2014年 09月 17日
「法律」のせいにするモグリの助産院:水中分娩に出血多量の妊婦を3時間放置? |
お亡くなりになられた妊婦さん(助産師さんでした)のご冥福をお祈りするとともに「悪いことは何もしていない」と開き直っている助産師はサイテーだと思います。
残念ながら、この助産師は嘱託医にも相談もせず、「目視で1~1・5リットルの出血があり、医療機関に搬送すべきだった。色が薄く、当初は血液ではないと判断」して「止血はできた」と考えて、転送が遅れたようですね。
もちろん、この事件のあとも、廃業もせず鋭意、営業中とのことで、「危険」な水中分娩を施行されているようで、利用する方は、そういった体制が不備の助産院は利用しないようにするべきだと思います。
ま、無許可営業27年の助産師にとってみたら、今まで何もなかったから、多少、出血が多くても大丈夫と思ったかもしれませんが、分娩はいつだって死と隣り合わせ。「委託を病院に再三頼んだが断られていた」にも関わらず、大学病院との「嘱託」の契約もないのに「緊急時の嘱託医療機関も確保しないで助産院を経営」し続けてて、中には、「私は元は産科医」といった嘘までついていた上に「法律に問題がある」と他人事のようですから、罪深いこと際限がありません。
↓ここで産んだという方は最初こう知らされていたようです・・・
「この院長自体が元々産科医のベテランなんですが、でも一体何故こんなプロらしからぬ措置を…」
https://twitter.com/museAimi/status/511873463506575361
実態は「無認可」のまま、「助産師」だけで「医師のバックアップなし」の賠償保険も加入していないモグリの助産院でした。
そしてまだ営業中ということが恐ろしいです。
この助産院がなぜ、医療機関ときちんとした嘱託の契約が出来なかったかを考えますと、やはりこの助産師が、教科書的にも海外でも推奨されていない「水中分娩」を積極的に行っていたり、助産師会を勝手に退会する、提携している医師に相談しないなど非常に危険な分娩を行っていて、あまり産科医としては嘱託を引き受けたいとは思えませんね。
この助産院がなぜ、医療機関ときちんとした嘱託の契約が出来なかったかを考えますと、やはりこの助産師が、教科書的にも海外でも推奨されていない「水中分娩」を積極的に行っていたり、助産師会を勝手に退会する、提携している医師に相談しないなど非常に危険な分娩を行っていて、あまり産科医としては嘱託を引き受けたいとは思えませんね。
神奈川県や厚生労働省にはきちんとした取り締まりをお願いしたいところです。
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スポニチ 2014/9/16
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2014/09/16/kiji/K20140916008940800.html
無許可で助産所を開設し、出産時の出血で女性を死亡させたとして、神奈川県警は16日、業務上過失致死と医療法違反の疑いで、相模原市南区の「のぞみ助産院」院長の女性助産師(69)を書類送検した。
書類送検容疑は昨年4月27日、入院中だった相模原市中央区の女性=当時(33)=が次男を出産する際、多量の出血をしたのに必要な措置を取らず、搬送先の病院で同28日に死亡させた疑い。
また1987年2月から神奈川県や相模原市の許可を得ずに助産所を開き、医療法で求められる緊急時の嘱託先病院も2008年4月以降、決めていなかった疑い。
県警によると、昨年4月27日午後11時半ごろ、助産所で水中出産した女性の血が止まらず、助産師は同28日午前2時50分ごろに119番した。「目視で1~1・5リットルの出血があり、医療機関に搬送すべきだった。色が薄く、当初は血液ではないと判断した」と書類送検容疑を認めている。
相模原市によると、のぞみ助産院は現在も開院している。
助産師は16日、助産院で取材に応じ「血は止まっていたと認識している。適切な処置だった」と説明する一方で「女性が死亡したのは自分の力不足だった」とも述べた。「4300人以上を取り上げてきた。今回のような死亡事故はなかった」とし、無許可で開所した認識はないと話した。(以下略)
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【神奈川】助産院長を書類送検 義父「早く病院に連絡していれば…」 神奈川
産経MSN 2014.9.17
http://sankei.jp.msn.com/region/news/140917/kng14091707000001-n1.htm
「のぞみ助産院」で大量出血後に亡くなった主婦が暮らしていた相模原市中央区の自宅で16日、主婦の義父(67)が産経新聞の取材に応じた。
義父は「(主婦は)ママ友から聞き、興味を持った自然分娩(ぶんべん)を楽しみにしていた」と話すと、「当時ベッドは血で真っ赤だったと(息子から)聞いている。もう少し早く病院に連絡してくれたら死ななかったのでは、という思いがある」と肩を落とした。(中略)
女性院長は当時を振り返り、「3時間にやるべきことはあふれていたし、きちんと全て役割を果たして病院に搬送した」と強調。また、医療法違反については、「委託を病院に再三頼んだが断られていた。法人登記に関しても言われたことはきちんとやった。法律に問題がある」と語った。
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【神奈川】産後大量出血の女性が死亡、助産師を書類送検
読売新聞 2014年9月16日
http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20140916-118-OYT1T50099/newstop
出産後に大量出血した女性に適切な救命措置をせず、死亡させたなどとして、神奈川県警は16日、相模原市南区の「のぞみ助産院」を経営する女性助産師(69)を業務上過失致死と医療法違反の両容疑で横浜地検に書類送検した。
