いやいや、
前回のレコードの旅は、多くの方に反応を頂き、ありがとうございます!
今は無事に日常に戻っておりますが、やっぱり、こういった
「日常の外」に出ることは大切ですね・・・おかげさまで良いリフレッシュになりました(^0^)
ブログの更新、そして日々の生活も頑張っていきたいと思いますので、引き続きのご愛顧をお願いいたします!
そんなわけで、通常営業に戻り、夏だった絶対に間違えない作品のご紹介です!!
今回は、あの
「スチャダラパー」のMCである
「ANI(アニ)」さんが作ったとされるミックステープのご紹介です!!
これについては、周辺情報が色々とありますので、その点から紹介をしたいと思います・・・
まず、このテープ、制作者の
「アニさん」と、タイトルの
「サマージャム’95」を読むと、ピーンとくる方もいるかもしれませんね・・・
このテープは、
2014年6月に大阪で開催された「大LB博覧会」というイベントで限定販売をされたテープになります。
このイベントは、LB(=Little Bird Nation)というスチャダラパー関連のアーティスト達の集団が企画したイベントになり、当日はライブやトークイベント、そしてアーティストの私物販売などを行ったそうで、その私物販売の流れでANIさん側から売られたテープだと思われます。
そして、なぜこのテープが作られたかですが・・・これが
洒落がきいており、最高です!!
このテープは、スチャダラパーの名曲
「サマージャム’95」(上記写真のアルバムに収録)の中で、アニさんの以下の歌詞を受けて作られたそうです!
「なーんて言いながらも夏用のテープとかはしっかり作るのよ
『サマージャム'95』なんつって必ず直球のタイトルつけちゃってね」 もー、この曲をご存知の方なら、この「歌詞」が発端なのに悶絶ですよね・・・私も、当時、この情報を聴いた時に悶絶しました・・・
そして、販売にあたっては、
この曲が作られた1995年当時にアニさんが本当に「サマージャム'95」というテープを作っていて、そのマスターテープが見つかったので限定販売します・・・のような形で販売されたそうです(情報元:
グンジョさん)
本当に1995年に作ったか、又は、このイベントのために作ったかは分からないところですが、もー、洒落が利いてて最高ですね・・・アニさんを含め、スチャの皆さんは本当にセンスがイイですね(^0^)
んで、内容ですが・・・もー、日本語ラップの夏クラシックである「サマージャム’95」の世界観を出しつつも、普通にミックステープとして聴いても最高な1本です!
では、以下では「ミックステープ」として作品紹介をしますね!!
まず、選曲面から紹介をしますが、Soul、JazzFunk、RareGroove、Reggaeなど、旧譜ラインを選曲した上で、
全体的にメローでリラックスをした空気感を前面に表現した内容で・・・聴いていて凄い気持ちイイ内容です!
Bボーイ的な表現であれば
「チル」向けな内容で、サマージャム’95の歌詞のイメージに従えば、暑苦しい夜の首都高を、オープンカーでゆったりと風を切りながら疾走する際に、BGMでかかってたら最高なグルーブですね(^0^)
先に結論めいたことを書きますが、作品を出した経緯、そして作品の選曲内容を含め、
アニさんのセンスが「間違えない」ことが分かる内容で・・・かなりヤラれました!
そして、実際の選曲では、1曲目から分かってらっしゃって、
サマージャム’95の元ネタである
「Bobby Hutcherson / Montara」からプレイ開始・・・ズルすぎますね(^0^)
その他にも、正に夏のメロー大本命な
「Kool & The Gang / Summer Madness (Live)」のようなJazzFunk~RareGrooveラインのインスト物から、これも外せない
「Patrice Rushen / Remind me」のようなSoul~R&Bの歌モノなど、とにかく聴いて「気持ちイイ曲」を優しく選曲してて最高です!
それぞれの曲は、いわゆる
「フェードアウト、フェードイン」で選曲してて、パッと聴くとDJミックスはしてないのですが、しっかりと前後のグルーブを考えて選曲し、かつ絶妙なタイミングで次の曲に変えていくので、さながら
「ロフトミックス」での選曲です。
特に、Montanaから始まる
「とてつもなく気持ちいいグルーブ」を大事にした選曲・ミックスが印象的で・・・Summer Madnessのようなド定番の曲でも、曲の本当の良さが伝わる感じが最高です!
