「行」という漢字、どう読みますか?日本人が知らない"日本語の不思議"を名門校・駒場東邦の教師が解説!

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
日本の都があった京都の清水寺
私たちが日常的に使っている漢字には、思いがけないほど深い歴史が潜んでいます(写真:t.sakai / PIXTA)
大人になってから学ぶことが少ない漢字ですが、学び直すことで普段使っている何気ない日本語の中にも深みが出て理解できる世界が広がることがあります。
今回は、東京の名門進学校駒場東邦中学校・高等学校で国語を教えており『一度読んだら絶対に忘れない漢字の教科書』を上梓した小原広行氏に、読み方の不思議について解説していただきました。

音読みは3種類ある

一度読んだら絶対に忘れない漢字の教科書
『一度読んだら絶対に忘れない漢字の教科書』(SBクリエイティブ)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

私たちが日常的に使っている漢字には、思いがけないほど深い歴史が潜んでいます。例えば「行」という漢字、みなさんはどう読みますか?実はこれ、同じ音読みであっても、「こう」「ぎょう」「あん」と、3種類存在するのです。

例えば、「修行(しゅぎょう)」だと「ギョウ」ですよね。それに対して「旅行(りょこう)」や「銀行(ぎんこう)」は「コウ」と読みます。さらに、「行脚(あんぎゃ)」は「アン」と読みます。すべて同じ漢字なのに読み方が違うわけです。また、「京」という漢字を、みなさんはなんと読みますか?「京都(きょうと)」や「東京(とうきょう)」の「キョウ」を思い浮かべた人もいれば、「京浜(けいひん)」や「京阪(けいはん)」の「ケイ」を思い浮かべた人もいるかもしれません。また、「北京(ぺきん(なんきん)」の「キン」を思い浮かべた人もいるかもしれません。

「どうして同じ漢字でこんなに読み方が違うの?」と不思議に思うかもしれません。実はこれは、中国から漢字が伝来した“時期の違い”によって生まれたものなのです。

次ページ日本語の音読みは、大きく分けて次の3種類
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事