ワーナー洋画、2026年から東宝東和が国内配給

東宝株式会社は18日、連結子会社である東宝東和が、米ワーナー・ブラザースと洋画作品の日本国内における劇場配給について合意したことを発表した。これにより、2026年からワーナーが手がける洋画作品の国内配給は、東宝東和の子会社である東和ピクチャーズが担当することになった。
同社が発表したプレスリリースによると、最初の配給作品はエメラルド・フェネル監督の新作『嵐が丘』(2026年公開予定)になるという。宣伝業務は東和ピクチャーズが、営業業務は東宝が、それぞれ東宝東和より受託予定。
またDeadlineは、今回の契約によって、ワーナー・ブラザース ジャパンの劇場配給部門が事実上解体されると報じている。現在マーケティングや配給を担っているチームは、今後数か月かけて東宝東和へ業務を引き継ぐとされる。なお、ストリーミング、ライブイベント、ホームエンターテインメントのマーケティング及び配給業務は継続される。
今回の取り組みは、ワーナーが競争の激しい日本の劇場市場において、洋画をより良く展開できるようにする狙いがあるという。ワーナーのグローバル配給部門を統括するジェフ・ゴールドスティーン氏は「ワーナー・ブラザースが世界的な劇場ビジネスをさらに強化していく中で、東宝東和グループの一流チームとライセンス契約を結ぶことを心待ちにしています。彼らの国内市場における専門性は、当社が世界各地で展開するマーケティングおよび配給業務を補完してくれることでしょう」と声明を発表した。
東宝東和の山崎敏(崎ははしごだかが正式)代表取締役社長も「歴史ある企業と新たなパートナーシップを発表できることを大変嬉しく思います。このような業界において基準を築いてきた企業と協働できることは名誉であり、特権でもあります。今後はそれぞれの強みを活かしながら緊密に連携し、顧客、パートナー、地域社会にとって意義ある価値を創造していきたいと思います」とコメントしている。(編集部・倉本拓弥)