報道発表資料

この記事を印刷
2023年05月30日
  • 再生循環

令和5年度 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業等の採択結果について

1.  環境省では、 食品ロス削減対策と食品循環資源のリサイクルにより食品廃棄ゼロを目指すエリアの創出を支援するため、「食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業」等を実施しています。

2.  本モデル事業を実施する地方公共団体・事業者等を募集した結果、以下の2部門について合計9件の事業を採択、支援することになりました。
   ・部門Ⅰ 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業:4件
   ・部門Ⅱ 食品廃棄ゼロエリア推進方策導入モデル事業
    ①  mottECO 導入:1件
    ②  学校給食における 3R 等:1件
    ③  その他:3件
 

モデル事業の概要と目的

 地方公共団体や事業者等が地域の関係主体と連携し食品廃棄ゼロエリアの創出を目指す先導的な取組を支援し、その成果を広く発信することを通して、他の地域・団体等への展開・波及を図ることを目的に、食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業、食品廃棄ゼロエリア推進方策導入モデル事業(mottECO 導入、学校給食における3R 等、その他)を実施する地方公共団体や事業者等を募集しました。
 https://www.env.go.jp/press/press_01237.html

採択結果

 「事業の有効性」、「事業の継続性、発展性・波及性」、「事業の新規性・先進性」、「事業の具体性・実現可能性」の観点から、審査委員会による評価を経て、以下のモデル事業を採択しました。

部門Ⅰ 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業:4件

  • 公益社団法人日本非常食推進機構
  • 秋田県
  • エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社
  • 株式会社ローソン

部門Ⅱ 食品廃棄ゼロエリア推進方策導入モデル事業

① mottECO導入:1件

  • mottECO普及コンソーシアム2023

② 学校給食における3R等:1件

  • 倉敷市教育委員会 倉敷中央学校給食共同調理場

③ その他:3件

  • 学校法人藍野大学
  • 株式会社クラダシ
  • 合同会社南ぬ島バイオガス発電所

モデル事業の概要

部門Ⅰ 食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業

事業主体 事業の名称 事業の概要
公益社団法人日本非常食推進機構  多様な連携による防災備蓄食品の廃棄ゼロエリア創出プロジェクト

 企業から排出された防災備蓄食品を障がい者就労支援施設が受け入れ、リメイク弁当を製造・販売する仕組みを確立するとともに、賞味期限を超過した食品等は飼料化にて活用することで、企業由来の食品廃棄ゼロの実現を目指す。また、防災備蓄食品に関する実態調査を行い、廃棄に至る原因や抑制方法についても分析を行う。

秋田県  秋田中央エリア食品廃棄物資源循環モデル事業

 秋田中央エリアにおいて、大手食品小売業者、収集運搬業者、食品リサイクル事業者及び自治体が連携し、店舗での消費者参加型の食品ロス対策を図りつつ、メタン化発電による有効利用を併せて行い、食品廃棄ゼロエリアの創出を目指す。また、広域での再生処理に必要な手続きや、混載・積替等の効率的な収集運搬に向けた検討・実証を行う。

エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社  地域とともに実現する食品廃棄ゼロエリアプロジェクト2023  兵庫県川西市の整備事業区画であるキセラ川西周辺地域において、エイチ・ツー・オー リテイリンググループが運営する商業施設の食品スーパーを食品廃棄ゼロのコア拠点とし、3つの食品廃棄ゼロ(店舗、イベント、家庭)の実現と、生活者への機運醸成を掛け合わせ、食品廃棄ゼロエリアの創出を目指す。
株式会社ローソン  冷凍技術を活用した食品ロスの有効活用、既存物流や自治体・NPO等と連携した寄贈物流の効率化、および食品リサイクルのハイブリッドによる「食品廃棄ゼロエリア」モデルの創出

 「販売期限」は切れながらも「消費期限」を迎える前の「まだ食べられる商品」を凍結し、支援の必要な世帯へ寄贈を行い、凍結方法や寄贈物流の効率化、コストについて検証を行う。また、有効活用してもやむを得ず発生する「食品残さ」は、メタン発酵や肥料・飼料化等の食品リサイクルにつなげることで、「食品廃棄ゼロ店舗」を目指す。

部門Ⅱ 食品廃棄ゼロエリア推進方策導入モデル事業

部門Ⅱ ①mottECO導入

事業主体 事業の名称 事業の概要
mottECO普及コンソーシアム2023

 自治体・事業者連携によるmottECO導入、普及推進事業

 業種業態を超えた複数の事業者及び自治体が連携し、mottECO 実践店舗の拡大、「mottECO」の名称や理念に関する啓発の拡大、イベント開催等を実施する。(コンソーシアム構成団体:(株)セブン&アイ・フードシステムズ、ロイヤルホールディングス(株)、SRSホールディングス(株)、日本ホテル(株)、(株)京王プラザホテル、(株)アレフ、東京都杉並区)


 

部門Ⅱ ②学校給食における3R等

事業主体 事業の名称 事業の概要
倉敷市教育委員会 倉敷中央学校給食共同調理場

 学校給食調理場で行う廃棄される地元産食材のレトルト加工手法の確立モデル事業

 規格外等の理由で廃棄処分されている地元産の食材の状況を把握したうえで、これらの食材を学校給食共同調理場のレトルト調理機で一次加工し、給食で活用するための検討を行う。本取組により食品ロスを削減するとともに、調理の手間の軽減、旬の食材を安価で確保して学校給食で安定的な食材提供等を目指す。


 

部門Ⅱ ③その他

事業主体 事業の名称 事業の概要
学校法人藍野大学  学生の手で創出「学生食堂循環サイクル」

 学生食堂の食品廃棄物由来の液体肥料を用いて水耕栽培を行い、収穫した野菜を学生食堂にて提供する。水耕栽培装置は食堂内に設置し、学生・生徒、教職員への循環の見える化を図ることに加え、学生ボランティアが各取組にも携わることで、学生が自身の手で循環サイクルを創出、持続可能性を体験することを目指す。

株式会社クラダシ

 「Kuradashi」常設店舗でのフードドライブの実施によるショッピングセンターを起点とした食品廃棄ゼロエリアの創出

 横浜市内の大規模ショッピングセンターにある「Kuradashi」常設店舗でフードドライブを開催し、施設利用者、同施設内の店舗、近隣企業、自治体等から食品寄贈を募る。本取組により余剰食品の有効活用を図るとともに、ショッピングセンターでフードドライブを開催することによる集客効果等の検証等を行う。

合同会社南ぬ島バイオガス発電所  観光産業を生業とした離島において食品廃棄ゼロを実現するための島内観光事業者の意識調査、および食品リサイクル受け皿整備に向けた調査・実証  石垣島内の観光・宿泊関連施設での食品廃棄ゼロエリア創出を目指し、発生状況等の実態調査、分別実証試験、島内の有機性廃棄物のポテンシャル調査、バイオガス発電の導入可能性検討を行う。事業に対する理解促進のため広報・啓発活動を実施。また、飲食店でのmottECOの試験的導入等、食べ残し削減に向けた検討も行う。

 

以上

連絡先

環境省環境再生・資源循環局総務課リサイクル推進室
代表
03-3581-3351
直通
03-6205-4946
室長
水谷 努
室長補佐
金井 信宏
担当
間瀬 宏和
担当
佐々木 拓也