ビジュアル系バンド「FEST VAINQUEUR(フェスト ヴァンクール)」が起こした裁判で、東京高裁や知財高裁は、バンドの権利を保護する司法判断を相次いで示した。近年、アーティストやアイドルと、マネジメントを担う事務所の対立が法廷に持ち込まれ、タレント側の立場に立った判決が相次いでいる。事務所優位とされてきた関係が変化しつつある。
「被告は芸能活動に『愛内里菜』の名称を使用してはならない」
2021年5月、大阪市内の芸能事務所がそんな判決を求めて、歌手の愛内さんを訴えた。
愛内さんは1999年5月、こ…