Kaspersky Security Center のライセンス有効期限の誤り
本記事の対象となる製品とバージョンを表示する
- Kaspersky Security Center 15.1 (バージョン 15.1.0.20748)
- Kaspersky Security Center 14.2(バージョン 14.2.0.26967)
- Kaspersky Security Center 14(バージョン 14.0.0.10902)
問題
アクティベーションコードを使用してライセンスを Kaspersky Security Center に追加すると、ライセンスの有効期限とアクティベートした日付が 1970 年になります。そのため、ライセンスを管理対象のデバイスでアクティベートすることができません。ライセンスの追加タスクの処理に長い時間がかかり、エラーメッセージ「サーバーアドレスを変換できませんでした。インターネット接続の設定を確認してください」が表示され失敗します。
原因
カスペルスキーのアクティベーションサーバーへの接続に問題があります。アクティベーションコードを使用して製品をアクティベートする際、ライセンスを再検証するためにアクティベーションサーバーへのアクセスが必要になります。
解決方法
状況に応じて、推奨される方法に従ってください:
- 管理サーバーを使用してライセンスをデバイスへ配布している場合
- ネットワークがインターネットから分離されている、もしくは問題が上記の推奨事項で修正されない場合
- アクティベーションの問題が特定のデバイスでのみ生じる場合
管理サーバーを使用してライセンスをデバイスへ配布している場合
- カスペルスキーのサーバーを外部サービスに接続するための ネットワーク設定 が正しいことを、プロキシサーバーのログか、インターネットへのアクセスを提供しているネットワーク機器を調べて確認します。
- 暗号化されていないネットワークトラフィックの使用が SSL ポートで許可されているかを確認します。
- サードパーティ製のセキュリティソリューションの中で、ディープパケットインスペクション(DPI)、またはトラフィックの復号化と分析の技術(SSL インスペクション)がインフラストラクチャで使用されている場合は、管理サーバーとプロキシサーバーの間の [ 暗号化された接続のスキャン ] が無効になっていることを確認します。
[ 暗号化された接続のスキャン ] が有効になっていると、アップデートのダウンロードは次のエラーメッセージで終了します:「HTTPS 接続を確立できませんでした:TLS エラー(54)。‘/’(Failed to establish the HTTPS connection: TLS error (54). ‘/’)」
アップデートのダウンロードプロトコルを HTTPS から HTTP へ切り替えると、アップデートは正常にダウンロードされます。詳細はこちらの 手順 を参照してください。 - 管理サーバーがアップデートをプロキシサーバーを介してダウンロードする場合は、プロキシサーバーの資格情報 が正しいことを確認します。
この資格情報を使用してブラウザー内で確認できます。 - こちらの 手順 に従ってアクティベーションコードを管理サーバーリポジトリに再度追加しようとする際に、ネットワーク接続エラーがないことを確認します。
- こちらの 手順 に従って、Kaspersky Security Center が、管理対象デバイスでアプリケーションをアクティベートするプロキシサーバーとして使用されているかを確認します。
- こちらの 手順 に従って、管理サーバーのプロパティで設定された、アプリケーションのアクティベーションに使用するネットワークポートが、管理対象デバイスからアクセス可能かを確認します。
- Kaspersky Security Center のバージョンと、エンドポイントデバイスの保護製品のバージョンが サポート対象 であることを確認します。製品を最新バージョンにアップグレードすることを推奨します。
- 管理対象デバイスのネットワークエージェントのバージョンが、管理サーバーのバージョンと同じであることを確認します。
すべての推奨事項を適用すると、アクティベーションは次回の管理サーバーとの同期後に正常に完了し、日付も修正されます。ネットワークエージェントの標準的な同期所要時間は 15 分ですが、30 分待ってから、アクティブ化された全デバイスでこの問題が修正されたことを確認することを推奨します。同期の設定について詳しくは、オンラインヘルプ をご覧ください。
ネットワークがインターネットから分離されている場合
アクティベーションの問題が特定のデバイスで生じる場合
- こちらの 手順 に従って、管理対象デバイスの日付と時刻が正しいことを確認します。
- ネットワークエージェントが管理サーバーに 正しく接続 されていることを確認します。
- 問題があるオペレーティングシステムを再起動して、問題が引き続き発生するかを確認します。デバイスを再起動できない場合は、こちらの 手順 を参照して製品を再起動し、ネットワークエージェントサービスを再開します。
- カスペルスキー製品を管理対象デバイスに再インストールします。
製品を最初にインストールした際に、デバイスの日時が誤っていたことによりライセンスのメカニズムが破損した可能性があります。また、インストールした後でこのメカニズムが別の原因で破損した場合もあります。
