SEO(検索エンジン最適化)実践ガイド – 自分でできるSEOの方法

SEO(検索エンジン最適化)実践ガイド SEOとは? 意味と方法

SEO(Search Engine Optimization: 検索エンジン最適化)とは、自社のページが検索結果で上位表示されるようにウェブサイトの内外を改善する取り組みです。このSEO実践ガイドでは、主に中小企業を対象に、SEOの意味や仕組みから自分で実施する方法までをわかりやすく解説します。

SEO(検索エンジン最適化)の意味

SEO(Search Engine Optimization: 検索エンジン最適化)とは、あなたの会社のウェブページがGoogleやBingなどの検索結果で上位に表示されるようにウェブサイトの内外を改善する取り組みです。その目的は、あなたの事業に関連するキーワードで検索している見込み客を無料で集客することにあります。SEOの基本的なポイントは次の通りです。

  1. ユーザーが検索する目的を達成できる役立つ良質なコンテンツを作成する。
  2. コンテンツやサイトを利用する実際のユーザーから良好な反応を引き出す
  3. コンテンツや、その作成者や、コンテンツを掲載するサイトについて、外部の第三者から高い評価を得る

GoogleやBingなどの検索エンジンは上記のそれぞれが発するシグナルを受け取り、検索結果の順位を決定していきます。私たちがすべきことは実際のユーザーに支持され、話題にされ、外部から評価されるサイトを運営することです。SEOは何ら特別なものではなく、ごく普通の商売の延長線上にあるものです。

このサイトは中小企業経営者が自分でSEOを実践するためのハウツー情報サイトです。住太陽の25年に及ぶSEOの経験に加えて、確かな情報源を典拠として明示することで、掲載情報の正確性をお約束しています。不明な点などがあればお気軽に X の @motoharusumi に質問してください。

もしかしたらあなたはSEOを、検索エンジンのご機嫌をとったり、または騙したりといった、テクニカルな小細工だと考えているかもしれません。しかしSEOを実践するにあたって、そうしたこざかしい対策や難しい技術は不要です。必要なのは、見込み客である検索ユーザーに集中することです。

SEOのシンプルな本質

SEOのごくシンプルな本質は「検索ユーザーの目的を他のどこよりも的確に達成すること」です。検索ユーザーの個々の検索の背後には、そのユーザーが達成したい目的があります。あなたはその目的を最も的確に達成できるコンテンツを提供します。あなたが持つ専門知識や経験を活かして、検索ユーザーの目的の達成を助ける最高のコンテンツを用意しましょう。

SEOの本質は、検索ユーザーの質問に対する最高の回答を作ること
  1. ユーザーの目的が「あることについて知りたい」というものなら、あなたの専門知識や経験を活かしてどこよりも正確で詳しくわかりやすいオリジナルの回答を提供しましょう。
  2. ユーザーの目的が「あるものを買いたい」というものなら、どこよりも安全にスムーズに買えるようにサイト全体を最適化しましょう。

SEOで実施すること

SEOに影響する要因は大別すると3種類あり、ウェブサイト内部の最適化であるオンページ要因、ウェブサイト外部からの評価であるオフページ要因、そして実際のユーザーによる評価であるユーザー行動要因です。SEOではこれらのそれぞれに働きかけ、適切な状態へと最適化していきます。

要因最適化された状態
オンページ要因そのトピックについての著名な専門家によって作られた多くの良質なコンテンツが、わかりやすいデザインナビゲーションで提供されている。また、検索エンジンに対してもアクセシブルに設計されている。
オフページ要因ウェブページやサイトが人々から高く評価されていることを示すシグナルとして、被リンク(権威性・信頼性)、サイテーション(知名度)、レピュテーション(評判)などがサイト外部に多く存在している。
ユーザー行動要因検索結果上でのクリック率の高さや、ページを訪問したユーザーが検索結果に戻ってくる割合の低さなど、実際のユーザーが高く評価し、検索意図が満たされたことを示す良好なユーザー行動が観測されている。また指名検索を多く獲得している。

2017年5月15日のGoogle社内向けプレゼンテーション1では、検索順位を決める3本の柱を下図のように説明しています。ここではボディ、アンカー、ユーザー・インタラクションという表現がされていますが、SEOの用語でいえばオンページ要因オフページ要因ユーザー行動要因です。SEOではこれらのそれぞれを最適化します。

