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月16時間の工数削減! ホテルスタッフ数百人利用、Tayoriで宿泊DXが急加速【株式会社ザ・ビー・ホテルズ・マネジメント】

ホテル業を展開する「株式会社ザ・ビー・ホテルズ・マネジメント」様の導入事例を紹介します。

社名:株式会社ザ・ビー・ホテルズ・マネジメント
業界:宿泊
従業員数: 300名以上
利用開始: 2024年3月
活用機能:フォーム|FAQ|アンケート|AIチャットボット

株式会社ザ・ビー・ホテルズ・マネジメントは、2016年設立のホテル業の会社です。都市型ホテルチェーン「the b hotels(ザ・ビー・ホテルズ)」を、東京都内を中心に全国展開しています。

同社でマーケティング・情報システムを担当する藤崎氏は、なりすましメール(※1)に頭を悩ませていました。Webサイトに問い合わせ用のメールアドレスを掲載していたところ、宿泊客を装ったなりすましメールが大量に届くようになったからです。

※1…スパムやフィッシングで用いられる手法。実在する企業や団体、個人を装った詐欺的な電子メール。

「情報セキュリティの観点で危険な状態にあり、早急に対策が必要でした」藤崎氏は語ります。今回はTayoriの導入背景やツールの選定ポイント、導入後の活用方法などを伺いました。

【目次】

  1. なりすましメール膨大、セキュリティ対策が緊急課題に
  2. スタッフ数百人でTayori利用、サポート対応の“デジタル化”急加速
  3. 月16時間の工数削減! 9割のスタッフが「Tayoriの使いやすさ」評価

なりすましメール膨大、セキュリティ対策が緊急課題に

——御社が運営するホテルチェーン「the b hotels」について教えてください。

「the b hotels」は、ビジネスパーソンや観光客をターゲットにした都市型ホテルです。東京10施設を中心に、交通利便性が高い札幌、名古屋、大阪、兵庫、博多にも展開し、全国で計16施設を運営しています。

コロナ禍以降はインバウンドの急増によって、訪日外国人が主な利用者になりました。例えば、銀座や浅草、大阪などでは、お客様の9割を訪日外国人が占めています。一方で、八王子や三軒茶屋、名古屋などは、オフィス街に隣接しているため、ビジネスパーソンのお客様も依然として多いです。

東京・銀座にある運営ホテル「the b 銀座」。

——Tayori導入の背景にあった「課題」を教えてください。

「問い合わせ対応におけるセキュリティ」に大きな課題がありました。問い合わせ窓口として、各施設のメールアドレスをWebサイトに掲載していたのですが、そこに向けて大量のなりすましメールが届くようになり、対応に悩まされていました。

なりすましメールは少ない施設で週に10件前後、多い施設だと週に30件前後届きました。厄介だったのが、メールにはOTA(※2)で発行された本物の予約番号が書かれており、一見しただけでは真偽の判別がつきづらいという点でした。
※2…Online Travel Agent(オンライン・トラベル・エージェント)の略称。インターネット上だけで旅行商品の取引が完結できるサイト。

例えば、予約番号を示しつつ、「特別な車椅子に乗っているのでそれに合わせた対応をしてほしい」「詳しくは添付ファイルを確認してほしい」というように、あたかもお客様からの要望であるかのように見せかけます。これはファイル展開へと誘導するのが目的で、疑いもせず開いてしまうと、パソコンがマルウェア(※3)に感染したり、個人情報が盗まれたりするリスクがあります。
※3…コンピューターに害を与える悪質なソフトウェアの総称。

支払い方法を現地払いということにすれば、予約番号は決済の有無を問わず発行できてしまいます。そのため、なりすましかどうかの真偽を確かめるには、一つひとつメッセージを送り返信を待つしかありません。

メール1件確かめるのに5〜10分は要し、そのぶん無駄な対応がかさんでいました。なりすましと判別がついたものは迷惑メールの設定をしており、対応する数は減っていきましたが、完全に除くことはできませんでした。また、フィッシング攻撃には細心の注意を払う必要があるため、対応するスタッフに心理的な負担も与えていたと思います。

こうした経緯を踏まえ、まずはWebサイトへのメールアドレスの掲載をやめました。ただ、問い合わせ窓口が電話とFAXだけだと、本来サポートすべきお客様に不便をかけることになります。そこで新たな手段として、全施設に問い合わせフォームを設置することに決めました。

——フォーム作成ツールを導入するうえで、Tayoriを選んだ理由はなんですか?

最大の決め手は「使いやすさ」です。Tayori含め、いくつかのツールを試しに触りましたが、ユーザビリティはTayoriが最も優れていると感じました。洗練されたシンプルなデザインで、ユーザー側・管理者側ともに画面が見やすく、操作方法に迷うことはありませんでした。

当社のようなホテルチェーンの場合、ツールを利用するスタッフは数百人規模に上ります。スタッフのなかにはパソコンの操作に不慣れな者もいるため、ユーザビリティの高さは一番の評価ポイントだったといえます。

セキュリティ対策という緊急課題だったこともあり、導入スピードは爆速でした。価格も安かったので、Tayoriを知ってから約2週間で契約に至りました。

Tayoriのフォーム受信箱。問い合わせのステータス、優先度、担当などが一覧で表示される。

スタッフ数百人でTayori利用、サポート対応の“デジタル化”急加速

——Tayoriの導入はどのように進めましたか?

