Chic & Sweet * びいず・びい |
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MovieWalkerの「ブロガー限定試写会」に当選し、生まれてこのかた初めて配給会社の(UIP映画)試写室で映画鑑賞。わずか50席の部屋での視聴はコワイくらい臨場感たっぷりでした。
2001年9月11日。あれからわずか5年。今年になって9.11を題材にしたという映画が製作され、上映については激しい賛否両論を呼びながら“遺族から支持” (参考) を受けているということを知り強い関心を持っていました。あの時いったい何が起こったのか。あんな大惨事がどうして起き得たのか・・・ 冒頭から緊迫感あふれるシーンの連続で、体の中を電流が走るような衝撃を幾度となく体感。突然のエンディングは激しい緊張から解放されたある種の安堵感にも通ずる虚脱感、絶望感、etc.が渾然とした複雑な感覚。それは単に「重い」というひと言には納まりきらないもので、110分という時間も全く長く感じませんでした。 当日ハイジャックされた旅客機は全部で4機。うち2機はワールド・トレード・センタービルに、もう1機はワシントンのペンタゴン(国防総省)に激突。4機目のユナイテッド航空93便だけがハイジャック犯の目的地・ホワイトハウスに到達することなく途中で墜落。なぜ「ユナイテッド93」だけが目的を達しなかったのか。93便のフライトレコーダーの記録や遺族などの話をもとに、乗客・乗員40名が極限の恐怖の中でテロを阻止しようと精一杯努力し続けた姿を綴ったのがこの「ユナイテッド93」 見終えてみて、ほんのわずかばかり「何が起こったのか」に触れられた気はするけれど、「どうして起き得たのか」については当然のことながら未だによく分かりません。ともかくハイジャックってあんなに簡単にできてしまうの?!という疑問と恐怖。それがあんな大惨事を引き起こしたのか?!という信じ難い思い。当日米国国内を利用予定の旅客機は数千機だったという。たった4機であれだけの被害。「もし」を考え始めたら湧き上がる恐怖は止めどない。「セキュリティ」って何?そんなものこの世に存在するのか!?テロが起こっても為す術なく為されるが侭に後追いするしかなかった(最新鋭・世界最強。のはずの)「軍隊」って? 93便に乗り合わせた40名の乗員乗客の多くはごく平凡な人々だったに違いない。国家も軍も何ものも何の力にもなってくれない、なり得ない。そんな時に、このごく平凡な民間人が己の恐怖に立ち向かい、自らの死を覚悟して修羅場の機内から愛する人に別れを告げて強く生きるよう励まし、更にはテロに抵抗し被害を最小限に抑えようと勇敢に行動を起こした事実は、私たち「残された人々」へ表現しがたい何物か・・・・「力」を与えてくれたように思えた。出来事の重大さに圧倒されて一筋縄の感想に納まりきらないけれども、多くの人々がテロに巻き込まれ結局は命を落としてしまったことは事実だけれども、それでも、この作品を見たことによって、残された私たちを苛むテロへの恐怖心やテロに対する無力感に打ちのめされていてはいけないという思いが強く残りました。忘れられない一作になりそうです。 #
by tara-a
| 2006-07-20 20:47
| Movies & Books
2010年。治安悪化のために市内から隔離され、いまや完全に無法地帯と化したパリ郊外の“バンリュー13”地区。レイト(シリル・ラファエリ)もこの地区で育った一人だが、彼は街からドラッグを一掃しようとギャングにたった一人で立ち向かっていた。しかし何故だかレイトは警察に逮捕されてしまう。 6ヵ月後、政府のつくった時限爆弾がバンリュー13地区のギャングに盗まれる事件が起こる。爆発までに残された時間は24時間。市内に向けて打ち込まれたら壊滅的な打撃・・・。