東京オリンピック(五輪)の開会式に作曲担当として参加しているミュージシャンの小山田圭吾さん(52)が、過去に同級生や障害者をいじめていたと雑誌や書籍のインタビューで発言していたとして、16日にツイッターに「謝罪文」を掲載した。

 小山田氏はソロユニット「Cornelius(コーネリアス)」として活動しており、五輪開会式の楽曲の作曲メンバーの一人であることが14日に大会組織委員会から発表されていた。

 小山田氏は音楽雑誌「ロッキング・オン・ジャパン」(1994年1月号、ロッキング・オン発行)で自身の生い立ちを語る中で、同級生をいじめた経験を明かしている。

 さらに書籍「クイック・ジャパン」(95年8月、太田出版発行)で、「いじめ紀行」と題したコーナーの第1回ゲストとして登場。同級生をマットレスで巻いたり段ボールに閉じ込めたりしたことや、マラソンをしていた障害者を嘲笑していたことを語っていた。「これがいじめなのか自分ではわからない。確かにひどいことはした」とも振り返っていた。

 小山田氏は自身のツイッターに公表した文章で「多くの方々を大変不快なお気持ちにさせることとなり、誠に申し訳ございません」と謝罪。「過去の言動に対して、自分自身でも長らく罪悪感を抱えていたにも関わらず、これまで自らの言葉で経緯の説明や謝罪をしてこなかったことにつきましても、とても愚かな自己保身であったと思います」などとした。

 組織委も16日夜にコメントを出し、「小山田氏の過去の発言は不適切だ。一方、本人は発言について反省しており、現在は高い倫理観をもって創作活動に献身するクリエーターの一人であると考えている。1週間後の開会式に向けて、引き続き最後まで準備に尽力していただきたいと考えている」とした。(吉沢英将、斉藤佑介