アドセンス広告を使うときに必要な「Googleアドセンス狩り」対策に使えるWordPressプラグインをご紹介します。
Googleアドセンスには「アドセンス狩り」という攻撃手段があり、これを受けるとアドセンスのアカウントが失効して、広告配信が止まってしまいます。
自分のブログをアドセンス狩りから守るため、すぐ対策することをオススメします。
アドセンス狩りとは
「アドセンス狩り」とは、Googleアドセンスに対する攻撃や不正クリックのことです。
アドセンス狩りのやり方ですが、第三者が悪意を持って、ブログやサイトに掲載されているアドセンス広告を何回もクリックしたり、ツールを使ってアドセンス広告を連続してクリックなどの方法があります。
Googleは不正クリックを検知すると、アカウントを停止して広告配信をストップします。
また、アドセンス広告コードをそのままコピペして、他のブログや違法サイトに貼り付けると、規約違反となってアカウントが停止されることもありました(現在は対策済み)。
こうした広告コードの不正利用や、不正クリックによって相手のアドセンス広告を停止させることを「アドセンス狩り」と呼びます。
ライバルサイトやブログに攻撃したり、検索で上位表示されるアフィリエイトサイトへ嫌がらせをするなら、これほど効果的は手段はありません。
WordPressのアドセンス狩り対策としては、不正クリックを防ぐプラグイン「Adsense Invalid Click Protector (AICP)」やツール「リサーチアルチザン」を使うという手があります。
アドセンス広告コードの不正利用
Googleアドセンスの広告コードは、ソースを見ると丸見えになっています。
このコードは簡単にコピペできるので、悪意を持った第三者によってアダルトサイトや違法ギャンブルのような規約違反のサイトに貼りつけることも可能です。
Googleアドセンスはこのような規約違反サイト上の広告コード利用を禁止しているので、知らない間にアカウントが失効するかもしれません。
また、丸パクリブログやサイトによるアドセンスコードの不正利用もあります。
記事やhtmlソースを丸パクリして製作されたサイトに広告を表示すると、当然ながらアドセンスの規約違反になるのですが、もし丸パクリされたhtmlソースに自分のアドセンスコードが含まれていた場合は、自分に非がなくても規約違反のサイトに広告を貼り付けたということになります。
パクられた先がアダルトサイトのような規約違反サイトだった場合、自分には非がないのに突然アカウントが失効して、突然アドセンス広告が止まることがありました。
しかし、Googleもアドセンス狩り対策を進めており、現在ではアカウントごとではなくサイトごとに広告を審査しているので、別サイトに広告コードを貼り付けても無効になります。
※ 以前は他のサイトやブログでの広告コード利用を防ぐため、サイト認証が必要でしたが、2018年10月からアドセンスの仕様が変わり、サイト認証は不要になりました。
アドセンス狩り対策プラグイン Adsense Invalid Click Protector
WordPressをお使いの方は、アドセンス狩り対策が簡単にできるプラグイン「Adsense Invalid Click Protector(AICP)」を使う方法もあります。
AICPは何回も広告クリックするユーザーをブロックする機能があり、3時間以内に広告を3回以上クリックしたユーザーは、一定期間サイトにアクセスできなくなります。
また、ブロックされたユーザーの国やIPを記録したり、特定の国で広告表示させない機能もあります。ただし、このプラグインはアドセンスの自動広告には対応していないので注意してください。
スマホやタブレットのアドセンス狩りは防げない
Adsense Invalid Click Protectorはアドセンス狩りを防ぐことができる便利なプラグインですが、モバイルや自動広告の不正クリックを防げない可能性があります。
WordPressのプラグインページ「Adsense Invalid Click Protector」の注意事項には、以下のように記載されています。
スマホやタブレットの広告はクリック入力ではなく、タップによって表示させるため、このプラグインではアドセンス狩りのような不正クリックを検知できないようです。
アナリティクス連携でアドセンス狩りに備える
アドセンス狩り対策として、Googleアナリティクスを使うやり方もあります。
GoogleアドセンスをGoogleアナリティクスと連携させると、広告のクリック回数やページごとの収益を解析することができます。
また、アナリティクスとアドセンスの連携によって、広告のクリック回数が異常に多いアクセス元を見つけることができます。ただし、この方法はユニバーサルアナリティクス(UA)のみ有効です。
