最低賃金(時給)がこの秋の改定で、政府目標でもあった「全国加重平均1千円」を超える見通しになった。物価高をふまえて引き上げ額は過去最大となるが、それでも生活に十分な額とは言いがたく、国際的にみても低水準だ。次の目標をどう決めるかが、今後の焦点となる。(三浦惇平、田幸香純)
全国加重平均で41円(4・3%)という過去最大の引き上げ額の目安は、どう決まったのか。
最低賃金を決める際は、「労働者の生計費」「一般的な賃金水準」「企業の支払い能力」という3要素を考慮することが定められている。
議論の舞台となった厚生労働省…