また、意外な曲や渋い曲も多く、オーセンティックなReggaeや、コーラスが気持ちいい60年代のSoulなども選曲してて、
選曲の深さも味わえます・・・
個人的にグッときたのが、写真右下の
「Foster Sylvers」で、ド定番なブレイク・クラシックである
「Misdemeanor」はプレイせず、B面にコッソリと収録されたメローソング
「Foster Sylvers / I'm Your Puppet」をチョイスしてきたのにはヤラれました・・・
ただ、コレだけではないんですよ・・・そのド定番の「Misdemeanor」は、A面の中盤ぐらいでナイスなJazzFunkカバーである「Ahmad Jamal / Misdemeanor」としてプレイしています・・・この辺のマニアにしか分からない深さ(?)もあり、本当に素晴らしいです!!
かなりザックリとした紹介になりましたが、こんな蒸し暑い夜が続く季節には最適な一本です!
ホント、これを聴いて、アニさんのセンスの良さわかりました・・・う~ん、なんか
「ウインタージャム’96」も聴いてみたいですね(^0^)
なお、このテープ、割と
日本語ラップ筋での「コレクターズアイテム」として珍重されている部分があり、手に入れようとすると、それなりの
「根性」が必要です・・・
日本語ラップ筋だと、作品の「内容の良さ」の評価ではなく、あくまでも「コレクターズアイテム」として評価されているのが悲しいところですが・・・私としては、こんなに内容が良い作品なら、そのくらい出してもイイかな~と思っています。
うん、Bobby Hutchersonをはじめ、このテープを聴いて「オリジナルのレコを買わされた」んだから、ミックステープとして「本物」ですよ!!
<Release Date>
Artists / Title : ANI (スチャダラパー) 「サマージャム’95」
Genre : Soul、JazzFunk、RareGroove、Reggae・・・
Release : 2014年6月
Lebel : No Lebel No Number
Notice : トラックリストについて
作品にはトラックリストが掲載されていませんが、なんとなく作りましたので、ご参考にどうぞ・・・
なお、A面の最後の方のMighty Ryedersも、Evil Vibrationsではなくて、全然知られてない曲をプレイしています・・・これにもヤラれました!
[Side A]
Bobby Hutcherson / Montara
Quincy Jones / Summer In The City
Kool & The Gang / Summer Madness (Live)
Ahmad Jamal / Misdemeanor
Roy Ayers Ubiquity / Searching
King Errison / Udaka
Rachel Sweet / It's So Different Here
??? / ??? (Reggae 曲が分からず)
Mighty Ryeders / Lovely
Blackbyrds / Dreaming About You
[Side B]
Rotary Connection / Memory Band
Ohio Players / Sweet Sticky Thing
Deniece Williams / Free
Patrice Rushen / Remind me
Minnie Riperton / Perfect Angel
Michael Jackson / I Can't Help It
Foster Sylvers / I'm Your Puppet
The Moments /I've Got To Keep On Loving You
The Lost Generation / The Sly, Slick And The Wicked
Sweet Charles / Yes It's You
Joe Sample / In All My Wildest Dreams
Scha Dara Parr / Summer Jam '95 (Inst) ※もしかしたらMontaraネタの別曲のインストかも?
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<独り言>
こういったことを「タイミングが良い」としたくはありませんが、一応報告です・・・
今回の紹介文でも登場をした上記のレコの演奏者である
「Bobby Hutcherson」さんが今週の14日にお亡くなりになられたそうです・・・
Jazzミュージシャン(ヴィブラフォン奏者)として長きにわたり活動し、影響を受けた方も多いかと思います・・・ご冥福をお祈りします。
ちなみに、不謹慎かもしれないですが、このレコに関する話を一つ入れておきます・・・
先月ぐらいか、
「レアグルーブ系のレコは買うのが難しい」なんてボヤきましたが、その際に
「4連敗している(=結果的に買わず、他の人に買われてしまったこと)」と書いたのが・・・
実はこのレコ「Bobby Hutcherson / Montana」でした(^^;)
結局は、3敗目をしたと思われるレコが、何日か後に行ったら残ってて、これが
「私なりに妥協できる値段と盤質」だったので、購入しました・・・
このレコ・・・というか、
70年代のBlueNoteってコンディションが悪いのが多く、相場が分かりづらいんですよね・・・
ここ最近、今回のMontanaのような、いわゆる「Jazz Funk(BlueNoteであればLAシリーズか?)」も手にとることが増えてきているのですが、視聴をしては「このコンディションで、この値段って、どうなんだろう?」と思い、買わないことが多いんです・・・
値段的には全然買える値段なんだけど、「このコンディションで買っていいのか?」というのが判断できず、中々手が出ないのが現状です・・・
さらに、Montanaについては、かなり高い値段をつけていても盤はそうでもなかったり・・・もー、良く分かりませんでした(^^;)
何名の方が「そうそう!」と頷いて頂けるかは分かりませんが、レコード馬鹿は、日々、こんな
無駄な苦労をして暮らしています・・・すみません・・・
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