政府は爆弾奪還をエリート捜査官ダミアンに任命すると共に、案内役としてレイトを指名する・・・・・ 脚本、制作=リュック・ベッソンのこの作品、主演も、ベッソン作品で度々スタントマンとして活躍しているシリル・ラファエリ。まさに公開時コピー通り「NO CG! NO STUNT! NO WIRE!」で、生身を使った驚異的なシーンの連続。心地いいまでの痛快アクションを魅せてくれました! 監督は「トランスポーター」「ダニー・ザ・ドッグ」の撮影を担当したピエール・モレル。どちらも、ほんのり人間ドラマを織り込んだ痛快アクション作品でしたが、こちらも同様に激しいアクション満載の勧善懲悪・愛は勝つストーリー。ヒョエエェェェ~とおののきつつ円満なラストシーンに満足して帰宅の途についたのでした。深い人間ドラマやロマンティック作品の狭間にこういう痛快アクション物を見るというのも、これまた一つの映画の楽しみ方でございます。 #
by tara-a
| 2006-07-16 20:35
| Movies & Books
わたしにとって父子もの映画の決定盤と言えば『北京ヴァイオリン』
号泣レベルの感動ものでした。 それと同じく北京を舞台にしたこの「胡同のひまわり」も少々異なる角度で忘れがたい一作となりました。「北京」に比べると少しほろ苦い、オトナの「親子の絆」が描かれています。 -ストーリー- 1976年の中国。北京の胡同(フートン)と呼ばれる下町に暮らす母子。そこへ文化大革命で強制労働に狩り出されて父親(スン・ハイイン)が6年ぶりに帰ってきた。母(ジョアン・チェン)は夫の帰宅を喜ぶが、9歳のシャンヤン(チャン・ファン)にとっては実の父親とはいえ見覚えのない口うるさい男に過ぎなかった。 父は絵描きだったが、文革の強制労働で手をつぶされてしまい、帰ってきても元の仕事に就くことも叶わず不本意な仕事に甘んじなければならなかった。失意の日々。貧しい生活。しかしシャンヤンに才能を見いだした父は自分の夢を託し、精力を傾けて息子を画家にしようと厳しく仕込んでいく。次第に反発を強めていくシャンヤン・・・・・。 やがて毛沢東の死と“四人組み”の投獄によって文化大革命が終わり、時代は急速に変化していった。そして親子は・・・・ 文化大革命という歴史の爪痕を人生に否応なく刻まれた父と新時代に生きる息子。 少々特殊な時代背景ではあるけれど、「父と息子の葛藤」はいつの時代にあっても普遍的なテーマ。親も子も、それぞれが「その時代」を背負って生きている。違う時代を生きるものには理解しがたい、その時代時代の事情を背負って・・・。ゆえに生じる親と子の軋轢。根底では互いを思いやりながらもすれ違う心、取り返しのつかない頃になってようやく理解できるそれぞれの思いetc.・・・・。 物語は淡々と進行していきますが、ハッと息を呑むようなシーンがいくつかあります。 ひとつは決定的な親子の決裂を思わせるスケートリンクでの場面。 シャンヤンが、今度こそは父の元を離れ独り立ちしようと心に決め、追いかけてくる父を振りきって凍った湖を駆け抜けていた時、氷が割れて父が落ちてしまう。見つめあう2人。そのまま放っておけば父から確実に逃れられる。人生を台無しにした憎い父。しかし、このまま立ち去ったら父は死んでしまうかもしれない・・・・・。緊迫感が走る。 この時のシャンヤンがとった行動、その時の「涙」にとても共感しました。 親の勝手な思惑と振る舞いで振り回される子のやるせない思い。 それでもやはりかけがえの無いたった一人の親。相反する2つの思いの中で葛藤する心。 誰もが「人の子」。このシーンには多くを感じられることでしょう。 一方で、「より深く強い親の思い」 子供に対する親としての思いを正面きって子供に伝えることはとても難しいことだと思う。 子供というのは、親にしてみたら、ある日突然大人になってしまうのかもしれない。 全面的に親の保護が必要な子供時代など無かったように、親の干渉や存在を拒絶する子供の態度は、親にとっては心外そのものだろう。 結婚して画家となったシャンヤンに孫を望む両親。