私たちがSEOを実施していくにあたっては、自社サイトで良質なコンテンツを発信することに加えて、それらのコンテンツが外部から高い評価を得られるように働きかけます。良質なコンテンツがあり、見込み客が安心して利用できる評判のよいサイトになれば、ユーザー行動が改善し、検索順位も向上します。そこを目指していきましょう。

検索エンジンの仕組み

検索エンジンが検索結果を出力するプロセスは大まかに3段階あり、ウェブ上のページを巡回して収集する段階、収集したページをデータベースに格納する段階、そして、検索ユーザーが入力したクエリ(検索キーワード)に応じて適合するページをリストする段階です。各段階は次のように説明できます。

検索エンジンが検索結果を出力するプロセスはクロール、インデックス、ランキングの3段階で構成される。
  1. クロール – クローラーまたはロボットと呼ばれるソフトウエアがウェブ上のページを巡回し、ページや画像のデータを収集します。クローラーがアクセスできないページは次のインデックスに進めません。この段階で重要なことは、必要なページを確実にクロールさせることです。
  2. インデックス – クロールしたページのコンテンツやメタデータ、各種のシグナルを分析し、インデックスと呼ばれる大規模なデータベースに格納します。ただしすべてのページをインデックスするのではなく、重複コンテンツを除外するとともに人気の高いページを優先してインデックスします。
  3. ランキング – インデックスに格納されたページを対象に、検索ユーザーが入力したクエリ(検索キーワード)の意図との一致性をアルゴリズムが計算し、適合度の高いものから順に検索結果にリストします。ランキングされるためには、ページが適切にインデックスされている必要があります。

SEOではこれらのそれぞれの段階を最適化していきます。上記リストの1および2の段階で、検索エンジンがウェブサイトを正しく把握するための技術的な側面を最適化することをテクニカルSEOといいます。テクニカルSEOは、検索エンジンにとってウェブサイトの構造やコンテンツを理解しやすくする役割を担っています。

2000年前後までのSEOでは、検索エンジンの性能が低く、サイトを正常にクロールやインデックスさせることが困難だったため、検索エンジンの仕組みを理解し、ウェブサイトの技術的な側面を最適化するテクニカルSEOは極めて重要でした。SEO(Search Engine Optimization: 検索エンジン最適化)の名称はその頃の状況に由来しています。

近年では、検索エンジンの性能向上と、一般的によく使われているCMSやカートシステムの改善によって、テクニカルSEOの必要性は大きく減少しています。インデックスしてほしいページの多くがすでにインデックスされているなら、テクニカルSEOを気にする必要はありません。

現在のSEOの中心は、クロールやインデックスの最適化ではなく、検索ユーザーを満足させることと、その結果としての検索順位の向上です。多くの中小企業には「検索エンジンのご機嫌をとるために特別なことをする」余裕はありません。でも大丈夫です。御社の見込み客である検索ユーザーに集中すればSEOはうまくいきます。

検索結果を生成するアルゴリズムは、まず検索ユーザーが入力したクエリ(検索キーワード)を分析して、その検索キーワードの背後にある検索意図を推測します。次いで答えとしてふさわしいページをインデックスから選び出し、ページの信頼性を測る様々なシグナルを加味してランキングを出力します。

Google検索のクエリープロセシングの模式図。クエリの投げかけ、検索意図の推測、意図に沿うページの抽出、ランク付けの順にプロセスが進みます。

検索結果に表示されるためには、ユーザーが入力したクエリの背後にある検索意図とコンテンツが一致していることが必要です。ページの品質がどれだけ優れていても、ユーザーの検索意図と一致していなければ検索結果には表示されません。あなたの見込み客が何を求めて検索するのか、まずはそれを整理しましょう。

検索意図とニーズメット

検索意図は次の5種類に大別できます。情報を探すことを意図する「インフォメーショナル」、購買などの取引を意図する「トランザクショナル」、商取引のための調査を意図する「コマーシャル」、場所を探すことを意図する「ローカル」、特定のウェブページへの移動を意図する「ナビゲーショナル」です。

5種類の検索意図。情報を探すことを意図するインフォメーショナル・クエリ、取引を意図するトランザクショナルクエリ、商取引のための調査を意図するコマーシャル・クエリ、場所を探すことを意図するローカル・クエリ、特定のウェブページへの移動を意図するナビゲーショナル・クエリ

