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ニセモノの良心

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2006年 05月 09日

そふとうえあ特許って何さ?

特許というのは、

第1条 この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。


とある通り、イノベーションを進展させるためにある。
 
 知識というのは古代から、伝承や書物や一子相伝なんかで蓄積してきたものである。
先人たちの知識の上で発明や発見をし、次の代がそれを基に発明し、たまに天才が現れて・・・そうしてここまでやってきた。そして、こうして書くとCivilization史観だ。(早くciv4日本語版でないかなぁ。)

 ただ、知識というのは誰にでも使えるもので、みんなでいくら使っても減らない。
という事は、ただ乗りが一番楽でお得となってしまうので、最初に発明した人の発明損になってしまう可能性がある。
 そこで、発明したものにそれなりの権利を与えたものが「特許権」である。
 このことで、発明者は金銭面他で優遇され、他の人はその人の発明を使うことにより自分でイチから開発しなくてもすむようになり・・・結果、1条の目的のように「産業が発達する」ことになる。みんなハッピー。


 だけど、当然のようにアイデアやビジネスモデルは特許対象にならない。
 例えば、全国個別配達が事業になると看破したヤマトのアイデアを誰が守ってくれた?
 例えば、刺身に最初にマヨネーズつけた奴のアイデアを誰が守ってくれた?



 ところで、地上デジタル波で新しく電子番組表(EPG)のサービスがスタートする。
実はそのEPGの特許をガチガチに抑えている会社がある。

EPG特許の概要

リンク先を読んでいただければ分かると思うけど、、まぁひどい。何故「検索できる」のが特許なのかとか皆目分からない。元に戻って思い出していただきたいのだけど、「アイデアは保護されない」のだ。


 これはEPGだけじゃない。ソフトウェア特許というもの全てに言えることだ。
そもそもプログラムコードは著作権によって保護されている。つまりコード自体は別の法で既に尊重されている。それだけじゃ不十分なのか?僕には保護領域が完全に被っているように思えてならない。どっちかでいいじゃん。

 コードとアイデアの間に、別の何かがあるのか?


特許法2条
>この法律で「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。

これか?んー。

 そのコードとアイデアの間にあるものが僕には見えてこない。完全な門外漢だから実例を思いつかないだけか?そんなものないんじゃないの?
 とりあえずEPGの特許にはそんなものは欠片すらない。なんだか当たり前の機能を実装しているだけに。こんなんで特許取れるの?
 特許庁の電子図書館で照会して全て確認したけれど、まぁ・・・これなら僕にでもでっち上げられそうだ。テレビ局が送り出しさえすれば予約なんざ可能なのは20年前くらいからみんな知ってた。受像機側含めたインフラがついてこなかっただけで。



 百歩譲る。特許だとする。
 そしたら、特許法の目的に鑑みて、これを実現させるためのプログラムソースコードを開示するべきじゃない?でないと後進の人が利用できないじゃん。




 どの道、ここまでガチガチに特許を固められたらもう駄目。テレビ局が独自にこうしたサービスを始めることすら不可能だ。自分とこのデータなのにさ。
 テレビ局にはおとなしく電波にEPGを乗せるしか選択肢はないのだ。


 なさけなや。

by soulwarden | 2006-05-09 03:56 | 疑問


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