市原研吾、矢島大輔
就職希望者が匿名で使っているSNSの「裏アカウント」を探り出し、その投稿内容を調べて報告するよう、業者に依頼する企業がある。就活生らの「裏アカ」を知りたがる事情は何なのか。
記者は、ネット調査を依頼しているとされる複数の企業に取材を申し込んだ。しかし、取材は断られ続け、「依頼をした事実はありません」と否定する企業も目立った。
あるネット調査会社の幹部は「こそこそ隠れて調べているというイメージがどうしても拭えず、社会的に批判されることにおびえているのではないか」と言う。
そんな中で、経営コンサルタント会社「武蔵野」(東京都小金井市)が取材に応じた。
「面接では自分を見せない人は多い。口がうまい人も。だから『裏の顔が見える』という調査会社の宣伝文句は魅力だった」
同社の採用部門責任者の小嶺淳…