第14回 40歳と行く社会見学
耕作「・・・・・・どこ? ここ・・・」
40「は~い☆ 今日はベッキー先生と一緒に、社会見学に行きましょ~!」
耕作「え? いや、まあいいんですが・・・どこなんですか? ここは?」
40「行けばわかるよ~。れっつご~☆」
デカすぎる鳥居を抜けて・・・
耕作「あっ! 豊臣秀吉だ!」
40「ここは豊国神社っていって、豊臣家をまつった神社だね~。近くには・・・ほら!」
耕作「こっちは加藤清正!?」
40「そう! ここは名古屋の中村公園。豊臣家発祥の地なんだよ~」
耕作「豊臣家の!?」
40「『太閤素性記』によると、豊臣秀吉はここ尾張国愛知郡中村郷中中村・・・つまり現在の愛知県中村区に生まれたんだよね~。加藤清正もここで生まれたんだよ~」
耕作「な、なるほどー」
40「あと、山田まりやの出身地でもあるんだよ~」
耕作「山田まりやも!?」
40「勉強になったでしょ~?」
耕作「まあ・・・・・・でもこれ、農業と全く関係ないですよね? ここは『のうりん』のブログなんで、やっぱ農業の話題っていうか、せめて作品に関係ある話題にしてもらわないと・・・」
40「うふふ」
耕作「な、なにがおかしい!?」
40「まさか、先生が歴史の授業をするためだけにここに来たとでも思ってるのかな~?」
耕作「まだ他にも何かあるんですか?」
40「ついておいで・・・」
公園を抜けると、そこは・・・
耕作「競輪場じゃねえか!!」
40「そうだよ~☆」
耕作「これのどこが作品と関係あるんですか!? っていうか教師が教え子を競輪場に連れて来るとか、ありえないでしょ!?」
40「チッチッチ。あれを見てごら~ん」
耕作「あれ・・・?」
耕作「ああ!? こ、これは・・・どっかで見た絵柄ですよ!?」
40「そう! 実はこの名古屋競輪では『金鯱賞争奪戦』が開催中(2012年3月25日現在)! そして競輪界を盛り上げるためのPRキャラクター『ぴすとちゃん』をデザインしたのが、『のうりん』のイラストレーターである切符先生なんだよ~!!」
耕作「スゲー!! 切符先生スゲー!!」
40「私たちも鼻が高いよね~☆」
耕作「それにしても・・・競輪場って、こんなに明るい感じなんですか? もっとピリピリした感じの場所かと思ってたんですけど・・・」
40「だよね~。まるでお祭りみたいだよね~」
耕作「それに、高校生が入ってもいいみたいですね・・・」
40「入場だけならOKだよ~☆ 今日はステージイベントもいっぱいだから、そっち目当ての人もいっぱい来てるだろうしね~☆」
耕作「(まあでも、教師が教え子を連れてくるのはアウトだと思うけど・・・)」
40「じゃあさっそく、グッズがもらえる『Kドリームス・ブース』へ行ってみよ~!」
耕作「え? グッズとかもらえるんですか?」
40「そうだよ~。先着であのポスターがもらえるんだよ~」
反射してますが、左下にポスターが掲示されてます
耕作「すいませーん。ポスターってまだもらえますか?」
係の人「ありますよ! こちらのQコードを携帯で読み取ってください」
耕作「はいはーい」(ぴすとちゃんのイラストが表示される)
係の人「・・・はい! ありがとうございます。こちらになりますね」
耕作「あの~・・・これ目当てのお客さんとか来てますか?」
係の人「ええ! とてもたくさんの方に来ていただいてますよ!」
40「どうして切符先生にイラストをお願いしたんですか~?」
係の人「やはり、魅力的な絵をお描きになるということですね。他にも何人かの方を候補に挙げさせていただいたんですが、切符先生にお願いすることになりました」
耕作&40「「おお~!」」
係の人「PVアニメも作らせていただいたのですが、切符先生もとても喜んで作業してくださって、いいものができました! 第3レースの前に『ぴすとっ☆』のステージイベントもありますから、ぜひお越しください!」
耕作「すいません。いまさらなんですけど、ここって写真とか撮っていいんですかね?」
係の人「ステージイベントと、あとレース場内はご遠慮いただいています。この辺りなら大丈夫ですよ」
耕作「ありがとうございます!」
係の人「他にも、1000円以上の勝者投票券を買っていただくとオリジナルクリアファイルが、さらに当たり車券をご提示いただくとオリジナルテレホンカードをプレゼントさせていただきます。ぜひレースのほうも楽しんでいってください!」
40「よ~し! 先生ドカンと当てちゃうぞ~☆」
『第1レース』