※ 2022年10月時点では、Googleアナリティクス4(GA4)とアドセンスはまだ連携できないので、すでにGA4に移行済みの方はユニバーサルアナリティクス(UA)と併用してください。
アナリティクスとアドセンスの連携
では、アナリティクスから広告のクリック回数をチェックしてみましょう。その前に下記の記事を参照して、GoogleアドセンスとGoogleアナリティクスを連携させてください。
参考記事 アドセンスとアナリティクスを連携して記事ごとのアドセンス収益を確認する
アナリティクスの左メニューから「ユーザー」→「地域」→「地域」に進むと「AdSense」の項目があります。
国ごとのアドセンス収益や、広告のクリック数が表示されるので、プライマリディメンジョンを「市区町村」に変更してください。
「AdSenseのCTR」をクリックすると、クリック率が高い順に表示が入れ替わります。ここで明らかに異常なCTRがあれば、アドセンス狩りの可能性が非常に大きいです。
CTRが900%ということは、1ページにつき広告が9回クリックされたということです。通常ではありえない数値なので、誤クリックかアドセンス狩りを疑うべきでしょう。
とはいえ、この程度であれば広告を停止されるほどのペナルティは受けないようですね。
アナリティクスは設定によってアクセス元のIPアドレスを取得できるので、アドセンス狩りの被害を受けた場合の証拠になります。
これをGoogleに提供すると、アドセンス広告停止を解除してもらえる可能性が高まります。アドセンス狩りに備えて、Googleアナリティクスとアドセンスは必ず連携させてください。
サイトの認証でアドセンスコードの不正利用を防ぐ
※ 2018年からGoogleアドセンスの仕様が変わり、ここで解説しているアドセンス狩り対策は不要になりました。この記事は内容が古いのでご注意ください。
アドセンス狩りに遭わないためには、事前に「サイトの認証」を設定しておくことが大切です。
サイトの認証を設定しておくと、許可したサイト以外で表示されたアドセンス広告は無効になるので、悪用や不正利用を防ぐことができます。
では、サイトの認証を設定してみましょう。まずはGoogleアドセンスにログインして、右上の設定アイコンから「設定」をクリックします。
左のメニューから「アクセスの認証」→「サイトの認証」へ進みます。
「自分のアカウントで特定のサイトの広告表示のみを許可する」という項目があるのでチェックを入れると、許可サイト入力欄が表示されます。そこに許可サイトを入力して、保存をクリックすれば完了です。
対象サイトが複数ある場合は、許可サイト欄に一行ずつ入力してください。
サイトの認証 許可サイト入力時の注意点
ここで注意点ですが、URL入力時に http://www や /(スラッシュ) は不要です。また、対象サイトが自前のドメインにぶら下がっている場合は、上のドメインだけを入力します。
いわしブログを例に挙げると、こんな感じになります。上のURLにある http:// と /iwashiblog/ の部分は必要ありません。
例 http://wind-mill.co.jp/iwashiblog/
これを入力 wind-mill.co.jp
なお、サイトの認証はドメイン単位になっています。ぶら下がりのサイト同士に全く関連性がない場合でも、同一ドメインのサイトから攻撃を受けると対処できません。
無料ブログサービス.jp/myblog1
無料ブログサービス.jp/blog22222
例を挙げてみました。上記はどちらも別々のサイトですが、同じブログサービスを利用しています。上から下に攻撃があった場合、ドメインが同一なので許可サイトを設定しても対処できません。無料ブログを使う場合は、大抵このようなディレクトリ構造になっているので注意してください。
Googleアドセンス サイトの認証完了
これでサイトの認証は完了です。こうしておけば、許可サイト以外でアドセンスコードを使われても無効になるので、丸パクリサイトやアドセンス狩りの被害にあうことはなくなります。
あと、アドセンス広告の対象サイトを増やした時は、許可サイトへの登録を忘れないようにしましょう。登録がないサイトは収益の対象にはなりませんよ。
Googleアドセンスの審査に合格してブログに広告を導入してから、多少なりとも収益が得られるようになりました。
ブログやウェブサイトにアドセンス広告を貼り付けるだけで、寝ている間も広告収益が入ってくるのですから、ありがたい話ですよね。
しかし、Googleアドセンスには簡単に広告収益を得られるという便利さの影に潜むリスクがあるので、プラグインなどでアドセンス狩り対策をしておきましょう。