検索エンジンは検索ユーザーの検索意図に焦点を当て、そのコンテンツが検索ユーザーの意図をどれだけよく満たすかを判定します。このため私たちは、ユーザーの検索意図を的確に満たすことをまずクリアした上で、より役立ち、より満足できるように、コンテンツやサイトを最適化していきます。

サイトとコンテンツ作者の信頼

検索ユーザーの目的を的確に達成することだけではまだ不十分です。あなたが提供するコンテンツが信頼に足ることを、第三者からの評価によって証明する必要があります。検索エンジンはユーザーの目的を果たせるページが複数見つかったとき、より知名度が高く、より信頼され、より多くの人々に実際に利用されているページを上位に表示しようとするからです。

適切なコンテンツがいくつも見つかったとき、検索エンジンが上位に表示するのは、よりE-E-A-Tに優れたページです。E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼)のそれぞれの頭文字を取った頭字語であり、Googleが検索品質評価ガイドライン2の中で定義しているGoogle独自のウェブページの評価基準です。

E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼)のそれぞれの頭文字を取った頭字語

検索エンジンは、外部のウェブサイトからのリンク言及評判指名検索の回数や頻度、実際の検索ユーザーの行動などを利用して、ウェブサイトやコンテンツの専門性や権威性や信頼性を判定します。ウェブサイト運営者やコンテンツ制作者自身の自己申告ではなく、第三者からの評価が重視されるのです。この点についてGoogleは次のように述べています。

どのコンテンツが専門性、権威性、信頼性を示しているか判定するために役立つシグナルを特定します。たとえば、その判定を支援するために使用している要因の 1 つに、そのコンテンツへのリンクまたは言及が他の著名なウェブサイトに含まれているか把握するということがあります。含まれていれば、多くの場合、その情報の信頼性が高いことを示す十分なしるしとなります。

ランキング結果 – Google 検索の仕組み3

ここで述べられていることは、検索ユーザーの目的を達成させるコンテンツを制作するだけでなく、あなたやあなたのコンテンツが信頼できることが外部の第三者のウェブサイト上で裏付けられている必要があるということです。SEOはサイト内だけでは完成せず、むしろ外部への働きかけのほうが大きな効果を持っています。

SEOで最も重要なのは、外部の第三者による評価やサイトの実際のユーザーの反応といった「実際の人間からの評価」です。検索エンジンはその評価を定量的に計測し、検索結果に順位をつけています。

アルゴリズムの先を行く

検索エンジンのアルゴリズムの変化を後追いし、アルゴリズムに変化があるたびに対策することをひたすら繰り返す人々がいます。SEOを「SEO対策」と呼ぶ人々です。しかし、検索エンジンのランキングアルゴリズムが目指す方向性を理解し、対策ではなく最適化だと考えていれば、延々と対策を繰り返す事態に陥らずにすみます。

Googleのアルゴリズムは人々が好むものを追いかけている。このため「アルゴリズムを追いかける」 ならアルゴリズムに遅れをとる。しかし人々が好むものを追いかけるなら、アルゴリズムの先を行くことができる。

Google SearchLiaison on X 7:10 AM · Nov 17, 20234

2023年11月、Googleのダニー・サリバン氏は上記のように述べて、アルゴリズムの進化を先回りして最適化していくことができることを示しました。この「アルゴリズムは人々が好むものを追いかけている」という言葉は比喩や抽象的な表現ではなく、次に示すような検索アルゴリズムの実際をそのまま表したものです。

  • リンクポピュラリティのアルゴリズムは、実際に人々に支持されている権威性の高いページを抽出します。
  • サイテーションのデータやユーザーが入力した検索クエリ(特に指名検索)のデータを利用することで、アルゴリズムは人々が実際に話題にしているサイトやブランドなどのエンティティを特定します。
  • Googleが知ることのできるウェブ上の情報を分析し、人々から肯定的な評判を集めているウェブサイトやコンテンツ著者を特定します。
  • ユーザーの検索行動を追跡し記録することで、アルゴリズムは実際の検索ユーザーが高く評価するページを抽出します。

私たちがSEO(検索エンジン最適化)ですべきことは、実際に検索ユーザーに好まれ役に立つページやサイトを運営することであり、それと同時に、検索ユーザーに好まれ役に立っているという事実を効率的に検索エンジンに伝えることです。アルゴリズムを後追いして対策を繰り返すのではなく、検索ユーザーに最適化することが重要です。

さあ始めましょう!