耕作「そんなわけでレース場内に入ったんですけど・・・すごい人ですね!」
40「そして年配の人が多いね~」
耕作「そ、そうですね・・・ぼくとかメチャメチャ浮いてるんですけど・・・」
40「そうだね~。先生もうきまくりんぐ~☆」
耕作「・・・・・・・あっ! でも家族連れとかもいますね。そんなに浮いてないやー。特に先生は浮いてないやー」
40「殺してやりたいけど、今は第1レースの予想をするほうが先だね~。命拾いしたな小僧」
耕作「え、えーと・・・第1レースなら、この人とかどうですか!? 3番の山田選手! 岐阜県の出身ですよ!?」
40「ダメダメ。先生は結婚も賭け事も堅実がモットーなんだから。ここは一番人気の7番及川選手を筆頭に、7-2-9の三連単で勝負だよ~!」
耕作「ほほう・・・確かにそれ、三連単では一番人気の組み合わせですね。でも倍率は10倍以上だから、勝てばけっこう大きくなりますよね・・・」
40「じゃ、これを1000円分買ってくるね~」
耕作「えっ!? 7-2-9だけですか!?」
40「先生、二股とか好きじゃないから」
∧__∧
( ´∀`)
( O┬O
≡◎-ヽJ┴◎
レース中・・・
耕作「山田選手キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
40「ぎゃあああああああああああああああ!!!!!」
耕作「いやー、終わってみれば3-5-2でした。払戻金は三連単で16,600円ですわ」
40「やまだあああああああああああああああ!!!!」
『第2レース』
40「気を取り直して次に行こう! 恋も賭け事も、切り替えが大切だもんねっ☆」
耕作「で、どうするんですか?」
40「次も一番人気の三連単。1-7-4の一本買いだよ~」
耕作「学習しろよおまえ!!」
40「さあー、負けを取り戻しちゃうぞ~☆」
∧__∧
( ´∀`)
( O┬O
≡◎-ヽJ┴◎
レース中・・・
耕作「で、終わってみれば2-6-1でした」
40「大井いいいいいいい!!! なに横に広がってんだおまえはああああああああああ!!!!!」
耕作「払い戻しは19,350円。1000円で当ててたら約20万円でしたね。外したけど」
40「くぅぅ~~~~!!!」
耕作「ほらほら。ステージイベントに行きますよ・・・」
『あべにゅうぷろじぇくとfeat.佐倉紗織じゃんけん大会』
耕作「そんなわけでステージイベントに来たわけですが、撮影禁止なのでここから先は何もお見せできません!」
40「概要を説明しとくと~、『ぴすとっ☆』の主題歌を歌う佐倉紗織さんが登場してライブをしてくれたり、サイン入りグッズを巡ってじゃんけん大会をしてくれたりしたんだよね~」
耕作「佐倉さんのファンの方々がいっぱい集まって、すごく盛り上がってましたね!」
40「それじゃあせめてPVのリンクだけ貼っておくよ~☆」
『ぴすとっ☆SMILE♪ノンすとっP!!~輝け明日のスター大作戦~』
40「はい! アニメすごいね~☆ うらやましいね~☆」
耕作「ちなみにこの歌はマキシシングルとして発売が決定しているらしいです」
40「先生たちはさっさと負けちゃったけど、じゃんけん大会もすっごく盛り上がったよね~!」
耕作「若者たちに混じって、投票カードを持ったおじいちゃんたちがニコニコしながら参加してるのが印象的だったです。古くからのお客さんも新しいお客さんも、みんなで楽しめていたっていう感じでしたね。おじいちゃんたち、見学してるぼくらにもどんどん話しかけてくれましたし・・・」
40「こうやって新しいファンが根づいていくといいよね~☆」
耕作「ふぅ・・・それにしても、すごい盛り上がりでしたね・・・」
40「ちょっと休憩しようか~」
耕作「いいですね。じゃあ昼飯でも食べましょう」
耕作「ぼくはラーメンを食べて・・・」
40「先生ビール飲んじゃうぞ~☆」
耕作「(休日の昼間から競輪場でビール飲む40歳の女・・・そりゃ結婚できんわな・・・)」
40「そういえば、第2レースの前にもらったクリアファイルを見てみよっか」
耕作「そうですね」(ゴソゴソ)
耕作「コレです」
40「おお~! すごくいい出来だね~!」
耕作「クリアファイルといえば・・・『のうりん』もクリアファイル作りましたよね?」
40「だね~。ストラップもあるよ~」
耕作「そっちもいい出来なんで、みなさんよろしくお願いします!」
『第7レース』
40「さあ! ガソリンも入って頭が回ってきた!! ここで負けを取り戻すよ~☆」
耕作「はあ・・・」
40「先生、よくわかった!」
