イギリスの新制限、その中身と理由は? 新型ウイルス対策

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イギリスのボリス・ジョンソン首相が23日、官邸からテレビ演説をし、新型コロナウイルス対策として国民に向けていくつもの制限を発表した。その中身と理由をみてみよう。
新たな制限は?
ジョンソン首相は演説で、以下の発表をした。
- 衣料品店や電気店など「必需品ではないもの」を販売する商店は直ちに閉店となる
- 図書館、遊び場、屋外運動場、礼拝場も閉鎖される
- 3人以上の集まりは禁止される(同居人たちの場合を除く)
- 結婚式や洗礼式は禁止されるが葬儀は認められる
- 公園は開放されたままだが、人々が運動のため外出できるのは1日1回だけになる
ジョンソン氏は、これらの規制が守られない場合は、警察は罰金を科したり、集まりの解散を強制する権限をもつと述べた。
また、友人や同居していない家族と会うことも避けるよう指示した。
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さらに、今後は以下の特定の限定的な場合のみ、自宅からの外出が認められると説明した。
- 「生活必需品」の買い物。できるだけ回数は減らす。可能なら配達サービスを利用する
- 医療目的。ケアしたり弱者を支援したりするとき
- 通勤。ただし「どうしても必要」な場合のみ
これらの措置は3月23日から3週間実施され、再検討される。
なぜ厳しい制限を導入?
英政府はこれまでも、新型ウイルスの感染拡大を防ぐため、外出は食料品や薬の購入や運動など、必要な場合に限るよう指示してきた。
また、外出の際は、他の人から2メートル以上距離を置く行動(社会的距離戦略)を呼びかけてきた。

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しかし、この助言に従わない人が多数存在する。
先週末、公園や広場は多くの人で埋め尽くされた。例えばスノードニア国立公園は、「記憶にある限り最も来園者が多い日」だったとしている。
さらに、イギリス各地で鉄道の運行が減り、ロンドンの地下鉄も本数が少なくなるなか、週明け23日には通勤の人々で列車が混雑した。
イギリスはこれまで何をした?
可能な場合は在宅勤務をするよう国民に強く求めている。また、パブやレストラン、カフェ、劇場などの会場に行かないよう指示している。
ジョンソン氏は20日、それらの施設はすべて閉鎖されるべきだとした。一方、客が商品を持ち帰れる店は営業できるとした。
学校も20日、閉鎖された。ただ一部は、国民保険サービス(NHS)職員など社会的に重要な労働者の子どもの面倒をみるために開校されている。
なぜ距離を置く必要がある?
コロナウイルスは、感染者がせきをすることで飛まつが空気中に放出されて拡散する。これを吸い込んだり、飛まつが付いた物体の表面に触れた後に手洗いをせずに顔を触ったりすることで感染する。
他国と比べるとイギリスは?
多くの国が厳しい制限措置を導入している。
- イタリアは3月9日から全土が封鎖されている。どうしても必要な場合のみ外出が認められる
- ドイツでは3人以上の集会が禁止されている。バイエルン州は完全封鎖を州民に指示した
- アメリカでも厳格な制限を導入する州が増えている。全国民の3分の1が外出しないよう求められている
- オーストラリアは不可欠ではないサービスを中止した。いくつかの州では学校は開いたままになっている

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