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門前の仮設 胸躍るジャズ 井上銘さんがギター

2024年10月23日 05時05分 (10月24日 14時32分更新)
ライブを企画した前田毬子さん(右)と安本和秋さん=輪島市門前町で

ライブを企画した前田毬子さん(右)と安本和秋さん=輪島市門前町で

  • ライブを企画した前田毬子さん(右)と安本和秋さん=輪島市門前町で
  • 仮設住宅の集会所でライブする井上銘さん(中)、柵木雄斗さん(右)、中山ともさん=輪島市門前町で

東京のライブハウス常連客の縁

 輪島市門前町の仮設住宅でジャズのライブが開かれた。演奏したのは日本のジャズシーンで人気のギタリスト井上銘(めい)さん(33)。東京都内でライブハウスを営む前田毬子(まりこ)さん(51)が主催した。地震発生前から町内の安本和秋(かずあき)さん(68)と交流があり、その縁で実現。「被災した人たちに音楽で元気になってほしい」と第一線で活躍するミュージシャンを招いた。 (桜井泰)
 秋晴れの空の下、仮設住宅に甘く澄んだエレキギターの音が響き渡った。集会所のステップをステージに、井上さんのほか、ドラムの柵木(ませき)雄斗さん、金沢市のベーシスト中山ともさんがトリオで演奏した。
 井上さんは都内を中心に国内外で活躍しており、ブルーノート東京など有名ライブハウスでも演奏している。ジャズが好きだった安本さんは、前田さんが営む「Jazz Bar 琥珀(こはく)」(東京都渋谷区)を何度も訪れ、交流していた。
 元日の大地震。前田さんは真っ先に、門前で暮らす安本さんのことが頭に浮かんだ。約1週間がたって連絡がつき無事と分かったが、「自宅が全壊」と聞き心が痛んだ。
 「何よりも安本さんの笑顔が見たかった」と前田さん。東京のジャズミュージシャンと能登に行くことを決心し、井上さんと柵木さんにオファー。井上さんは「毎年のように石川県内のライブイベントに出ていたので、出会った人たちのことが心配だった。ぜひ行きたかった」と振り返る。
 ライブ本番。仮設住宅の住人ら約80人が見る中、井上さんはオリジナル曲を中心に5曲を披露した。安本さんも輪島市内のメンバーらでつくるバンドでギターを弾き、ライブの最後には井上さんらと一緒にセッション(合奏)も楽しんだ。
 安本さんは「本当に高い演奏技術を持っている井上さんの演奏をたっぷり聴けて楽しかった」と笑顔。井上さんは「これからもギターの音で能登を応援したい」と話した。
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