「ドアラのカタキをうって」――プロ野球開幕を控え、中日ドラゴンズのユニークな新聞広告が「ドアラさん大変だな」「かわいい」「センスいい」など話題を呼んでいます。
3月27日から中日新聞、中日スポーツに掲載されているカウントダウン式の広告では、セ・リーグの他の5球団を感じさせるモチーフとドアラが日々格闘。
コイには食べられ、星(スター)が衝突し、トラには噛まれ、ツバメには襲われ、巨人には踏み潰される寸前……かなりかわいそうな状況に追い込まれています。
ここまで「ドアラのカタキをうって」だったコピーは、開幕当日である最終日には「ドアラをたすけて」に。よりダイレクトに助けを求めていますね!
かわいそうだけどキュートなビジュアルに「ドアラ大変だなwww」「ドアラさんが開幕前からピンチだ!」とネットで話題に。グッズ化を希望する声もあがっています。
「真面目一辺倒の広告にはしたくなかった」
BuzzFeed Newsはドアラ広告を手がけた中日新聞広告局営業推進部の丹羽宏行さんに企画意図などを聞きました。
――ユニークな広告が評判となっています。まずデザインの意図を教えてください。
今回の広告は弊社が2008年から実施しているドラゴンズを盛り上げる企画「WE LOVE DRAGONS」の2017年バージョンで、大きな反響をいただきました。
今年のテーマは「ドアラのカタキをうって」。
去年、ドラゴンズはセ・リーグ最下位だったので、いきなり優勝というのも言いにくいのではと考えていました。
またドラゴンズは他球団がくだけた広告をやっている中、せっかくドアラというマスコットがいるのに真面目一辺倒でやってきて、もったいないなというボク個人の思いもありました。
いきなり優勝とは言えない。しかも真面目ではない広告と考えた時、ドアラが他球団にやられて、そのかたきをドラゴンズが取るという、今回の広告の流れになりました。
会社の中の保守的なドラゴンズファンの方には疑問符を持たれている方もいますが(苦笑)。こういうユーモアのあるものが大事だと思っていたので、押し進めました。
――反響はどうでしょうか。
広告局内でも、このビジュアルでいくと話した時も好感触でしたので、期待できるなと思っていたのですが、実際の反響は予想以上によいもので、ネットでバズっているなと思いました。
「今までになくて面白い」という言葉もいただいています。若い方の反響がすごくいいです。われわれが広告で意図したものを正確に理解していただいています。
球団の方からもすごくいい広告だという声もいただいています。
――今後、例えば交流戦で同じような広告展開は考えていますか。
個人としてはやりたいなとは思っていますが、まだ未定ですね。
――グッズにしてほしいとの声もあります。
こちらもあくまで個人としてですが、球団と一緒に商品化に向けてやりたいなと思っています。
――ちなみに丹羽さん自体はドラゴンズファンですか?
僕は大のドラゴンズファンです。今年は吉見(一起投手)に復活してほしいなと思っています。チームとしてはAクラス入りしてほしいです。