ドイツの再エネに関するデマへの対応
- kei_sakurai
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なんか「再エネが不安定だから火力が止められずCO2排出量も減らせない」っていう言説をまた見かけたけど、再エネが発電した分は火力の燃料消費を減らせるよ。ドイツ政府が先日新たに立ち上げた可視化サイトとか、その様子がよく分かる。smard.de/home
2017-07-28 07:03:26上記サイトは詳しいけれどちょっと重いので、こちらの方が良いかも。
https://www.energy-charts.de/power.htm
@kei_sakurai もう一点、@murakamiatsushi さんの指摘。2009年はご存じ「リーマンショック」で、ドイツでもエネルギー需要&排出量がポコッと落ち込んだ。umweltbundesamt.de/daten/klimawan… その年を長期傾向を論じる基準に用いるのは、詭弁ね。
2017-07-28 16:14:43典型的なチェリーピッキング。
@kei_sakurai ドイツがCO2削減に苦労してるのは確かで、2020年の目標達成は難しそう。cleanenergywire.org/factsheets/ger… でも減らし続けてるのは間違いないし、一人当たり排出量も日本より少なくなっている。jccca.org/chart/chart03_…
2017-07-28 07:08:02@kei_sakurai ついでに言っておくと、ドイツの一人当たりGDPは日本より多い。ecodb.net/ranking/imf_ng… 経済も好調だ。 jp.reuters.com/article/german…
2017-07-28 07:14:25@kei_sakurai ドイツの排出量削減が遅れている大きな原因となっているのは、化石燃料に対する様々な補助金で、環境省が一覧を出している。umweltbundesamt.de/sites/default/… たとえば石炭に対しては、2010年時点で14億ユーロの補助金が出ていた(P19)。
2017-07-28 07:23:28@kei_sakurai この数字、ECの集計ではもっと多くて、30億ユーロ(2012年)となっている。climatechangenews.com/2014/10/13/eur… また欧州全体では、石炭に対する様々な補助金は100億ユーロに達する。
2017-07-28 07:28:43@kei_sakurai 石炭・褐炭のうち、石炭については補助金が打ち切られることで、2018年にもドイツ国内での採掘が終わると見られている。scientificamerican.com/article/can-ge… 一方の褐炭はまだ業界の抵抗が強い。でもそろそろ褐炭への補助金も、止める必要があるだろう。
2017-07-28 07:37:31@kei_sakurai ドイツじゃ既に太陽光ですら7円/kWhとか、フツーの火力並みのコストになってる(日本よりも日射条件悪いのに!)。blog.livedoor.jp/murakamiatsush… 補助金が無くなれば、褐炭も減っていくだろう。
2017-07-28 07:53:17@kei_sakurai 再エネのコスト低下を受けて、賦課金も2023年頃をピークに、徐々に減っていく見込み(P10)。econ.kyoto-u.ac.jp/renewable_ener… ドイツで「賦課金が減る見込みが無い」などという主張も見かけたけど、それ思いっきりウソだから。
2017-07-28 07:56:00@kei_sakurai ダメ押しで言っておけば、ドイツでは再エネの普及は国全体の経済にとってもプラスになっている(そうなるように色々と調整を重ねてきた)。zsw-bw.de/uploads/media/… 「失敗」などと決めつける方々は、絶対に言及しないみたいだけどね。
2017-07-28 07:59:28@kei_sakurai 一方で日本は、他国に比べて2倍ぐらいの高い買取価格を設定したり、計画の数倍もの導入ペースを続けたりと、ドンブリ勘定状態に。最近は是正の努力が行われているけれど、まだまだ後始末が残っている状況なのも確か。meti.go.jp/committee/kenk…
2017-07-29 07:16:59@kei_sakurai その他、ドイツの再エネの状況についてはこのあたりもどうぞ。フランスとの輸出入とか電気料金とか石炭とか停電とか、主なネタはカバーしてるかと。togetter.com/li/793979 togetter.com/li/1079336
2017-07-29 07:23:14氏名:櫻井啓一郎。産総研にて、太陽電池の研究やってます。 http://ksakurai.nwr.jp