です。時間がなくて聞けなかったことや、興味はあるけれども、今回は訪問できなかった研究所の先生方に、どんどん質問をしましょう。
ナイトセッション
エポカルトークサロン(夕食会)に引き続いて、全員が参加できる特別なナイトセッションを企画しました。今年は元筑波大学生命環境系の久田先生に、アジア大陸の秘境を訪れた際の地球誕生場面をご紹介いただきます。
調査テーマ
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霧箱で素粒子のエネルギーを測ろう!
高エネルギー加速器研究機構
KEKでは、宇宙で一番小さい粒「素粒子」をぶつけて高いエネルギーを作ることで宇宙の始まりを調べています。粒子と粒子をぶつけてできたエネルギーから別の粒子が飛び出してきて、それらの粒子を測定器でキャッチして研究をしているのです。では、どのように目に見えない小さな素粒子の測定をしているのでしょうか?
実習では、実際に加速器で実験をすることはできませんが、私たちの身の回りにある素粒子「宇宙線」や放射線を使って素粒子の測定を体験します。測定に使うのは「霧箱」という装置。霧箱を使ってノーベル賞が3つも取られていますが、実は100円ショップの材料でも作れてしまいます。自分で霧箱を作り、簡単な計算で素粒子のエネルギーを計算して、実験物理学者の気分を味わいましょう。つくばの代表的大規模研究実験施設を運用しているこの研究所では、加速器と呼ばれる巨大な装置を使って、電子や陽子といった素粒子を光の速度近くまで加速して、高いエネルギー状態を作ることで、素粒子の基礎物理学的な研究を進めています。施設の巨大さは航空写真でなければ分からないぐらいですが、今回は身の回りにあふれる素粒子自体を認識する経験ができる機会をいただけます:実行委員会
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身近な化学物質は生き物にとって安全?
国立環境研究所
食品、医薬品、化粧品、衣料品など私たちの身の回りにはさまざまな化学物質があふれていて、それらの恩恵にあずかっています。しかし、それらを使った後、どうなるか考えてみたことはありますか?使った後に環境中に出て行った化学物質は、そこに生きものに悪影響を与えるかもしれません。ただし、すべての化学物質を単純に危険視するのではなく、その影響がどのくらいか知った上で安全に、そして環境に負荷がないように使うことが大切です。
日本では化学物質の環境安全性を調べる試験法の一つにミジンコやメダカなどの水中の生き物が用いられています。今回はそれらを使った簡単な実験と観察を通して、皆さんの身近にある化学物質の安全性について考えてみましょう。化学物質の環境や生物に対する影響をあまり実感する機会がないかもしれませんが、こちらは特に水系での生態影響を研究する国内有数の研究室です。実際の実験室での一連の試験に参加していただけますよ:実行委員会
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花火を作って、仕組みを調べよう!
産業技術総合研究所
花火には化学の基礎がぎっしりと詰まっています。物はなぜ燃えるか? 炎色反応はなぜきれいな色がでるか?実際に花火を安全な方法で作り、周期律表・電子配置・原子と分子などの知識を元に、量子科学の扉を開いてみましょう。特に炎色反応の原理については調べる方法が少なく、良い解説がありません。花火を使うと簡単に 2000℃を超える高温が得られるため、炎色反応の秘密を探る良い手段です。右の図はストロンチウムを入れた紅色花火の発光スペクトルです。多くの紅色光を出していることがわかります。どうしてそうなるか?それを考えて頂きます。また、天気が良ければ、爆薬が爆発する様子を水中で安全に体感するという貴重な体験をして頂きます。
既に科学的に解明しきった現象とも言われている炎色反応を、この訪問だけでなじみ深い花火を使って体験し、理解する事ができます。幸運ならば水槽での爆発実験も経験できますね:実行委員会
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超高温超高圧発生装置を用いた新物質探索
産業技術総合研究所
当研究グループでは、超伝導材料研究の一環として六方型キュービックアンビルを用いた超高温超高圧発生装置による新規材料開発を行っております。この装置の多くは地球科学等の研究分野で利用されておりますが、これをエレクトロニクス分野の材料開発に応用しております。 超伝導の実用化は、産業面では既に医療用MRI等に用いられており、半導体材料と同様、現代の基盤技術を支えております。しかしながら現在のところ、超伝導現象が生じる温度まで冷却しなければならない為、冷媒が必要不可欠となることから、応用範囲は極めて限定的となり、理想的には室温でも作動する高温超伝導体の開発が望まれています。
なお当グループにおける対象材料は、主に液体窒素温度を超える超伝導転移温度(Tc)を持つ銅酸化物系や、それに次ぐ高いTcをとる鉄系超伝導体を中心に研究することにより、従来の金属系超伝導体の超伝導発現機構とは異なると考えられている発現機構の解明をするとともに新規超伝導体の開発へと繋げるというどちらかといえばやや基礎的な研究を行っております。
