近しい関係の捉え方
同じ家に住んでることが多くて、
多くの事を共有してることが多くて、
何年もずっと一緒にいたりする。
それで、相手に対して、あるいは相手に接する自分に対して
知らないうちに ものすごく視野が狭くなってることってあるんじゃないかな、とふと思いました。
そして、印象派の画家たちの中でも スーレやシスレーの点描画のいくつかを思い浮かべました。
初めて彼らの絵を見たときうけた衝撃は忘れられません。
点描画は、誤解を恐れずざっくり言えば、筆で塗る、というより、筆の先をつかって無数の点を重ねて色合い風合いを出しています。
遠くからみたら、例えば、絵から10歩下がってみたらその小さな点をほとんど感じず、
絵全体の風合いや構図の印象をまず感じるのだけれど、
絵から2歩下がったところでは、無数の点がくっきりみえるけれど、全体像は見えにくい。
青空、青い空、に見えていたのが、
近づいてい見たら、青以外の、黄緑とか、オレンジに近い色のドットですらキャンバスにのせられていることに気づきます。青空の構成物の一部が、暖色のドットだなんて。いいかえれば、あの青空のテクスチャーを作るには、あの暖色のドットが必要だなんて、、、近くに行ってみないと知りえないことでした。
言い方を変えれば、
近くだけでその絵を見ていたら、いろんな色のドットに目がいって、全体像をとらえられないから
遠くからその絵を見て感じる 「きれいな青空だな」 という印象は 持てない、という事になります。
近くからも遠くからも見たうえで、
ああ、この青空は、実はあんなふうな構成色なんだ、と分かって上でみると、
絵の感じ方が 全く変わります。
夫婦でいると、そんな感じで、
この家族の中の夫と妻、という なんていうか 自分で勝手に決めた距離感からしか相手も自分の事も捉えてなくて、でも、その事自体にも気づいていない事によって、自ら苦しさや誤解を生んでいる場合もあるんじゃないかな、と感じたのでした。
結婚している2人 といえど
その2人をとりまく状況は刻々と変わっているし
(例えば、子どもが生まれる、とか、両親との距離の変化とか)
個々人の状況もかわってる (仕事が変わる、とか、体調や年齢、感性の変化とか)
必要に応じて、絵を鑑賞するように
自由に自分で”視点”を変えて、時に遠くからビックピクチャーで、
時に近くから細部を、
時に異なる角度から異なる光を当てて
相手の事や、自分たちの事や、その関係の中にいる自分自身のことを捉える事をしながら、いろんな距離感をなかで自由に動きながらその関係を生きる事ができたら、今とは違う風に相手を、相手との関係をとらえたり、新に作っていく事ができるんじゃないか、と思いました。
夫婦、と例として利用して書いてみましたが、
どんな関係にも応用して捉えてみることができると思います。
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