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【新製品】SONY MDR-MV1:立体音響時代を見据えたSONYが提案する新時代標準のスタジオモニター

ヘッドライン

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SONY MDR-MV1

SONY MDR-MV1

 

SONY MDR-MV1、それは「音楽制作の新境地」を切り拓くリファレンスモニター

SONYのモニターヘッドホン製品群は、日本国内の音楽制作現場でこれまで広く支持されてきました。

 

今回、ラインアップに新たに加わった「MDR-MV1」は、音を正確に再現するモニターヘッドホンの本質を押さえつつ、新たな価値を提案する意欲的な新モデルです。

 

制作スタジオと同じ音響環境をヘッドホンで再現するという新技術「360 Virtual Mixing Environment」のパフォーマンスを最大限に引き出すことで、立体音響音源制作からステレオ音源制作まで、幅広く音楽作りの現場に貢献することを目指したとされています。

 

今SONYが持てる技術と情熱がつまった、すべてのアーティストと音楽ファン必見の、この新世代スタジオモニターがいよいよ本日リリースされました!

 

 

 

モニターヘッドホンとは

一般のヘッドホンを、完成した音楽をリスナーが楽しむためのものだとするならば、「モニターヘッドホン」は、クリエイターが音楽をはじめとしたコンテンツ制作において、音を確認する(モニターする)ためのヘッドホンとなります。完成したコンテンツがどのようにリスナーに届くかを確認することに加え、音源が正確に録音できているか、音源に加えた効果が正確に反映されているかを確認するといったことに使用されます。

 

 

なぜ今MDR-MV1だったのか:その背景

立体音響の普及に伴う制作環境やレコーディング機器の進化が求められる中、新たな基準となるクリエイター向けモニターヘッドホンとして開発されたのが「MDR-MV1」です。

 

360 Reality Audioといったオブジェクトベースの立体音響フォーマットが広がりを見せる中、360VMEというソニー独自の技術を組み合わせて用いることで、ヘッドホンでスピーカーと同じ音場を再現することができます。

 

これは、スタジオの音響空間で行う音作りを、自宅にいながらヘッドホンで行えるようにした技術です。

 

世界的なパンデミックもあり、音楽制作環境はより多様化し、制作手法も従来の方法にとらわれない選択肢が広がっています。

 

SONYはいち早く最新の立体音響に最適なスタジオモニターヘッドホンとスタジオ環境を正確にエミュレートできるシステムを統合することで、誰にでも高度なスタジオと同等の音響システムにアクセスできる新たな制作環境を構築しようとしています。

 

www.youtube.com

 

その中核を担うべく登場したのがMDR-MV1であり、SONYはこの革新的なモニターヘッドホンで音楽制作の水準を新たなステージへと到達させます。

 

 

エコなパッケージ

MDR-MV1のパッケージは紙製で包装材も環境に配慮した素材が使われているようです。

 

プロ用機材のパッケージは大抵シンプルなので、MDR-MV1のパッケージが特別物足りない出来というわけではありませんが、コンシューマーモデルのパッケージと比べると値段のわりにシンプルすぎる感じる人がいるかもしれません。

 

SONYはサステナブルな社会を目指して環境配慮型のオーディオパッケージの普及推進に全社的に取り組んでいます。

 

SONY MDR-MV1

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SONY MDR-MV1

SONY MDR-MV1

SONY MDR-MV1

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SONY MDR-MV1

SONY MDR-MV1

SONY MDR-MV1

 

サウンド

先行していくつかのサイトで周波数特性が公開されているのを確認しています。私の測定値ともほぼ同じなので、それら先行で公開されている周波数特性を見てみましょう。

 

https://squig.link/headphones/?share=Super_OE_Target,Sony_MDR-MV1

https://squig.link/headphones/?share=Super_OE_Target,Sony_MDR-MV1

 

SONYはMDR-MV1が優れた空間表現能力を持っていると主張しています。

 

少なくとも周波数特性を見る限り、SONYの主張は正しく、高域は適正音量時での非常に正確な定位感とディテールの再現を目指して調整されていることがわかります。

 

 

一方で中域はステージングが強調され、ボーカルが前に、楽器音はそれを取り囲むように、奥行き感が強調されており、面白みがありますが、正確な立体感と質感表現を多少犠牲にしています。

 

このような調整だとステレオ録音でも少しサラウンド感が出て、没入感が増す傾向があり、立体音響向けを謳うMDR-MV1のステレオ録音再生用の音としてはこういう味付けが良いと判断したのかもしれません。

 

伝統的なスタジオモニターは、中域でとくに正確な質感表現を実現することを目指すことが多く、楽器とボーカルを同等のバランスで重みづけすることが一般的だと思います。

 

一方で、SONYはMDR-M1STでもボーカル重視の調整をしていたので、こうした調整はSONYのサウンド哲学に基づいている可能性があります。

 

私の知り合いのオーディオマニアでもステレオ録音のボーカルを前に出したほうが自然だというような主張をしている人はいましたし、実際ボーカルが前に出てきたほうが作業がしやすいという人もいるんでしょう。こういう考え方自体は珍しくありません。

 

 

私個人の意見としては、元のステレオ録音音源が同等に重みづけしているものに不自然に差をつけることは、原曲の立体感の正確な把握に悪影響を与えると思います。私自身、MDR-MV1のサウンドに窮屈さを感じることは事実です。その曲がどんな再生環境で再生されるかわからないのだから、モニターヘッドホンは努めて中立的であったほうがツールとしては使い勝手が良いでしょう。けれども、これは考え方次第とも言えます。

 

また、SONYは開放型でありながら密閉型ヘッドホン並みの優れた低域特性を実現したと主張していますが、それは周波数特性の上ではほとんど全くその通りです。少なくともMDR-M1STより低域特性は優れています。

 

SONY MDR-MV1のサウンドのまとめ
  • 優れた定位感
  • サラウンド感のある中域
  • 密閉型並みに優れた低域特性

 

 

レビュー記事

 

まとめ

MDR-MV1」は、音を正確に再現するモニターヘッドホンの本質を押さえつつ、新たな価値を提案する意欲的な新モデルです。制作スタジオと同じ音響環境をヘッドホンで再現するという新技術「360 Virtual Mixing Environment」のパフォーマンスを最大限に引き出すことで、立体音響音源制作からステレオ音源制作まで、幅広く音楽作りの現場に貢献することを目指しています。また、パッケージにも環境に配慮した素材が使われて、SONYが目指すサステナブルなオーディオの理念が体現されています。

 

今のSONYのスタンダードがどこにあるのかを知りたい人は店頭で見かけたらぜひ手に取って聴いてみることをおすすめします。SONYのこれまでのモニターヘッドホンの集大成と未来がそこには詰まっています。

 

少なくとも私には開発者が目標を明確に設定し、その実現のために苦労して作り上げたサウンドだということがよくわかります。この音にはこのヘッドホンを開発した人々の情熱が込められていることは間違いありません。

 

おそらくこれは今年最も語られるべきヘッドホンのひとつであるという気がします。

 

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