「大阪DTPの勉強部屋」に参加してきました

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ブログを書くのがずいぶん遅くなってしまいましたが、9/12(金)に「大阪DTPの勉強部屋」に参加してきました。
この勉強会は以前から参加したかったのですが、19時30分~21時という時間帯なのでフルに参加すると自宅に帰れなくなってしまうということで参加を躊躇していました。
でも今回は、翌日にConcrete5の勉強会があるのでちょうどいいと思って、1泊2日での参加を決めました。
(これなら勉強会の後で呑みに行けますからね!)

「大阪DTPの勉強部屋」では、ここしばらくはずっと連続して同じテーマでの開催が続けられています。
宮地さんによる「正規表現」と大石さんによる「組版」です。
1回の勉強会でいろいろ詰め込むのではなく、連続してやることで基礎力をアップしていけるので、このような取り組みは非常に実践的で良いと思います。

宮地さんによる正規表現スタイルについてのお話

最初はInDesignの正規表現スタイルのお話です。
今回は、半角英数字混じりの文章を縦組みにするとき、USJとかの略称や固有名詞はタテに、英語の文章はヨコのままにするのを正規表現でやってみようという内容でした。

ここでちょっとした問題発生。
宮地さんの用意した正規表現が不十分で、文章の内容によっては、ヨコのままでいい文章の一部がタテになってしまうのです。
そこで宮地さんがとった対応は、新たなルールを追加して、一度タテになった文字をヨコに戻すというものでした。
宮地さんは事前に予想されてはいなかったでしょうが、私はここが今回の「肝」だと思いました。

おそらくプログラマの方であれば、このようなやり方にダメ出しをするでしょう。
正規表現を修正して、「ヨコのままでいい文字」が「タテにするための正規表現」に含まれないようにすると思います。
しかし、正規表現スタイルというのは制作者が手元のパソコンで制作時に使用するだけのもの。
演算時間が多少長くなったところで、本来数十分~下手すると数時間かかる作業が数分で終わるのですから、たいした問題ではありません。
それよりも、単機能のルールを組み合わせるようにすることで、各々のルールを他に流用しやすくなります。

宮地さんは「最終的にちゃんと出来たらええねん」というようなことを言っておられましたが、これは「綺麗なスタイルを作る必要はない。問題が出たらルールを追加して解決していけばいい。怖がらずに正規表現スタイルにチャレンジしてほしいという意味なのだと思います。

こういうところが、ネットでブログ記事を見たり、書籍を読んでいるだけでは得ることのできない部分ですよね。
勉強会で「正規表現スタイルを教えてもらう」のではなく、「正規表現スタイルにチャレンジしたくなる」ほうが、何倍もメリットがあります。

大石さんの組版教室

続いては、大石さんの「文字組みアキ量設定」についてのお話です。
もう、あちこちのセミナーやブログや書籍などでさんざん見たり聞いたりしているので「もう知らない話は出てこないだろうな」と思っていましたが、参加してみて「これは一味違うな」と思わせる内容でした。

今回はInDesignのデフォルトの「文字組みアキ量設定」についての解説。
一言でいえば、デフォルト設定はどれも使えませんよという話ではあるのですが、「この設定が悪いからこう直そう」ということではなく、それぞれの設定値の意味を解説して、その使いどころを示し、自分なりの設定を作るための道筋がわかるようにお話をしていただきました。

私は設定値の「50%/0%」のことをきちんと理解していなかったのですが、詳細設定では設定できなかったんですね。
行末は「50%(0~50%)」では妙な空きが出てしまうので「0%固定」にしていたんですが、今度から「50%/0%」を使います

今日のまとめとしては、文字組みアキ量設定は「行末受け約物全角/半角」をベースにカスタマイズ。
行末・行頭・段落字下げは基本設定だけでカスタマイズできる。
行中は基本設定だけでは抜けが出るので注意(詳細設定に残っている元の設定値がヒント)。
ということでした。

大阪 DTPの勉強部屋は、Tipsやテクニックを聞きに行くのではなく、自分で手を動かすためのヒントをもらいに行くような内容になっていて、参加しつつ復習もしていけば相当に力がつきそうだなと思いました。

懇親会に突入

というわけで、今回のメインの目的である(笑)、懇親会にも当然参加いたしました。
勉強会とかセミナーに参加する本当の価値は、そのあとの懇親会にあると言っても過言ではないですよね。
最近参加しているWeb系の勉強会では私が最年長なんてことも珍しくないので、私よりも歳も経験も上の方と呑むのは久しぶり。
「明石屋」という、とにかく出てくる料理がどれも半端なく美味しいお店で、呑んで食べていろいろなお話をさせていただきました。
私もそれなりの歳だし経験もあるので、大石さんや宮地さんと意見がぶつかることもあるわけですが、それがまた楽しくて、いい時間を過ごさせていただきました。

お金と時間を作って、また呑みたい・・・もとい、勉強会に参加したいと思います。

この記事を書いた人

川井 昌彦
川井 昌彦
FAシステムメーカー、国内最大手印刷会社製版部、印刷・ウェブ制作会社を経て、家庭の事情で実家に帰省して独立
現在はフリーランスと制作会社シニアディレクターのマルチワーク
ウェブ制作のほぼ全般を見渡せるディレクター業務が主だが、デザイン・コーディングも好き

1997年ブログ開設
WordPressコミュニティには2011年から参加
WordCamp Kansai 2016 セッションスピーカー
WordCamp Tokyo 2023 パネルディスカッションパネラー
WordBench京都、WordBench神戸、WordPress Meetup八王子など登壇多数

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“「大阪DTPの勉強部屋」に参加してきました” への2件のフィードバック

  1. ありがとうございます。
    少し誤解があるようですね。
    文字組みアキ量設定の基本設定画面だけでカスタマイズ可能なのは行末・行頭の設定と、段落字下げの設定だけです。
    行中の設定は基本設定だけではヌケがあるとお伝えし、そのヒントは詳細設定に元の設定値として残っている…と解説したと思います。
    手直ししてくだされば幸いです。

  2. さくらぎけいのアバター
    さくらぎけい

    毎度コメントありがとうございます。
    誤解というよりは、端折りすぎですね。
    読んでいる方に誤解の無いように修正いたしました。

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