七尾で「インソムニア」先行上映　声優らトークショー

　七尾市を舞台にした漫画「君は放課後インソムニア」のテレビアニメ放送開始を前に、地元での先行上映会が九日、同市本府中町の市文化ホールで開かれた。主人公の曲伊咲（まがりいさき）役を演じた声優の田村好（このみ）さんや池田ユウキ監督らが製作の裏話を披露する場面もあり、市内外から訪れたファン約六百人が作品の世界に浸った。（大野沙羅）

　漫画は、オジロマコトさんが手掛け、二〇一九年から小学館が発行する週刊漫画雑誌ビッグコミックスピリッツに連載。不眠症（インソムニア）に悩む高校生男女が学校の天文台で出会い、一緒に時間を過ごす青春物語で、モデルとなった七尾高校をはじめ、中心市街地が描写されている。

　会場ではまだ放送されていない一〜三話が大画面で上映された。同市八幡町の左藤理子さん（１５）＝高校一年＝は「映像がすごくきれいで、見たことがある風景ばかり。テレビで見るのが楽しみ」と話した。

　トークショーもあり、ポニーキャニオンの上田智輝プロデューサーの進行で、田村さんが「キャラクターの内に秘めているものが重くて苦しくて、収録中はずっと不眠症でした」とタイトルになぞらえて苦労を吐露。金沢市出身の池田監督は「石川出身だからこそ、作品を盛り上げるために原作の風景をしっかり表現できるようにした」と現地への取材を重ねたこだわりを語った。田村さんは「（七尾は）歩けば全部聖地。あたたかい作品なので最後まで見届けてほしい」とＰＲした。

　上映に先立ち、茶谷義隆市長が「（アニメ化に）わくわくしているし、うれしい。今後も皆さんにはファンとして七尾を盛り上げてほしい」とあいさつした。

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　アニメは県内では十四日午前一時二十五分から北陸放送で毎週金曜に放送。六月には実写映画公開も控えている。