マスコミ各社の世論調査で、国民民主党の政党支持率が立憲を抜き、野党トップにおどり出た。
好評の原因は同党が掲げた「103万円の壁」撤廃にあるとの指摘があるが、自由闊達な記者会見も人気だ。
スタンスの違うフリージャーナリストたちが怒鳴り合う。わざわざカメラの前でお土産を持って幹事長に届けたりする別のフリー記者もいる。
カオス過ぎて羽目を外し、ついには出禁処分となったフリーランスも出た。
同党が配信する記者会見の動画を独自に再編集してYouTubeで配信し、ヒット数を稼ぐYouTuberも少なくない。
政治が注目されるのは好ましいことだ。自・立・国・維・れ・共の中で国民民主の記者会見が図抜けて面白い。
数年前だが、こんなことがあった。タマキンこと玉木雄一郎代表(現在役職停止中)の記者会見での出来事である。
ハブとマングースの間柄に喩えられるX記者とY記者が激しくやり合った。Xさんの言い分としては「Yさんが自分の記事をネット上でフェイクニュースと決めつけた」そうだ。
YさんはXさんの記事がいかに現実認識を欠くかを主張した。
ファインダーを覗くと、XとY両氏をワンフレームに入れて撮ることは可能だった。だが恐くてシャッターを切れないほどの剣幕であった。
だが、タマキンは上手に二人を取りなした。「それはXさんとYさんの考え方の違いだと思います」と言って。両氏とも矛を収める他なかった。
タマキンが学級担任のように見えた。不倫問題でヨレヨレになる前のタマキンは、想像もつかないほど颯爽としていたのである。
自由な雰囲気に溢れていた国民民主党だが、先週、フリーランスの横田一氏に記者会見への出禁を言い渡した。榛葉幹事長によれば「度重なるルール違反があった」からだ。
田中は13日の記者会見で榛葉幹事長に進言した。「(横田氏のケースは)運用で何とかなるのではないか」と。記者会見の終了1分前に横田氏を指名し、氏にルール違反する隙を与えないようにするのである。
野党で支持率トップの国政政党には、寛容さも求められる。カオスあってこそ記者会見に活力も湧く。党の活力にもつながる。
~終わり~