Tayoriの導入目的はフォームの設置でしたが、折角なのでFAQも作成することになりました。全施設への一斉導入に向けて、早速、各施設のフォームとFAQの作成に取り掛かりました。

まずは、運営本部でフォームとFAQのドラフトを作成し、それをもとに各施設の支配人に微調整を行ってもらいました。ホテルチェーンということもあり、オペレーションの大半は全施設で統一されています。なので、ドラフト段階で内容の8割9割は完成しており、全施設での運用開始はスムーズに進みました。

ツールの定着という点で、カスタマーサクセスの方から提供いただいたTayoriのマニュアルも大変役立ちました。動画で使い方がわかりやすく解説されており、各施設のスタッフもすぐに使い始められました。

Tayoriで作成された「the b 札幌」問い合わせフォーム。

——Tayori導入後、各施設のサポート業務にどのような変化がありましたか?

Tayoriのフォーム機能によって、全施設でサポート業務のデジタル化が加速しました。問い合わせの自動記録やステータス管理、自動返信による一次対応など、デジタルだからこそできる機能を駆使して、業務の効率化を進めています。

例えば、これまでは紙のメモで情報共有を行うことが多かったですが、現在は状況に応じてTayoriと紙をうまく使い分けています。Tayoriでは各問い合わせにメモを残せるので、対応状況の引き継ぎなどスタッフ間の情報共有がとても楽になりました。

——AIチャットボット機能も一部施設で使っているようですね。

はい、TayoriのアップデートでAIチャットボット機能が追加されたので、試しに3施設のWebページに設置しました。

インバウンドの急増によって、宿泊業は人材不足という大きな課題に直面しています。そのため、問い合わせの有人対応を削減できるチャットボットは、業界全体で非常にニーズが高まっています。多分に漏れず、当社もチャットボットを試してみたいと以前から考えていました。

AIチャットボットの設置後、しばらくして利用状況を見てみると、一施設だけで1日200件前後もリクエストが送信されていました。想像以上に使われていて驚きましたね。チャットボットはお客様にとっても便利なツールなのだと実感しました。リクエストに対する正答率がまだ低いので、より精度を高めていき、今後は全施設への設置も検討したいと思っています。

Tayoriで作成された「the b 八王子」AIチャットボット。FAQの内容をもとにAIが回答を導き出す。

月16時間の工数削減! 9割のスタッフが「Tayoriの使いやすさ」評価

——Tayoriの具体的な「成果」を教えてください。

なりすましメールはフォーム経由でも届きますが、数は減少し、併せて問い合わせ対応の効率化も実現できたのは大きな成果です。

なりすましメールが減ったことで、メール内容の真偽を確かめる対応は各施設で月数件ほどになりました。これにより、ざっくり月1時間は時間が浮いたと思います。計16施設で考えると、月16時間の工数削減です。

また、単に時短になったというだけでなく、対応するスタッフの心理的負担を軽減することにもつながりました。なりすましメールへの対策がしっかりされていることで、余計な不安が減り、コア業務に集中しやすい環境を整えられています。

——Tayoriの運用についてスタッフの反応はいかがですか?

スタッフの満足度は高いです! 実はこのインタビューの前に、Tayoriの運用に関する社内アンケートを各施設の支配人向けに行いました。アンケートでは、Tayoriの使いやすさ、問い合わせの引き継ぎ方法、電話の問い合わせ数の変化などを訊きました。

Tayoriの使いやすさについては、回答の9割が問題ないという結果でした。業務用ソフトウェアは往々にして使いづらいものが多く、現場のスタッフから不満の声が挙がることもありますが、Tayoriはおおむね好意的に使われていてホッとしました。

今回の社内アンケートで、Tayoriのアンケート機能をはじめて使いましたが、これもまた良いですね。回答の自動集計とグラフの生成がすぐに行われるので、結果の確認・共有がしやすいです。今後は、お客様の満足度評価を測るアンケートでも使ってみたいと思います。

Tayoriの運用に関する社内アンケート。Tayoriの使いやすさについて、6割が「使いやすい」、3割が「ふつう」と回答。

——最後に、DX化を推進したい宿泊業従事者に向けて、Tayoriのオススメできる点を教えてください。

Tayoriが向いている・向いていないで整理すると、当社のように、フォーム、FAQ、チャットボットをまだ使っていない宿泊施設は向いていると思います。また、問い合わせを電話やメールでしか受け付けていない場合は、対応の効率化が期待できるでしょう。

一方で、宿泊施設向けの予約システムを導入していて、フォームやチャットボットの機能が搭載されていれば、Tayoriは不要だと思います。単純に新たなツールを導入する必要はないですね。

当初、フォームを設置したいという目的でTayoriを導入しましたが、いざ使い始めると、FAQ、アンケート、AIチャットボットなど、他機能の利便性の高さにも気付かされました。カスタマーサポートに必要な機能が安価にまとまっていて、自信を持ってオススメできるパッケージです。

株式会社ザ・ビー・ホテルズ・マネジメント

株式会社イシン・ホテルズ・グループ(親会社)
マーケティング&情報システム本部 マネージングディレクター
藤崎 敏弘氏

会計ソフトウェアの開発およびプロダクトマネージャーを経て、外資系証券会社の資産管理会社に従事し、ホテル統一会計システムと複数の社内システム開発、導入を担当。その後はホテル運営会社のアビリタスホスピタリティやからくさホテル、アゴーラ・ホスピタリティーズ、イシン・ホテルズ・グループ(星野リゾートより出向)、ミナシア各社で情報システム責任者およびマーケティング兼務を経て現職。

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