当日は、この装置を用いて試料合成を行い、得られた試料をX線回折装置によって評価し、物性特性評価として例えば、磁化測定による温度依存性の測定を行う予定です。超電導という言葉を聞いたことがあっても、目の前で超電導現象を見る機会はほとんどありません。この研究室では、新しい材料開発として始まった超電導現象の基礎から実際の現象の観察まで、皆さんが体験できる機会を与えていただけます:実行委員会
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宇宙から見た地球:電子の眼リモートセンシング
産業技術総合研究所
産業技術総合研究所の地質調査総合センターでは、人工衛星のセンサーを使った「リモートセンシング技術」の開発や、衛星から送られてくるデータを使った解析や研究を行っています。衛星を使った宇宙からの観測により、現地に行かずに地球のどこでも情報を収集できるのが特徴です。衛星の「電子の目」によるセンサーは、地表にある人工物、山や河といった地形でなく、植物の特徴、地面温度や大気中の酸素・二酸化炭素濃度、岩石の中の特定の元素や地下浅いところにある地盤の構造など、人間の目では見えないものも捉えることができます。それらを繰り返し測定することで「環境、地質、資源、防災・・」などで利用されています。
当日は、最初に衛星リモートセンシングの概要について知ってもらい、実際の衛星データを使った地球や月などの最新研究をご紹介します。その後、参加者に実際のデータと解析ソフトを使った課題研究をやっていただきます。データやソフトは産総研が提供し、操作なども研究者がサポートしますので、ぜひ最先端の衛星リモートセンシングの現場に触れてください。今や日常生活に溶け込んでいるGPSやお天気衛星なども、宇宙から地球を見る技術の一環です。この研究室では、皆さんのお住まいや学校などを当日衛星から見せていただけるかもしれません:実行委員会
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日本最大級の地球科学博物館
ー地質標本館のウラ側をのぞいてみるー産業技術総合研究所
地質標本館は、産業技術総合研究所地質調査総合センターの施設です。1882年(明治15年)に発足した日本で最初の国立研究所、地質調査所からの歴史があります。研究所では、鉱物資源やエネルギー資源、地震・火山などの地質災害、また海洋や環境など、地球をよく知るための様々な研究を行っています。これらの研究成果を伝える役割を担っているのが地質標本館です。このコースでは、地質標本館とそのウラ側をご覧いただきます。地質標本館や地質の研究が、どのように社会に役立っているかを見学や体験を通して学んでいただきます。
見学先の一つに岩石薄片作製室があります。地質の研究では、採取した試料を詳しく観察するため、岩石薄片を作製する必要があります。岩石や鉱物などを、顕微鏡で鉱物が同定できる約0.03mmの薄さに磨き上げます。ここでは、実際に作業の一部を体験します。また大型岩石保管庫では、多種多様な岩石標本を保存・管理している設備を見学していただきます。地質調査の証拠品ともなる重要な岩石標本の保管の仕組みを学び、実際に標本の整理を体験します。さらに地質標本館の館内では、展示物やその研究の背景について解説を付けてご案内します。地質の調査方法や、地質と人の生活との関わりについて学んでいただきます。地球を知るための知識や技術は、標本試料が基礎となって蓄積されていきます.わが国では国立科学博物館が有名ですが、実は地球標本ではここ地質標本館もそれに勝るとも劣りません.意外な出会いと、博物館の裏方仕事に触れる貴重な機会です:実行委員会
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私たちのくらしとバイオテクノロジー
ー光るカイコから最先端技術を考えようー農業・食品産業技術総合研究機構 生物機能利用研究部門
カイコは約5000年前からヒトが絹(シルク)を取るために利用してきました。家畜化が極端に進んだ結果、人間の手助けなしには生きていくことも命をつなぐことも出来ない生物となっています。
ゲノムの解読や遺伝子組換え技術の確立により、実験材料としての存在感も増していますが、産業動物としても医薬品の原料となるタンパク質の生産や光るシルクや超極細シルクの開発が行われています。また2014年、富岡製糸場等が世界遺産に登録されて以来、カイコをめぐる歴史は改めて注目を集めています。ここでは、ノーベル化学賞で話題になったオワンクラゲの緑色蛍光タンパク質(GFP)等を利用した世界初の光るカイコの最先端研究を紹介し、実習を行います。カイコの歴史や遺伝子組換えカイコの作り方と利用法を学んだ後、卵にDNA等を顕微注射したり、GFPを抽出します。さらに希望者はカイコを解剖して、体内で光る蛍光を観察します。また、蛍光タンパク質とシルクを融合させた光るシルクを用いて試作した洋服等の貴重な実物を見学します。我が国を代表する高級繊維素材であるシルクは、国内産業としては減少気味かもしれませんが、世界的な評価は引き続き高く、新用途開拓も含めた研究が進められています。今回も農研機構さんには、蚕研究の将来発展について最先端の研究体験をさせていただけます:実行委員会
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地震の揺れと津波の高さの測り方
防災科学技術研究所
島国の日本は、たびたび大きな地震と津波による被害を受けてきました。地震と津波による被害を軽減するためには、まず現象を知ることが大事で、私たちは地震の揺れや津波の高さを計器によって観測しています。