そんな両親に、「いい父親になる自信がない」から子供は欲しくない!と言い放つシャンヤン。“あなたはいい父じゃなかった”と。その言葉を聞いて呆然とする父。しかし、その後、シャンヤンが知った父の本当の思いとは・・・・ 親子が互いに相手を思いやり、相手の心を慮る努力はしていても、結局の所「自分の立場」でものを見てしまいがち。努力をした分空しさをおぼえてしまったり・・・。でもこの映画を見てまだ親になった経験のない私ですが、「親」には長く生きた分だけの子の知らない歴史があり、いろんな思いをしてきているんだなぁ・・・とその人生に思いを馳せ、もう少し親孝行しなくちゃな、なんてしみじみしてしまいました。 みなさまも是非、ご両親に思いを馳せつつご覧くださいね #
by tara-a
| 2006-07-06 23:08
| Movies & Books
自分でも、ほとんど「失踪常習犯のようだ」と感じている今日この頃。もう、ほうと~うにスイマセン。
気まぐれな私に愛想尽かしせず、ほどほどにお付き合いくださいませね 皆様 ところで、今朝久々にブログを書きながらTVを見ていたらウィンブルドン情報が・・・ な、なんと、ウィンブルドン4回戦 杉山愛 対 ヒンギス 昨秋、奇跡の復活を果たした元世界女王のヒンギスに日本の杉山が勝利!!す、す、すごい!! 昨日深夜に放映されていたこの組み合わせはチェックしていたものの、恐らくヒンギスの一方的な試合になるだろうなぁ~とほとんど期待を寄せていなかったのに、杉山が粘りまくって、当初はヒンギスを応援していあ観客が最後はその杉山の粘りに大いなる声援を送って杉山の勝利に終わったそうで・・・・・すごい。感動。見たかったぁ~ ダブルスではなかなかよい結果を出していた杉山だけど、シングルでは久々の快挙 不調の中でも戦い続けて、結果を出す。ものすごい努力と精神力の賜物ですね。 source #
by tara-a
| 2006-07-01 08:20
| News picked up
実は今回、同じ日に2つの試写会が当たってしまい少々悩みました。アジアンビューティ、チャン・ツィイーの「ジャスミンの花開く」とヒース・レジャーの「カサノバ」。 そもそもどちらも見たいとは思っていたのですがそれは無理。評判を探ってみたら、「ジャスミン」の方は親子三代にわたる恋愛物語。騙されても騙されても男に惚れてしまう哀しい女たちの物語・・・・いくらなんでもお馬鹿でしょ、みたいなコメントに影響されて、ハッピーエンドの展開だという「カサノバ」をセレクトしました。 監督は「サイダーハウス・ルール」や「ギルバート・グレイプ」のラッセ・ハルストレム。となれば、心に沁みる物語に仕上がっているのかしらんとの期待も。一方、「ブラザーズ・グリム」「ロード・オブ・ドッグタウン」でのヒースからは連想しがたい伝説の色男カサノバ・・・・。一体どんななの?という感じで興味をそそられました。 ナルシズムが鼻につく中途半端なシリアス物だったらやだなぁと思っていたのですが、意外なことにコメディ・テイスト。ところどころに仕込まれた細かいジョークと少々人を食ったストーリー展開は笑えます。こういうラストでいいの監督?正当派路線放棄?という思いも横切りますが、ラッセ・ハルストレム新境地開く!と言えなくもない・・・・・。(自信なし) ま、自由の悦楽の代名詞だった古き良き時代のジェノバを舞台にした豪華な衣装とセットを堪能し、真実の愛に目覚めたカサノバの恋の顛末をゆる~い姿勢で楽しむのもアリざんす。ゴブレットにレースのハンカチを添えて飲み物をいただたくヒースの伊達男ぶりもなかなか板についていて、こんな役柄までこなしてしまえる彼の器用さをあらためて実感いたしました。 #
by tara-a
| 2006-06-09 22:18
| Movies & Books
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