Copilot BusinessGithub の申請フローを自動化した話
はじめに
ICT統括室の緑川です。(アドカレ11日目です)
このたび GitHub Copilot Business を全社に導入しました。
アカウント管理の業務を丸ごと自動化したので、今回はその紹介になります。
なぜ自動化か
GitHub Copilot Business を新規に導入し、最初の3日間で利用者が400人を超えました。任意利用のサービスとしているため、利用者の高い期待と熱量を感じました。
この規模で運用チームがアカウント管理をすべて手作業で行うことは現実的ではありません。ということで、自動化します。
改めて、自動化の効果を確認すると以下のようになるでしょうか。
- 開発コストは多少かかるものの、半永久的に運用コストを抑えられる
- 申請から登録までのリードタイムが減る(人に依存しない)など、利用者側にもメリットがある
運用チームのユーザー管理
早速ですが、アカウント発行フローは以下のようになっています。
アカウント発行のうち、人の判断が必要なものは ①利用者による利用申請 と ②承認者による承認 だけです。
これら以外の作業を自動化します。自動化のために利用したサービスとその担当範囲は以下のようになります。
SmartDB:申請書の管理、承認者へのメール送信
GitHub Actions:申請書の取得、アカウントの発行、申請情報の保存
Microsoft EntraID : GitHub Copilot の利用者権限の付与
承認者の承認後のフローは全て自動化されているため、承認日の翌日早朝には利用が開始できる状態になります。
※アカウント発行以外に、アカウントの管理や削除も自動化していますが、今回は省略します。また、エラーの監視やその通知、緊急用のフローも整備しています。
利用者の申請
様々なサービスにおけるアカウント発行の申請時に、入力事項が多くて面倒に感じたことはありませんか。社内では表示項目や入力項目の最小化が推奨されています。以下は申請画面のスクリーンショットです。
今回のケースでは、利用申請を新規で発行すると
-
申請者の情報
-
承認者の情報
-
申請日
など、図の青枠が自動で入力されます。
利用者が入力するのは図の赤枠のみです。 ※GitHub Copilot Business の利用対象者の欄
この従業員の情報連携・自動入力補助の機能は、社内で標準提供されているものを活用しました。
ICT統括室の掲げるVisionは「働くを、シンプルに」ということもあり、各種ツールにおいて、余計な作業を減らすための仕組み・機能などが提供されています。
自動で必要なデータをとってくる・利用者に余計なことをさせない、という思想が組織としてあることで、今回のようなシンプルな申請が実現できました。
終わりに
申請の自動化を、無事に実装することができ、ほっとしています。
利用者からは、翌日の早朝には利用可能になることであったり、申請にほとんど手間がかからないことであったりという部分は非常に喜ばれているように思います。
また、運営チームとしても、アカウント管理の工数がほとんど必要ないおかげで、GitHub Universe 2024 で発表された新機能の検証や、他の業務に注力できています。
エンジニアにとって自動化を考えることは当たり前のことかもしれません。でも、それをしっかり実現することは大事だと実感しました。
おまけ(効果測定)
公開できる情報が限られるため、おまけとさせていただきます。
定量的・定期的に効果測定をしたいため、以下の3つの API を利用しています。
GitHub Copilot Business からの提案回数と利用者の提案受け入れ回数、最終更新日時を特によくみています。
全期間のデータが取れるわけではないので、日次バッチで Google Cloud BigQuery にデータを投入して分析に回しています。
※ GitHub Copilot に関連する API はパブリックプレビューの段階であり、将来的に変更が起こりうるとされています。利用の際は各ドキュメントの最新版を参考にしていただければと思います。
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