耕作「何がです?」
40「三連単は当たらない!! 次は二車単でいきます!!」
耕作「いやいやいや! そこは二車複か二枠複でしょ!?」
40「ダメよ畑くん・・・次の第7レースはド本命の3番菊地選手と9番萩原選手の二人で3-9は絶対に不動・・・でも2車複だと倍率は2.2で今までの負けが取り戻せないもの! ここは3-9単で3.6倍を確保! 1000円賭けて3600円だから、当たれば600円の儲けよ!!」
耕作「うーん・・・まあ絶対に当たる自信があるならいいんじゃないですかね? テレカも貰えますし・・・」
40「それじゃあ買ってくるよ~☆」
耕作「本当に当たるのかなあ?」
. ( ゚∀゚ )( ゚∀゚ ) ( ゚∀゚ ) ( ゚∀゚ )
O┬O O┬O O┬O O┬O
( ∩.|( ゚∀゚ ) .( .∩.| ( ∩.|
ι| |j O┬O|j | |j ι| |j
. ∪( ∩.| .∪( .∪
ι| |j
∪
レース中・・・
耕作「当たったあああああああああああああああ!!」
40「ぅおっしゃああああああああああああああああ!!」
耕作「スゲー!! マジで当たりましたね!?」
40「ド本命だったからね~。でもドキドキしたね~☆」
耕作「ぼくはお金賭けてませんけど、それでもすごい興奮しました・・・これは楽しい・・・」
40「で、テレカ貰っちゃいました~☆」
耕作「イエー!」
40「払戻機でお金も戻って来ました! 3600円! 600円の儲けでありんす☆」
耕作「思わず喋り方が別のラノベみたいになっちゃってますけど、やっぱりお金が儲かるのは嬉しいですね!」
40「グッズも手に入れたし、そろそろ帰ろっか~」
耕作「それがいいですね・・・おや?」
40「どうしたの~?」
耕作「先生。あれ――」
『介助犬』
耕作「競輪のイベントなのに、犬がいますよ」
40「あれは介助犬のPRをしてるんだね~」
耕作「介助犬・・・? 盲導犬のことですか?」
40「ううん。介助犬は目の不自由な方じゃなくて、手足の不自由な方の手助けをするワンちゃんのことだよ~。物を持って来てくれたり、車椅子を引っ張ったり
、靴下を脱がせてくれたりもするんだよ~」
耕作「へえ・・・」
40「すいませ~ん☆ 触らせてもらってもいいですか~?」
訓練士さん「いいですよ!」
耕作「これはなんていう犬なんですか?」
訓練士「ゴールデンレトリバーの『オーシャン』、2歳です」
耕作「すごく大人しいですね。ぼく、介助犬のことって全然知らなかったんですけど、何頭くらいいるんですか?」
訓練士「そうですね・・・日本全国に介助犬を必要とする人は1万5000人いるんですが、認定を受けた介助犬は51頭しかいないんです・・・」
耕作「えっ!? そんな少ないんですか!?」
訓練士「ですから、こうやってイベントでPRさせていただいて、少しでも多くの方にご支援・ご協力をお願いしてるんです」
40「・・・わかった! 先生も協力します!」
耕作「えっ!?」
40「今日、ここで稼いだ600円を募金するよ~☆」
耕作「3600円全額寄付するんじゃないのかよ!?」
40「そんなことしたら、帰りの電車賃がなくなっちゃうでしょ~?」
訓練士「ありがとうございます! 見学会も開催してますから、ぜひそちらにもお越しくださいね!」
『社会福祉法人 日本介助犬協会さま』
『登山』
耕作「いやー、今日は知らない世界をいっぱい知れましたねー」
40「でしょ~? 勉強になったでしょ~?」
耕作「はい。単に知らない世界を知れたってだけじゃなくて、なんていうか・・・そういう世界を知ることで、もっと農業のことを意識できるようになった気がするんですよ」
40「どういうことかな?」
耕作「たとえば、競輪場にはすごく年配の方が多かったんです。ほとんど60歳以上みたいな感じで・・・。それって農業と同じですよね? ですから『ぴすとっ☆』みたいな取り組みって、農業にも生かせると思うんですよ」
40「他には~?」
耕作「介助犬のこともそうですよね。人間に役立つ動物を育てることも農業なのに、今までぼくは食べる動物のことばかりに意識が行ってたんです。でもこうやって社会に出てみることで、他の意味で人間に必要とされる動物がいるんだってことがわかりました。ぼくの中で農業の世界がもっと広がったんです」
40「う~~~ん、えらい!!」
耕作「!?」
40「それでこそ先生の教え子だよ~。貴重な休日を潰してまで連れてきたかいがあったよ~☆」
耕作「(もともと予定なんて入ってないくせに・・・)」
