報道発表資料
2024年11月18日
- 地球環境
日・タイ間の二国間クレジット制度(JCM)の第6回合同委員会の開催報告及びJCMの実施に関するセミナー開催案内について
1.2024年9月23日、日・タイ間の二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism: JCM)※1の第6回合同委員会を開催しました。
2.また、2024年12月19日、タイにおけるJCMのさらなる普及を目的とした「タイJCMセミナー」を、タイ王国にて開催を予定しています。
※1 JCMは、パリ協定第6条に沿って、パートナー国において優れた脱炭素技術等、製品、システム、サービス、インフラの普及や緩和活動を実施すると同時にパートナー国の持続可能な開発に貢献するものです。パートナー国で実施される緩和行動を通じて、日本からの温室効果ガス排出削減又は吸収への貢献を定量的に適切に評価し、それらの排出削減又は吸収によって日本及びパートナー国の排出削減目標の達成に貢献します。
https://www.env.go.jp/earth/jcm/index.html
2.また、2024年12月19日、タイにおけるJCMのさらなる普及を目的とした「タイJCMセミナー」を、タイ王国にて開催を予定しています。
※1 JCMは、パリ協定第6条に沿って、パートナー国において優れた脱炭素技術等、製品、システム、サービス、インフラの普及や緩和活動を実施すると同時にパートナー国の持続可能な開発に貢献するものです。パートナー国で実施される緩和行動を通じて、日本からの温室効果ガス排出削減又は吸収への貢献を定量的に適切に評価し、それらの排出削減又は吸収によって日本及びパートナー国の排出削減目標の達成に貢献します。
https://www.env.go.jp/earth/jcm/index.html
■ 合同委員会及びJCMセミナー概要
合同委員会は、JCM に係る二国間文書に基づき設置され、日本国及びパートナー国の代表により構成され、JCM に係る規則及びガイドライン類の採択、方法論の承認、プロジェクトの登録及び発行するJCMクレジット量の各国政府への通知を行う委員会です。今回は、タイ王国(パートナー国)との第6回目の合同委員会であり、タイ王国内制度の構築に伴うJCMに係る新たな規則及びガイドライン類等の採択やパリ協定第6条に関する各国の取組について情報交換を行いました。また、令和6年度「二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業」及び「二国間クレジット制度資金支援事業のうち水素等新技術導入事業」の応募案件として提出された3件のPIN(Project Idea Note)が協議され、全てのPINが合同委員会において承認されました。
「タイJCMセミナー」では、政府機関や民間企業に対して新たな規則及びガイドラインをはじめとしたJCMの仕組み等を情報発信するとともに、JCMプロジェクトを実施している企業からの応募相談会などの開催を予定しています。
「タイJCMセミナー」では、政府機関や民間企業に対して新たな規則及びガイドラインをはじめとしたJCMの仕組み等を情報発信するとともに、JCMプロジェクトを実施している企業からの応募相談会などの開催を予定しています。
■【開催報告】第6回 日・タイ間の合同委員会
(1)概要
日時:2024年9月23日 10:00~12:35 (日本時間12:00~14:35)
主催:日本国環境省、タイ王国天然資源環境省
会場:タイ温室効果ガス管理機構(TGO)(オンラインとのハイブリッド開催)
(2)参加者
(日本側)○:オンライン参加者
・在タイ日本国大使館 公使 田坂 拓郎 (共同議長)
・在タイ日本国大使館 一等書記官 沼尻 祐未
・外務省 国際協力局 気候変動課 室長補佐 足立 宗喜 ○
・外務省 国際協力局 気候変動課 室長補佐 小泉 直樹 ○
・経済産業省 GXグループ 地球環境対策室 係長 中山 雄一朗
・林野庁 森林整備部 計画課 海外林業協力室 課長補佐 岩間 哲士 ○
・環境省 地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官付JCM推進室 室長 飯野 暁 ○
・環境省 地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官室 参事官補佐 工藤 俊祐 ○
・環境省 地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官付JCM推進室 国際炭素市場調整官 宇賀 まい子
・環境省 地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官付JCM推進室 環境専門調査員 境野 達也
他、オブザーバー6名、事務局3名
(タイ側) ※ 部局名及び役職名は仮訳