アクティベーションに使用するネットワークポートがアクセス可能かを確認する方法
- KSC を開き、[ 管理サーバー ] ノードを選択して [ サーバーのプロパティ ] をクリックします。
- [ 管理サーバー接続設定 ] → [ 追加のポート ] の順に移動します。
- [ アクティベーションプロキシサーバーの SSL ポート ] フィールドで指定されているポートを確認します。
- [ モバイルデバイスのアクティベーション用のポート ] フィールドで指定されているポートを確認します。
- 上のステップのポートへの接続を、次のコマンドを使用して確認します:
ksc.example.com は管理サーバーの完全修飾ドメイン名(FQDN)で、17000 は管理対象デバイスで製品をアクティベートするためのポートです
- コマンドの実行結果を確認し、以下の表の「解決方法」の列に記載されているガイドに従ってください。
エラー / 結果 | 原因 | 解決方法 |
---|---|---|
「˂ksc_name˃ の名前解決が失敗しました(Name resolution of ˂ksc_name˃ failed)」というエラーが発生しました。RemoteAddress 文字列が空です。 |
FQDN 名を IP アドレスに変換できませんでした。 | IP アドレスを使用して KSC 管理サーバーへの接続を試します。
FQDN 名を使用して接続できるようにするには、DNS の名前解決の問題を解決します。 |
「(ksc_ip˃ : ˂console_port˃)への TCP 接続が失敗しました(TCP connect to (˂ksc_ip˃ : ˂console_port˃) failed)」 | ネットワーク可用性に関連する問題が発生しています。 |
ネットワーク機器、オペレーティングシステムのファイアウォール、およびエンドノードのセキュリティソリューションの、トラフィックフィルタリングの設定を確認します。接続を確立するための許可ルールが有効になっていることを確認します。
|
「˂ksc_ip˃ への ping が次のステータスで失敗しました:タイムアウト(Ping to ˂ksc_ip˃ failed with status: Timeout)」 |
管理サーバーから Echo リクエストに対する応答がありません。 場合によってはこのような動作が正常であり、管理サーバーにネットワーク可用性の問題があることを示すものではないことがあります。その場合、コマンドの出力に「PingSucceeded:True」という文字列が存在します。これにより Echo の応答があったことを確認できます。 |
Echo リクエストを使用する診断用に一時的に ICMP プロトコルを有効にすることができない場合は、次の手順を実行します:
|
文字列「TcpTestSucceeded: True」が表示されます。 | 管理者のワークステーションから MMC ポートにアクセスできます。 | 再度、リモートの管理コンソールを使用して接続を確認します。 |
Kaspersky Security Center が管理対象デバイスでアプリケーションをアクティベートするプロキシサーバーとして使用されているかを確認する方法
- KSC を開き、[ ポリシー ] セクションを開きます。
- 目的の製品(例:Kaspersky Endpoint Security for Windows)のポリシーを右クリックし、[ プロパティ ] をクリックします。
- [ 全般設定 ]→ [ アプリケーション設定 ] の順に選択します。
- 南京錠のアイコンが [ 操作モード ] にセットされていて、[ アクティベーションのプロキシサーバーとして Kaspersky Security Center を使用する ] チェックボックスがオンになっていることを確認します。
使用可能なポリシー設定のセットは、管理対象アプリケーションによって異なります。[ アクティベーションのプロキシサーバーとして Kaspersky Security Center を使用する ] オプションは、すべてのアプリケーションで使用可能ですが、別の設定グループにある場合があります。
解決しない場合
問題が解決しない場合は、カスペルスキーカンパニーアカウント 経由でカスペルスキーテクニカルサポートへお問い合わせください。お問い合わせに記載する情報:
- 問題の詳細を説明してください:
- アクティベーションエラーのスクリーンショットを添付します。
- 実行したすべての診断手順を一覧にまとめます。
- この記事で指定されている診断コマンドを実行し、そのコンソール出力のスクリーンショットを添付します。
- アクティベーションエラーが発生したデバイスで、管理サーバーとネットワークエージェントのレベル 4 の同期トレースを収集します。これを行うには、こちらの 手順 を参照してください。トレースの所要時間は、ネットワークエージェントと管理サーバーの同期の所要時間より長くなります。同期の間隔が既定の 15 分に設定されている場合、トレースは 30 分かかります。トレースファイルをお問い合わせの際に添付してください。
- こちらの 手順 を参照して Get System Info レポートを生成します。レポートには、管理サーバーと、アクティベーションエラーが発生したデバイスの Windows イベントログが含まれます。生成したレポートをお問い合わせの際に添付してください。