ここまでの説明でSEOについての概要をざっと理解したら、さっそく実践してみましょう。「習うより慣れろ」です。ここでは初心者から中級者向けに、安全性と確実性が高いSEOの方法を4つのステップに整理しました。この4つのステップに沿って進めることで、まったくの初心者でも比較的簡単に一定の結果を出すことができます。

話題とキーワードを選定する

SEOの最初のステップは、コンテンツで扱う話題を選定し、同時に、そのコンテンツで狙うキーワードを選定することです。コンテンツで扱う話題はあなたの見込み客が抱いている疑問や課題であり、キーワードは見込み客がその答えを探すときに使いそうな検索キーワードです。これらの選定のポイントは次の3点です。

  • 関連性 – 見込み客を効率的に集客するために、あなたの専門分野との関連が深く、あなたの製品やサービスを使うことで解決が可能な疑問や課題を話題に選びましょう。
  • 具体性 – 検索ニーズがより明確な、具体的に絞り込まれた話題とキーワードを選びましょう。検索ボリュームは小さくなりますが、上位表示が容易で、よく絞り込まれた確度の高い集客ができます。
  • 競合性 – 競合が公的機関や大手企業ばかりといった難易度が高いキーワードは避けましょう。無名の会社や個人のサイトも表示されるようなキーワードが狙い目です。

話題やキーワードを選定する目的は、検索ユーザーの中からあなたの顧客になる可能性のある見込み客を絞り込むことです。見込み客が抱く疑問や課題にフォーカスし、より具体的なキーワードを選ぶことで、見込み客にアプローチしやすくなります。またキーワードが具体的であればあるほど上位表示が容易であることもポイントです。

検索マーケティング・ファネルの図。認知段階に対応するインフォメーショナルクエリ、検討段階に対応するコマーシャルクエリ、転換段階に対応するトランザクショナルクエリで構成される。

キーワードは検索マーケティングのファネル(上図)を念頭に、見込み客がコンバージョンまでにたどる各段階に応じたものを揃えることで、認知段階から接触を増やして関係を構築でき、検討段階を有利に進めることができ、転換の段階ではコンバージョンを最大化できます。

検索意図と難易度を調査する

SEOの二番目のステップは、先ほど選定したキーワードのそれぞれについて、Googleがどんな検索意図であると認識しているかを調査すると同時に、キーワードごとのSEOの難易度を調査することです。SEOの難易度はキーワードや話題によって変化します。難易度の高い話題やキーワードは避けたほうが無難です。まずは実際に検索してみましょう。

  • 検索結果に公的機関が多く表示される – 政府ドメイン(.go.jp)や地方自治体ドメイン(.lg.jp)や高等教育機関ドメイン(.ac.jp)、または医療機関のサイトが多く表示される場合、GoogleはそのキーワードをYMYLトピックだと認識している可能性が非常に高いです。一般のサイトが上位表示するのは事実上不可能ですので、キーワードを再考しましょう。
  • 検索結果に大手企業が多く表示される – テレビCMなどでよく知られた大手企業が多く表示されている場合、極めて競争が激しく、これからSEOに取り組む中小企業が狙うキーワードとしては難易度が高すぎます。もう少し絞り込んだキーワードを考える必要があります。

先ほど選んだそれぞれのキーワードで実際に検索してみて、検索結果が上記のようなものになっていたなら、そのキーワードでのSEOは避けましょう。これらは上級者にも手に負えないか、または長い時間のかかる非常に困難なキーワードです。コンテンツで扱う話題から検討し直し、もっと難易度の低いものを選択すべきです。

難易度の低いキーワードで確実に上位を獲得し、検索結果でクリックされる機会を増やしていくことで、検索エンジンに対してサイトの存在感を示すことができます。初めのうちは狙うキーワードを絞り込むことを意識しましょう。

難易度の低そうなキーワードを選んだら、それぞれのキーワードについてさらに検索結果をよく見てみましょう。Googleがそのキーワードの検索意図をどう判断しているかによって、あなたが制作すべきコンテンツの種類が決まるからです。実際に検索してみた結果は次のうちどれに近いでしょうか?