40「よ~し! ごほうびに、先生が名古屋で一番有名なお店で夕飯をおごっちゃうゾ!」
耕作「わーい! どこですか? 名古屋で有名なお店っていうと、すき焼きの『スギモト』とか、ひつまぶしの『まるや』とか?」
40「ううん。ここ」
耕作「・・・なんですか、ここは・・・?」
40「マウンテンだよ~☆」
耕作「・・・なんでサボテン栽培してるんですか・・・?」
40「マウンテンだからだよ~☆」
耕作「メニュー多!!」
40「畑くんは何が食べたい~? オススメはパスタだけど~」
耕作「いやぁ、メニューが多すぎて決めきれないっていうか・・・バナナスパとかキウイスパとか、今まで想像すらしたことのなかったメニューがあって混乱しているというか・・・」
40「じゃあ、冬春限定メニューの甘口イチゴスパにしなよ~」
耕作「イチゴ!? まあ・・・よくわかんないんで、それでいいですけど・・・」
40「せ・ん・せ・い・は~・・・『サボテンピラフ』にしよっかな~?」
耕作「えっ!? あのサボテン食うの!?」
40「おっと、これは夏限定か~・・・じゃあ先生は『大人のお子様ランチ』にするよ~☆」
耕作「大人のお子様ランチ!?」
40「じゃじゃ~ん☆ ほらほら、すっごいメルヘンちっくでしょ~?」
耕作「はあ・・・っていうか――」
耕作「こっちのほうが遥かにメルヘンなんですけど・・・」
40「すっご~い! 麺がピンク色だ~☆」
耕作「生クリーム載ってますよ・・・」
40「クリームパスタだってクリーム入ってるでしょ? それより、さっそく食べてみようよ~!」
耕作「・・・うん。甘いっすね」
40「もう匂いからして甘いもんね~」
耕作「なんだろう・・・とりあえず、パスタを食ってる感じはしないですね。お菓子っていうか、ケーキみたいな・・・」
40「あー、外国の人とかこういうの好きそうだよね~」
耕作「奢ってもらっておいてこう言うのもどうかと思うんですが・・・決して美味いものではないです・・・」
40「先生の大人のお子様ランチは普通に美味しいよ~☆」
耕作「はあ・・・」
40「MOTTO☆大人のお子様ランチ」
耕作「食べ物で遊ぶんじゃない!!」
40「あ、クリームこぼれた」
耕作「やめろっつってんだろ!!」
40「いや~、食べた食べた☆」
耕作「なんか・・・お茶とか飲みたい・・・甘くないの食べたい・・・」
40「そんな畑くんのためにぃ~、食後のデザートを頼んでおきました!」
耕作「 な ん だ こ れ 」
40「じゃじゃ~ん! かき氷の『イカスミ』味だよ~!!」
耕作「ないわー・・・氷にイカスミかけるとかないわー・・・」
40「まあまあ☆ 騙されたと思って食べてみてよ~」
耕作「そのまえに量がおかしいだろ」
40「これぞマウンテンって感じだよね~!」
耕作「ったく・・・こんなの美味いわけがな美味い!!」
40「でしょ~? これ当たりなんだよ~」
耕作「えっ!? どうしてこんなに美味いの!? ぼくの人生で食ってきたかき氷の中で最も美味いと言っていいレベルなんですけど!?」
40「いちごとかメロンのシロップと違って、甘みが深いんだよね~。抹茶に近いけど、あんなに苦味がないし」
耕作「黒蜜に近い感じですかね? いや、それにしてもこれは美味いわ・・・」
40「ちょっと量が多くてびっくりだけど、これならペロッと食べれちゃうよね~☆」
耕作「なんか・・・・・・メチャメチャ寒くなってきたんですけど・・・・・・」
40「うん・・・くちびる、紫色になってる・・・」
耕作「・・・中からアイス出てきましたよ・・・」
40「・・・わーい・・・」
完食!! 寒い!!
一日経過しましたが、まだ舌がヒリヒリしてます。
次回更新は4月16日を予定しています。
by thurinus
| 2012-03-26 21:00
| SS
若旦那の中に(袋の中が作者)
以前の記事
2017年 02月2016年 12月
2016年 10月
more...
なかのひと
ライフログ
検索
その他のジャンル
ブログパーツ
最新の記事
第81回 りゅうおうのおしご.. |
at 2017-02-10 20:00 |
第80回 このライトノベルが.. |
at 2016-12-02 19:30 |
第79回 のうりん13特典情報 |
at 2016-10-10 20:00 |
第78回 りゅうおうのおしご.. |
at 2016-09-10 20:00 |
第77回 アニ×サカ!!水戸の陣 |
at 2016-07-20 19:00 |