新型コロナウイルスの感染拡大が続く東京都内の感染状況について、都が専門家による評価に基づいて設定する警戒レベルを4段階のうち最も深刻な「感染が拡大していると思われる」に引き上げることが、都関係者への取材でわかった。15日に開かれる都のモニタリング会議で示される。
14日の感染者数は143人で2日連続で200人を下回ったが、1週間平均の1日あたりの感染者数は14日時点で173・7人に上り、感染が拡大した緊急事態宣言下の最大値(167・0人、4月14日)を超えている。
都関係者によると、専門家は、9日から4日連続で200人を上回ったことや、感染経路不明者の週単位での増加比が前週の2倍近くになっている状況を重視しているとみられる。都幹部の一人は「都民に対してより強い警戒を呼びかけることになる」と話す。
都は7月から週1回のペースで「次の波」への警戒を呼びかけるための新たな指標に基づき、専門家による現状の分析結果を公表している。前回の9日は感染状況は前週より悪化しつつあったが、評価は深刻度が上から2番目の「感染が拡大しつつあると思われる」にとどまっていた。(長野佑介、軽部理人)