  • 意味や概念を説明するコンテンツが多く表示される – Googleはそのキーワードを「知りたい」意図だと認識しています。あなたが作るべきコンテンツは、専門家としての知識や経験を活かして対象の事物を包括的に説明するコンテンツです。
  • 方法を説明するコンテンツが多く表示される – Googleはそのキーワードを「やってみたい」意図だと認識しています。あなたが作るべきコンテンツは、専門家としての知識や経験や技能を活かして方法やコツを説明するコンテンツです。写真や動画を使うのも効果的です。
  • おすすめリストが多く表示される – Googleはそのキーワードを「買い物の下調べをする」意図だと認識しています。あなたが作るべきコンテンツは、専門家としての知識や経験を活かしたおすすめリストや選び方ガイドです。
  • 地図が表示される – Googleはそのキーワードを「場所を探す」意図だと認識しています。あなたが実施すべきなのはコンテンツSEOではなくローカルSEOです。
  • 商品や通販サイトが多く表示される – Googleはそのキーワードを「商品を探す」意図だと認識しています。あなたが実施すべきなのはコンテンツSEOではなくECサイトのSEOです。

上記の中で狙い目なのは、「知りたい」検索意図に答えて意味や概念を説明するコンテンツと、「やってみたい」検索意図に答えて方法やコツを説明するコンテンツです。これらはあなたの専門知識や経験を投入しやすく、また、コンテンツのアイデアも実際の見込み客から得られるためにアイデアが枯渇しにくいからです。

コンテンツを作成し改善する

三番目のステップでは、ここまでに選定した話題とキーワードに沿って、ユーザーの検索意図に合致し、役立つ高品質なコンテンツを作成していきます。自社が専門性を保持している領域の範囲内で、自社の見込み客の疑問に答え困りごとを解消するコンテンツを作成することで、検索エンジンから見込み客を集客します。

Google の自動ランキング システムは、検索エンジンでのランキングを上げることではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載できるように設計されています。

有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル5

Googleは公式ドキュメントで上記のように述べて、検索結果の上位に表示されるためにはユーザーのメリットになるコンテンツが必要であることを説明しています。コンテンツ制作にあたっては、検索ユーザーの役に立ち、検索ユーザーにメリットを提供することを重視しましょう。重要なポイントは次の通りです。

コンテンツの公開後も改善が必要です。Googleサーチコンソールの「検索結果」レポートを使って表示順位やクリック数を追跡し、期待するほどのパフォーマンスが出ていないコンテンツを改善しましょう。内容の新鮮さを保ち、よりわかりやすく、より詳しく、より包括的で、より信頼できるように改善することで、SEOのパフォーマンスを高めることができます。

外部からの評価を獲得する

SEOの最後のステップはサイト外部への働きかけです。SEOはサイト内だけでは完結しません。アルゴリズムの先を行くの項で説明したとおり、Googleの検索結果のランキングは実際の人々による評価を最重要視します。あなたのサイトが実際に人々によく知られ信頼されているブランドになる必要があるのです。

リンク、クチコミ、ソーシャルメディアでのシェアやいいねなど、外部からの評価が重要性を裏付ける

Googleは人々による評価を検索結果に反映するために、リンクサイテーションレピュテーション指名検索ユーザー行動などを使用します。これらの各指標を最適化するために、次のようなことを実施します。必ずしもすべてを実施する必要はありませんが、できるもの、得意なものを優先して取り組んでいきましょう。