・天然資源環境省 副次官 Mr. Thalerngsak Petchsuwan (共同議長)
・天然資源環境省 気候変動環境局 Mr. Pavich Kesavawong
・エネルギー省 代替エネルギー開発・エネルギー保全局 Mr. Watcharin Boonyarit
・外務省 東アジア局 Mr. Romdej Phisalaphong
・工業省 工場局 Dr. Pattanan Tarin
・天然資源環境省 天然資源環境政策計画局 Mr. Kittisak Prukkanone
・天然資源環境省 タイ温室効果ガス管理機構 Mr. Rongphet Bunchuaidee
・タイ工業連盟 Dr. Savanit Boonyasuwat Srilerdfah
(3)主な議題と結果概要
① Premium T-VER※2におけるJCM実施のPIN様式:
タイ王国側より、タイ王国の国内制度であるPremium T-VERの概要について説明が行われ、日本側より新しいPINの様式について説明を行い、新しい様式が採択されました。
※2:T-VERとは、タイ王国の自主的排出量削減制度(Thailand Voluntary Emission Reduction Program: T-VER)を指します。タイ温室効果ガス管理機構(TGO)は、効率的な排出削減・除去プロジェクトを支援するために、2012年にタイ王国初の自主的な炭素市場を設立し、T-VER を開発しました。T-VER のプロジェクト開発には、タイ王国内での取引を前提としたStandard T-VER と、国際的なクレジット移転を前提としたPremium T-VER の2つのレベルがあります。2023年に運用を開始したPremium T-VER は、国際的なクレジット移転を可能にするため、より質の高いカーボンクレジット認証基準が求められ、JCMによるプロジェクトはPremium T-VER に基づいた案件形成が求められます。
② 計画中のJCMプロジェクトのPIN(3件):
日本側より、計画中のPIN(3件)の内容を説明し、質疑応答が行われた後、全てのPINについて承認されました。承認された案件は以下の通りです。
・TH_PIN001 “Productivity Improvement of Aluminium Ingots Using High Efficiency Furnace System”
概要:アルミインゴット生産設備において、生産過程の炉へ省エネ型バーナーを採用した一貫生産システムを導入し、生産性改善とエネルギー利用の効率化を実現します。
・TH_PIN002 “Introduction of Biomass Co-generation System to Chemical Factory”
概要:バイオマスコージェネレーションシステムを導入し、製造された電力・蒸気を化学工場の生産プロセス用の自家消費分として供給することで化石燃料の使用を削減します。
・TH_PIN003 “Demonstration Project of Perovskite Solar Cell System in Subtropical Region”
概要:亜熱帯地域におけるペロブスカイト太陽電池システムの実証事業として、亜熱帯環境下(高温多湿、高紫外線)および大気汚染(PM2.5)下での耐久性に関する検証、タイ王国の自家発電システム関連の規格に適合した電気系統の設置と保守方法に関する検証、並びにタイの電力市場に合わせたエネルギー管理システム(EMS)の検証を行います。
③ 既存プロジェクトに関する規則・ガイドライン類:
日本側より、規則・ガイドライン類について、タイ王国側より、SDS(Sustainable Development and Safeguards)ガイドラインについて説明し、規則・ガイドライン類が採択されました。
④ その他:
パリ協定第6条に沿った初期報告の提出及び、各国の政策展開についての情報共有が行われました。
今後は、新たに採択されたJCMに係る規則及びガイドライン類に基づき、タイ王国におけるJCMプロジェクトの実施が行われます。採択されたJCMに係る規則及びガイドライン類並びにミーティングレポートについては、JCMウェブサイト(https://www.jcm.go.jp/th-jp/information/521)に掲載されます。
日時:2024年9月23日 10:00~12:35 (日本時間12:00~14:35)
主催:日本国環境省、タイ王国天然資源環境省
会場:タイ温室効果ガス管理機構(TGO)(オンラインとのハイブリッド開催)
(2)参加者
(日本側)○:オンライン参加者
・在タイ日本国大使館 公使 田坂 拓郎 (共同議長)
・在タイ日本国大使館 一等書記官 沼尻 祐未
・外務省 国際協力局 気候変動課 室長補佐 足立 宗喜 ○
・外務省 国際協力局 気候変動課 室長補佐 小泉 直樹 ○
