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次世代ネットワーク制御技術 OpenFlow入門

KADOKAWA/アスキー・メディアワークス

1,760円 (1,600円+税)

OpenFlowでネットワークをプログラミングしよう! ソフトウェアを用いて柔軟にネットワークを制御する新しい技術としてOpenFlowの仕様からプログラミングまでを詳細に解説します。

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内容紹介

OpenFlow の登場は、ネットワーク機器のハードウェアレベルの機能をユーザーに開放することで、今のインターネットの技術およびインフラへのインパクトを最小限に抑えつつ、新しいネットワークの仕組みを実現する可能性を示しています。このOpenFlow には、ネットワーク機器を開発する側と新しいネットワークの仕組みを開発する側の双方にとってメリットがあります。機器を開発する側にとっては、現行の機器が持っているハードウェア機能の一部をユーザーから直接操作できるようにするだけで済みますので、OpenFlow 対応機器を開発するコストは比較的小さくて済みます。新しいネットワークの仕組みを開発する側にとっては、それまで多額の費用をかけて既存のシステムに組み込んでもらう必要があった新しい仕組みを、OpenFlow 対応機器を用いれば自身で環境を構築し、展開し、実運用することができます。こうした特長によりOpenFlowは、ユーザーのニーズに合わせて高度にカスタマイズしたネットワークを比較的低い費用で実現することのできる技術として、多くの注目を集めています。

本書では、このOpenFlow 技術について、そのプログラミングから実際の運用まで、幅広い内容を解説しています。OpenFlow とはどういうものなのかを簡単に知りたい方から、実際に使ってネットワークを構築したい方、さらには新技術の研究開発をしている方など、さまざまな方を対象として執筆したつもりです。本書を1 つのステップとして、皆様が、新しいネットワークの世界を作る助けとなれば幸いです。

(「はじめに」より)

書誌情報

  • 著者: 石井秀治, 大山裕泰, 河合栄治
  • 発行日:
  • 最終更新日: 2013-05-17
  • バージョン: 1.0.0
  • ページ数: 193ページ(PDF版換算)
  • 対応フォーマット: PDF, EPUB
  • 出版社: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス

対象読者

OpenFlowに興味のある人、実際に使ってみたい人

著者について

石井秀治

子供のころ、電子工作、アマチュア無線に夢中になり、珍しい名前というだけで計算機科学科のある大学に入学。修士のときに配属された研究室でインターネットに触れ、BSDカーネルをhackする喜び、それからパケットを送受信する快感に目覚める。その後、某電機メーカに就職し、引き続きパケットと戯れ、IPv6、IPsecのプロトコルスタックの研究開発を行う。2009年にOpenFlowと出会い、2011年から、独立行政法人情報通信研究機構にてOpenFlow/SDNテストベッドRISEの研究開発に従事。

大山裕泰

2002年にMS製の開発環境を買うお金が無くGNU/Linuxを使い始めたのがきっかけでUNIX文化に触れる。2006年アリエル・ネットワーク株式会社に入社。主に同社が開発するグループウェアの開発および同社インフラシステムの開発に従事。2007年からSUSv3互換のフルスクラッチカーネルOnixOSの開発に着手。2008年にIPA未踏IT人材育成発掘事業に採択され、翌2009年に同スーパークリエータを獲得。2010年にOpenFlow技術に出会い、2011年にOpenFlowコントローラJaxon(http://jaxon.onuos.org/)を開発。現在はOSSのフルスタックOpenFlowフレームワークTremaのコミッタとして同プロジェクトに貢献。

河合栄治

1994年にインターネットの世界に初めて触れ、大学の卒業研究でメーリングリスト管理システムを当時情報が乏しかったCGIで作ったのがこの世界に足を踏み入れたきっかけ。その後、奈良先端科学技術大学院大学でJVM(Java Virtual Machine)やWebサーバの実装を通じてシステム実装技術を身につけ、2001年に情報科学研究科博士後期課程修了、博士(工学)取得。その後、同大学で研究と教育の日々を送り、2009年に独立行政法人情報通信研究機構に移り、OpenFlow技術に出会う。現在は、同機構テストベッド研究開発推進センターテストベッド研究開発室の室長として、OpenFlow/SDNテストベッドRISEの研究開発に従事。

目次

はじめに

第1章OpenFlowの歴史

  • 1.1 将来
  • 1.1.1 アプリケーション
  • 1.1.2 仕様
  • 1.1.3 対応機器
  • 1.1.4 SDNとしてのOpenFlow
  • 1.2 実装
  • 1.2.1 OpenFlowスイッチ
  • 1.2.2 コントローラ

第2章OpenFlow:基本編

  • 2.1 従来のネットワーク機器
  • 2.1.1 L2スイッチ
  • 2.1.2 ルータL3スイッチ
  • 2.1.3 まとめ
  • 2.2 OpenFlowの構成
  • 2.3 OpenFlowスイッチ
  • 2.3.1 フローエントリ
  • 2.3.2 テーブルマッチング処理
  • 2.3.3 入力パケットの解析処理
  • 2.3.4 フローエントリのプライオリティ
  • 2.4 コントローラ
  • 2.4.1 OpenFlowプロトコル
  • 2.4.2 非同期メッセージ
  • 2.4.3 スイッチ制御メッセージ
  • 2.4.4 シンメトリックメッセージ
  • 2.5 まとめ

第3章OpenFlow:応用編

  • 3.1 OpenFlowフレームワーク
  • 3.2 Tremaによる「ユーザー定義コントローラ」の作成
  • 3.2.1 Tremaの準備
  • 3.2.2 スケルトンプログラム
  • 3.2.3 ユーザー定義コントローラのビルドおよび実行
  • 3.2.4 スイッチの接続/切断を表すイベント
  • 3.2.5 Packet-Inメッセージの取得
  • 3.2.6 パケットの転送
  • 3.2.7 フローエントリのインストール
  • 3.2.8 複数スイッチにおけるより高度なユーザー定義コントローラ
  • 3.3 まとめ

第4章OpenFlow:展開編

  • 4.1 OpenFlow Island
  • 4.1.1 OpenFlow Islandとは
  • 4.1.2 OpenFlow Islandの構成
  • 4.2 OpenFlow Islandデータプレーンの構築方法
  • 4.2.1 OpenFlowスイッチ間の接続
  • 4.2.2 仮想イーサネット技術
  • 4.2.3 仮想イーサネット技術によるOpenFlow Islandの構築
  • 4.2.4 ユーザー環境の構築
  • 4.3 より高度な(データプレーン非透過な)OpenFlow Islandの構築方法
  • 4.4 OpenFlow Island間の接続
  • 4.4.1 モデル1:コントロールプレーンもデータプレーンも接続しない
  • 4.4.2 モデル2:コントロールプレーンを相互接続するが、データプレーンは非接続
  • 4.4.3 モデル3:コントロールプレーンは非接続だが、データプレーンは相互接続
  • 4.4.4 モデル4:コントロールプレーンもデータプレーンも相互接続する
  • 4.5 まとめ

付録A OpenFlowネットワークの大規模インフラ

  • A.1 RISE/JGN-X(日本)
  • A.2 NDDI/OS3E(米国)
  • A.3 OFELIA(欧州・FIRE)
著者紹介
索引
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