  • 外部サイトでのレビュー投稿を依頼する – Googleマップやその他のクチコミサイトでレビューを投稿してもらえるように、顧客や取引先などに依頼します。同梱物やリマインダーのメールを利用したり、オンラインやオフラインでの社交を通じて直接依頼することで、好意的なレビューを増やすことができます。
  • サイト内での商品レビューを依頼する – Amazonなどが好例ですが、ECサイトでは、自社が管理するサイト内に掲載される商品レビューでも数が多くなればプラスに働きます。商品を買ってくださったお客さまにレビュー投稿を依頼しましょう。
  • SNSやブログの投稿を依頼する – 商品を実際に使っているシーンをSNSやブログに投稿してもらえるように顧客に依頼します。商品を送付する際の同梱物に以来のメッセージを含めたり、リマインダーのメールで依頼することが有効です。
  • 名前を覚えてもらう – 店名やサイト名、コンテンツの著者名などを覚えてもらわなければ、それを話題にすることはできません。SNSやメルマガを通じて接触頻度を増やしたり、コンテンツに著者情報を表示することが有効です。
  • 被リンクを構築する – SNSなどを使ってコンテンツや商品を宣伝したり、顧客や取引先に依頼することなどを通じて被リンクを構築します。基本的な被リンク構築に加えて、幅広いデジタルPRを実施するのも有効です。
  • オンラインでの社交を通じて存在感を増す – 社長の個人アカウントでSNSに参加し、専門領域での情報提供を積極的に実施してSNS上のコミュニティに貢献し、何かと話題になるような、また情報源として頼られるような存在感を獲得します。
  • オンラインでシェアされやすいコンテンツを作成する – コンテンツを作るとき、独自の調査結果を含めたり、インフォグラフィックをまとめるなど、オンラインでシェアされやすい性質を付け加えます。シェアされるコンテンツは御社の存在感を高めます。
  • 話題を作り発信する – キャンペーンやイベントの開催など、人々の話題に上る機会を作ります。話題づくりの際には、SNSやメールマガジンや各種の広告を通じた宣伝だけでなく、プレスリリースを配信してマスメディアにアプローチするのも有効です。
  • 製品やサービスを最適化する – 製品やサービスの品質や価格は、クチコミや評判を呼び、利用者を増やすための要です。これらを最適化し、競合との間に比較優位を築くことで、市場での存在感を高めます。
  • 地域や業界に貢献する – 地域社会や業界での世話役などを引き受けたり、役立つ情報を継続的に発信したり、見学や視察を受け入れることによっても、知名度や評判を高めることができます。貢献は知名度と評判を作る基本です。

外部からの評価を獲得する施策は種類が多いですが、すべてを実施する必要はありません。できるもの、得意なもの、御社のブランド価値の向上につながりやすいものを優先して取り組みましょう。

外部からの評価は、特にECサイトのSEOローカルSEOで重要です。またどんなサイトでも、外部からの評価が増えるにつれて、競争の激しいキーワードでも検索結果の上位を獲得できるようになっていきます。クチコミや評判が成長に直結するのは、実際の事業でもウェブサイトでもまったく同じです。

まとめ

ここまでSEO(検索エンジン最適化)の概要と実践方法を解説してきました。少し難しく感じられたかもしれませんが、やるべきことは「あなたの見込み客の目的達成を専門家として的確に助けるコンテンツを作る」ことと「あなたやあなたの会社の知名度や信頼を高めること」です

SEOに向いている人は、業務上の知識や経験が豊富で、名前と顔を出して活動できる人です。多くの中小企業では、これに該当するのは社長その人だけでしょう。新入社員や外注先が御社のSEOに取り組むなら非常に困難ですが、経営者であるあなたが自分で手がけるなら簡単です。

小規模なローカル ビジネスの経営者は、おそらく、作業の多くを自分で行うことができます。

SEO業者(代理店、コンサルタント)とは| Google 検索セントラル6

Googleは公式ドキュメントで上記引用のように述べ、経営者であればSEOは自分でできると説明しています。あなたが持つ業務上の知識や経験を活かして、あなたの言葉で、見込み客に知恵を授けましょう。そうすれば、見込み客はあなたが持つ様々な知恵を求めて、あなたのサイトを訪れます。

あなたの知恵で賢くなった見込み客は、あなたを信頼し、あなたから買うでしょう。一方で、競合他社のウェブサイトで学んだ見込み客は、競合他社を信頼し、競合他社から買うでしょう。非常にもったいなく、悔しいことです。案ずるより産むが易しです。まずはたった1記事から、いますぐ始めましょう。

中小企業ならSEOは社長が自分でやるのが最善です。社内で最も多くの経験と知識を持ち、社外との接点を持ち、名前を知られているのが社長だからです。社長を超える適任者はいないものと心得てください。

脚注

  1. Trial Exhibit-UPX0004: U.S. and Plaintiff States v. Google LLC – Google presentation: Life of a Click (user-interaction) (May 15, 2017) ↩︎
  2. Google検索品質評価ガイドライン(英語・PDF) ↩︎
  3. ランキング結果 – Google 検索の仕組み ↩︎
  4. Google SearchLiaison on X 7:10 AM · Nov 17, 2023 ↩︎
  5. 有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル ↩︎
  6. SEO業者(代理店、コンサルタント)とは| Google 検索セントラル ↩︎

コンテンツ品質の約束