この調査テーマでは、地震の揺れや津波の高さの測り方について、実際の地震計と水圧計を用いて、跳んだり風船を膨らませたりして模擬地震と模擬津波を発生させ、それらによる揺れや高さを計測するなど、研究の一端を体験していただく予定です。
また、最新のケーブル式の海底地震津波観測網等の観測技術について学んでいただきます。国内そして世界有数の大型防災実験施設や技術開発により、防災科学技術研究所はわが国で「あらゆる自然災害に対する予測・予防、応急対策、復旧・復興」の全ての過程に強くなるための研究開発を担っています。地震や津波をはじめとする多くの自然災害がひっきりなしに襲ってくる日本で、健康に無事に過ごす事はとても重要です。地震・津波の最先端研究について学びましょう:実行委員会
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分子の気持ちを統計力学で探る
筑波大学
当研究室は物性理論をテーマとして、さまざまに「変化するもの」を対象として理論的な研究をしています。統計力学はその基礎となる学問で、たくさんの原子や分子の集まりがどのような性質を持つのかを明らかにしてくれます。このテーマでは、まず確率・統計に関する基礎的な知識を学んでもらい、その後参加するみなさんそれぞれに「分子の仕事」を実行してもらいます。そしてその結果を集計し、どうしてその結果が得られたのかを考えてもらいます。
これらを通じて大学の理論物理の研究の一部を体験してもらいたいと考えています。理論物理の最先端の研究室に、今年初めてお引き受けいただきました。実は統計力学を基礎として、量子力学を駆使して進んだ先には、次世代に大きな期待が持たれている量子コンピューターの実現も見えてきます:実行委員会
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机の上で見てみよう:地質現象を模擬する実験
東京理科大学
地球と宇宙の時間と空間の全てを対象とする地学では、調べようとする現象と同じサイズ(何千キロとか)とスピード(何万年かけてとか)で実験を行うことができないことが普通です。そのため、サイズやスピードを現実的な大きさに置き換えて、自然現象を模擬した実験を行うことが有効なアプローチになります。このセッションでは、火山噴火を例にとり、噴火の基本要素である「溶岩流」「噴煙柱」「火砕流」それぞれについて、さまざまな条件を振ることにより現象がどのように変化するか調べてみましょう。模擬実験では、ジェットポンプと流動床という機構を使い、発泡スチロールの小球を動かします。機構も試料も、普段の生活や学校では触れる機会が少ないものですので、面白い動きを楽しんでもらえると嬉しいです。
東京理科大学野田キャンパスは距離があるので、つくば国際会議場に実験装置を20セット持ち込んで探求活動をしていただきます:実行委員会
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温泉って何?
ーお風呂を科学し、オリジナル入浴剤を作ろう!ー株式会社バスクリンつくば研究所・産業技術総合研究所
旅行先で非日常感を与え、癒してくれる温泉。皆さんは温泉とは何なのか考えたことはありますか? 温泉は地殻変動で地層中に閉じ込められた海水や地中に浸透した降水が、地球内部からの熱に熱せられ、周囲の岩石成分を含みながら湧出したものです。多様な成分を含む温泉は治療や保養のために効果を発揮しますが、温泉を毎日利用できるのは一部の方に限られています。そこで、安心して気軽に毎日温泉を体感できる入浴剤の開発が進められています。
今回サイエンスキャスティングで紹介するバスクリンのつくば研究室では、温泉の成分や効果についての科学を学び、オリジナルの入浴剤作りを通して入浴剤開発の一端を体験します。あなたも温泉を追究する温泉研究者や、心地よい入浴の提供に日々邁進する入浴剤開発者の息吹を感じてみませんか?温泉大国の日本では、天然温泉の研究が産総研などにより進められて来ていますが、それらの知識、多様性や物理化学に基づいた入浴剤という製品が、バスクリンさんによって開発されています。いわば車輪の両輪の研究開発がどのように自然回帰にもつながるか体験してください:実行委員会
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世界辺境地への旅
ー何億年前の気候や環境を地質調査で探ろうーナイトセッション
皆さんがあまりなじみのない世界の辺境地イラン・ザクロス山脈や中国・雲南省、ウズベキスタン・フェルガナ盆地、ロシア・サハリンやカムチャツカに行ってみませんか。そこでは数億年前から千数百万年前の地層や岩石が見られます。現地調査で得られた地質学的情報には、大昔の気候や環境を紐解くヒントがいっぱい詰まっていました。写真でご紹介する今回のナイトツアーでは、地質調査で何がわかるのかなどにお答えするだけでなく、地元の人々の暮らしの様子についてもお話ししたいと思います。
初日夕刻のエポカルトークサロン(夕食会)に引き続いて、全員が参加できる特別なナイトセッションを企画しました。今年は元筑波大学生命環境系の久田先生に、アジア大陸の辺境地を訪れた調査をご紹介いただきます:実行委員会
これまでの取り組み
これまでのサイエンスキャスティングの取り組みついては、以下のリンクよりご覧ください。