・経済産業省 GXグループ 地球環境対策室 係長 中山 雄一朗
・林野庁 森林整備部 計画課 海外林業協力室 課長補佐 岩間 哲士 ○
・環境省 地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官付JCM推進室 室長 飯野 暁 ○
・環境省 地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官室 参事官補佐 工藤 俊祐 ○
・環境省 地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官付JCM推進室 国際炭素市場調整官 宇賀 まい子
・環境省 地球環境局 国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官付JCM推進室 環境専門調査員 境野 達也
他、オブザーバー6名、事務局3名
(タイ側) ※ 部局名及び役職名は仮訳
・天然資源環境省 副次官 Mr. Thalerngsak Petchsuwan (共同議長)
・天然資源環境省 気候変動環境局 Mr. Pavich Kesavawong
・エネルギー省 代替エネルギー開発・エネルギー保全局 Mr. Watcharin Boonyarit
・外務省 東アジア局 Mr. Romdej Phisalaphong
・工業省 工場局 Dr. Pattanan Tarin
・天然資源環境省 天然資源環境政策計画局 Mr. Kittisak Prukkanone
・天然資源環境省 タイ温室効果ガス管理機構 Mr. Rongphet Bunchuaidee
・タイ工業連盟 Dr. Savanit Boonyasuwat Srilerdfah
(3)主な議題と結果概要
① Premium T-VER※2におけるJCM実施のPIN様式:
タイ王国側より、タイ王国の国内制度であるPremium T-VERの概要について説明が行われ、日本側より新しいPINの様式について説明を行い、新しい様式が採択されました。
※2:T-VERとは、タイ王国の自主的排出量削減制度(Thailand Voluntary Emission Reduction Program: T-VER)を指します。タイ温室効果ガス管理機構(TGO)は、効率的な排出削減・除去プロジェクトを支援するために、2012年にタイ王国初の自主的な炭素市場を設立し、T-VER を開発しました。T-VER のプロジェクト開発には、タイ王国内での取引を前提としたStandard T-VER と、国際的なクレジット移転を前提としたPremium T-VER の2つのレベルがあります。2023年に運用を開始したPremium T-VER は、国際的なクレジット移転を可能にするため、より質の高いカーボンクレジット認証基準が求められ、JCMによるプロジェクトはPremium T-VER に基づいた案件形成が求められます。
② 計画中のJCMプロジェクトのPIN(3件):
日本側より、計画中のPIN(3件)の内容を説明し、質疑応答が行われた後、全てのPINについて承認されました。承認された案件は以下の通りです。
・TH_PIN001 “Productivity Improvement of Aluminium Ingots Using High Efficiency Furnace System”
概要:アルミインゴット生産設備において、生産過程の炉へ省エネ型バーナーを採用した一貫生産システムを導入し、生産性改善とエネルギー利用の効率化を実現します。
・TH_PIN002 “Introduction of Biomass Co-generation System to Chemical Factory”
概要:バイオマスコージェネレーションシステムを導入し、製造された電力・蒸気を化学工場の生産プロセス用の自家消費分として供給することで化石燃料の使用を削減します。
・TH_PIN003 “Demonstration Project of Perovskite Solar Cell System in Subtropical Region”
概要:亜熱帯地域におけるペロブスカイト太陽電池システムの実証事業として、亜熱帯環境下(高温多湿、高紫外線)および大気汚染(PM2.5)下での耐久性に関する検証、タイ王国の自家発電システム関連の規格に適合した電気系統の設置と保守方法に関する検証、並びにタイの電力市場に合わせたエネルギー管理システム(EMS)の検証を行います。
③ 既存プロジェクトに関する規則・ガイドライン類:
日本側より、規則・ガイドライン類について、タイ王国側より、SDS(Sustainable Development and Safeguards)ガイドラインについて説明し、規則・ガイドライン類が採択されました。
④ その他:
パリ協定第6条に沿った初期報告の提出及び、各国の政策展開についての情報共有が行われました。
今後は、新たに採択されたJCMに係る規則及びガイドライン類に基づき、タイ王国におけるJCMプロジェクトの実施が行われます。採択されたJCMに係る規則及びガイドライン類並びにミーティングレポートについては、JCMウェブサイト(https://www.jcm.go.jp/th-jp/information/521)に掲載されます。
■【開催案内】タイJCMセミナー
(1)概要
日時:2024年12月19日 09:00~12:00(タイ現地時間)
主催: 日本国環境省、タイ王国天然資源環境省、公益財団法人地球環境センター(GEC)、タイ温室効果ガス管理機構(TGO)
会場:ザ バークレー ホテル プラトゥーナム(The Berkeley Hotel Pratunam)
Mayfair Ballroom C, 11st Floor
559 Ratchaprarop Road, Makkasan, Ratchathewi, Bangkok 10400 Thailand
Tel. +66 (0) 2309-9999
※対面セミナーのみ、オンライン配信はありません。
プログラム:
・開会挨拶
・JCMに関する最新情報の共有
・JCM実施事業者などによる事例の紹介
・閉会挨拶
(2)GECとTGOによる応募相談及びビジネスマッチング
JCM資金支援事業に関するGECとTGOによる応募相談を受け付けます(セミナー後に実施、1社20分程度)。申し込み方法は、セミナーの詳細案内から御確認ください。
また、案件形成支援プラットフォーム”JCM Global Match※3”を利用した、企業同士のビジネスマッチングが可能です。事前に“JCM Global Match”上で企業同士のマッチングが必要のため、詳しくは以下のHPを御覧ください。
※3 “JCM Global Match”とは、JCM資金支援事業の案件形成を目的とした、無料のビジネスマッチング支援プラットフォームです。
・概要はこちら
https://gec.jp/jcm/jp/globalmatch/
・マッチングの方法はこちら
https://jcm-gm.my.site.com/JCMGlobalMatch/s/how-to-match?language=ja
(3) その他
セミナーの詳細は、GECのHPを御参照ください。
https://gec.jp/jcm/jp/news/jcm2024thailand_info/
日時:2024年12月19日 09:00~12:00(タイ現地時間)
主催: 日本国環境省、タイ王国天然資源環境省、公益財団法人地球環境センター(GEC)、タイ温室効果ガス管理機構(TGO)
会場:ザ バークレー ホテル プラトゥーナム(The Berkeley Hotel Pratunam)
Mayfair Ballroom C, 11st Floor
559 Ratchaprarop Road, Makkasan, Ratchathewi, Bangkok 10400 Thailand
Tel. +66 (0) 2309-9999
※対面セミナーのみ、オンライン配信はありません。
プログラム:
・開会挨拶
・JCMに関する最新情報の共有
・JCM実施事業者などによる事例の紹介
・閉会挨拶
(2)GECとTGOによる応募相談及びビジネスマッチング
JCM資金支援事業に関するGECとTGOによる応募相談を受け付けます(セミナー後に実施、1社20分程度)。申し込み方法は、セミナーの詳細案内から御確認ください。
また、案件形成支援プラットフォーム”JCM Global Match※3”を利用した、企業同士のビジネスマッチングが可能です。事前に“JCM Global Match”上で企業同士のマッチングが必要のため、詳しくは以下のHPを御覧ください。
※3 “JCM Global Match”とは、JCM資金支援事業の案件形成を目的とした、無料のビジネスマッチング支援プラットフォームです。
・概要はこちら
https://gec.jp/jcm/jp/globalmatch/
・マッチングの方法はこちら
https://jcm-gm.my.site.com/JCMGlobalMatch/s/how-to-match?language=ja
(3) その他
セミナーの詳細は、GECのHPを御参照ください。
https://gec.jp/jcm/jp/news/jcm2024thailand_info/
連絡先
環境省地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官付JCM推進室
- 代表
- 03-3581-3351
- 直通
- 03-5521-8246
- 室長
- 飯野 暁
- JCM推進企画官
- 百瀬 嘉則
- 国際炭素市場調整官
- 宇賀 まい子
- 担当
- 境野 達也