学校法人「森友学園」は、大阪の国有地を適正価格の1割で購入していたのか?
これまでの流れを振り返る。
これまで、財務省は豊中市議や朝日新聞の情報開示請求に応じていなかった。しかし報道の翌日、突如として公開に転じた。
BuzzFeed Newsは、改めて財務省国有財産審理室に取材した。
財務省が「国有財産の売払等結果の公表について」出している通知では、「契約後原則として1ヶ月以内に財務局等のウェブサイトにおいて公表する」とされている。「行政の透明性及び公正性の確保を図る」目的だ。
取材に応じた担当者はこう説明する。
「契約金額などは、法人が有する企業情報になります。情報公開法5条2項イに該当する『不開示情報』でもあり、公開には同意が必要です。本件については、相手方に『公表しないでほしい』と要請を受けたため、非公表にしています」
しかし、先ほどの通知を見ても「合意がなければ非公表」とのルールは明文化されていない。
「たしかに、相手が非公表を望んだ場合のルールはありません。一般論として契約金額は出すものではないという考え方があることに加え、相手方に公表しないでほしいと言われたために非公表にしました」
随意契約で売却された国有地を過去3年間で見ると、2013年に北海道でも同様に「非公表」だったものがあるという。
では、8億円についてはどうか。そもそも「埋設物の処理」にそんな大金がかかるのだろうか。
誰が処理・撤去費用を「8億円」と見積もったのか。「大阪航空局が国交省の積算基準に従って算定をしています」
BuzzFeed Newsは、大阪航空局に経緯を取材を申し込んだが、「補償課の担当者が2日ほど不在のため、15日以降に別途連絡させていただきたい」との返答があった。
また、森友学園側もBuzzFeed Newsの取材依頼に「折り返し連絡をする」としているが、2月13日現在、担当者と連絡は取れていない。
財務省の担当者は「政権などの関与は一切ない」と強調した。
そもそも、政権幹部の関係者がかかわっている法人だとは「把握していなかった」という。
「適正な価格で処分をしています。財政法の規律ではそうしないといけないとなっている。行政マンですから、当然それに従わざるを得ません」