みなさん、「ジョージア料理」ってご存知ですか? おそらく聞き覚えがない方が多いですよね。
ジョージアは、人の名前でも缶コーヒーの名前でもなく、ロシアとトルコと隣り合う、人口390万人の小さな国。
日本ではあまり知られていませんが、知る人ぞ知る美食の国。
ジョージアを訪れた人は口を揃えて「ごはんが最高!」と話します。
この小さな国の料理が、今なんと全国の松屋で食べられるのです…!!
まさか「松屋」でジョージア料理!?
ネットがざわついたのは、12月11日の夕方。ジョージア大使館の皆さんが連れ立って「シュクメルリ定食」を食しに松屋に訪れたのでした。
シュクメルリとは、ジョージアではおなじみのシチュー。
松屋のポスターでは、「鶏もも肉を使った“にんにく”と“とろけるチーズ”のホワイトシチュー」と説明されています。
臨時代理大使が自ら味見に訪れたことに、同氏のTwitterフォロワーのみならず、松屋ファンも反応。
「庶民派な大使」「松屋は日本のテクノロジー」「お味はいかがでしたか?」などの声が寄せられています。
BuzzFeed Newsは、松屋とジョージア大使館ティムラズ・レジャバ臨時代理大使に取材しました。
松屋「大変光栄でございます」
松屋広報も、突然の来店に驚いた模様。
「まさか、大使館の方に数店舗で販売しているメニューを見つけていただき、しかもお召し上がりいただけるなんて大変光栄でございます。今後ともご愛顧の程よろしくお願いいたします」
この「シュクメルリ定食」は、全国69店舗限定で提供している期間限定メニュー。
当初は提供店舗を公にしていませんでしたが、上記のツイートとその反響を受けてWebサイトで公開されました。東京都内では、三鷹店、神楽坂店、神田西口店、大森店などで食べられるようです。
松屋ではこのように、公式に告知せずひっそりと提供しているメニューがしばしばあるそう。そうなんだ……!?
ところで、日本ではまだまだ知られていないジョージア料理。なぜメニューに?
「当社は『みんなの食卓でありたい』の想いから、豊富なラインナップで飽きのこない料理をお届けしております」
「普段食べたことのない美味しい料理も食べて欲しいという想いから、ジョージア料理の『シュクメルリ』を商品化いたしました」
レジャバ臨時代理大使「ごはんにもあっていたのが発見」
続いて、ティムラズ・レジャバ臨時代理大使にも感想を聞いてみました!
――松屋のシュクメルリ、お味はいかがでしたか?
鶏肉、にんにく、チーズのバランスが非常に良く、とても美味しかったです!
素晴らしい再現です。またご飯にもよくあっていたという点が新しい発見でした。
――ジョージア料理が、日本の一大チェーンの松屋でメニューになったことはいかがでしょうか?
ジョージアに訪れる日本の方は、皆さん食事が美味しいと言うため、日本でもっとジョージア料理を紹介したいと思っていました。
このような良い意味で予想外の形でご紹介されるとは思わず、とても嬉しかったです。日本の方が日常的に利用するレストランでこそジョージア料理が食べられるようになったことにこの上ない喜びを感じます。
――まだジョージア料理を知らない日本の方に向け、特におすすめメニューがあれば教えてください!
たくさんあります!その中でも3つご紹介します。
1.ハチャプリ
閉じたピザのようなもので中にチーズがたっぷり入っています。生地をヨーグルトでつくるのがポイント。これは私も、母の秘伝のレシピで日本でもつくることができます。
2.ジョンジョリ
ジョージアにしかない漬物、ジョンジョリ。何にでも合う人気の脇役です!
3.ヒンカリ
ジョージアの国民的な料理ともいえるヒンカリ。肉まんほどの大きさで、水餃子に似た食べ物です。
中のジューシー感や、皮の具合で良し悪しが評価され、お店によって味が違います。日本で仲のいい友人とラーメンに行くように、ジョージアでは、ヒンカリを本当に仲の良い友達と食べに行くのが常です。
また、料理には欠かせない、8000年の歴史をもつワインも、言わずともおすすめです。
ちなみに、ジョージア出身の力士、栃ノ心のつくるヒンカリは絶品です!