発表によると、助産師は2013年4月27日夜、同院で同市中央区の女性(当時33歳)が出産する際、多量の出血を知りながら医療機関で治療を受けさせるなどの迅速な対応を怠り、翌28日朝、搬送先の病院で出血性ショックで死亡させた疑い。また、医療法で定められた市長の許可を受けず、緊急時の嘱託医療機関も確保しないで助産院を経営した疑い。調べに対し「母体の重症例を経験したことがなく、認識の甘さが出た」と話しているという。
捜査関係者や遺族によると、女性は27日午後11時25分頃、第3子となる次男を出産。次男は無事だったが、女性は直後から腹痛を訴え、助産師は28日午前1時頃に出血を把握した。子宮収縮剤を投与するなどしたが医師には相談せず、同2時半頃に血圧低下に気づいて119番したという。
助産所は、法律で嘱託医師(産婦人科)と嘱託医療機関の確保が義務づけられている。ただ、北里大で助産所からの搬送例の実情などを研究し、論文を出した産婦人科医の池田泰裕氏(52)は、「どんな場合に救急搬送するかなど明確なルールがなく、助産所任せになっているケースもある」と指摘する。厚生労働省は、助産所が嘱託医などを正しく定めているか実態調査を進めている。(以下略)
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神奈川新聞 2014.09.17
http://www.kanaloco.jp/article/77727/cms_id/101740
「のぞみ助産院」院長の女性助産師(69)は集まった報道陣に対し、亡くなった女性が出産直後から容体が急変するまでの状況を振り返り、「意識が混濁する直前まで話をしていた。出血をしていたとしても、何の出血かは難しい判断だったが、止血はできたという認識はある。そのとき、やれるだけの救急措置は精いっぱいやっている」などと説明した。
同院長が取り上げたお産はこれまでに4300件以上で、初めての事故だという。今回の事態に「最高のお産をした事実がある。自分に責任がないと言うつもりはないが、悪いことは何もしていない。残念としか言いようがない」と話した。(以下略)
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読売新聞 014年9月17日
http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20140916-119-OYTNT50369/clip
相模原市南区の「のぞみ助産院」で、出産後に大量出血した女性を救急搬送の遅れから死亡させたなどとして、女性助産師(69)が16日、業務上過 失致死と医療法違反の疑いで書類送検された。助産師は医療法に反し、緊急時の嘱託医療機関を決めていなかった疑いもあるが、こうした助産所を行政が把握し きれていない実態も明らかになった。
県警捜査1課などによると、相模原市中央区の女性(当時33歳)は昨年4月27日午後11時25分頃、同院で次男を出産、直後から腹痛を訴えた。
出産時の出血は通常、0・5リットルを超えると危険とされるが、女性は1~1・5リットル出血。しかし助産師は、通常のお産でも出る血液交じりの分泌液と思っていたといい、嘱託医師に相談しなかった。翌28日午前2時半頃、女性の血圧や脈拍を測定して初めて深刻さに気づき、119番したという。
相模原市保健所などによると、同院は2007年3月、医療法の改正に伴い、届け出内容を変更。助言をもらう嘱託医に東京都内の医師、緊急搬送先となる嘱託医療機関に同市南区の北里大学病院を記載した。
しかし、読売新聞の取材に対し、この医師は「月に1度往診に行く程度で、緊急の連絡は一度ももらったことがない」と話し、同大病院も「嘱託された覚えはない」と回答。県警は、緊急時の備えがずさんだったことを重くみて、医療法違反容疑でも書類送検した。
同保健所も今年7月、初めて同院への立ち入り検査を行ったが、それまでは、届け出の記載内容と実態の食い違いを把握できておらず、担当者は「もっと早くに気づき、指導しておくべきだった」と語った。
◇「もっと早く病院に…」
女性の夫(37)は取材に対し、「もっと早く病院に運んでくれていれば……。やりきれない思いでいっぱいです」と胸中を明かした。
「そろそろお産だと思うから、午後2時頃に来て」。助産師に呼び出されたのは本来の予定日の数日前。長男(7)と長女(5)が通う幼稚園の参観日だった。
女性は助産師の資格を持っていた。「せっかくだから助産所で産んでみたい」。いくつかの候補の中から「のぞみ助産院」を選んだ。夫妻にとって3人目の子供だった。
夜8時頃、陣痛が始まった。ぬるま湯をはった組み立て式プールの中での水中出産。約3時間半後、元気な産声が響いた。にっこり笑ってみせた女性はしかし、翌朝、不帰の人となった。(中略)
「助産所の存在が悪いわけではない。でも、安心してお産ができる体制を整え、二度とこんな思いをする人が出ないようにしてほしい」と語った。
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神奈川新聞 2014.09.17
http://www.kanaloco.jp/article/77731/cms_id/101744
「のぞみ助産院」が無許可で開業していた実態に、指導権限を持つ相模原市保健所は今年5月まで気付いていなかった。医療法違反容疑などで捜査していた県警からの連絡で知ったといい、同保健所は「(保健所業務を)県から引き継いだ時から、個人営業だと認識していた」と釈明している。
医療法では、法人など助産師以外の開業は知事か保健所設置市の市長の許可が必要で、有限会社などによる営利目的の開設は認められていない。
同保健所や県警によると、女性院長は1981年、当時の所轄庁だった県に届け出て同助産院を開院。節税対策のため87年に有限会社として届け出たが、県に許可されなかったという。
2000年に県から業務を引き継いだ同保健所は今年6月、助産院に対し立ち入り調査を行って事実確認。助産院は市の指導に従い7月末で有限会社を解散させ、いったん休業した。だが8月下旬に個人としてあらためて開業している。開業届は今月初めに提出されたという。同保健所は「違法状態が改善され、届け出の要件を満たしていれば受け付ける」と話している。
また、のぞみ助産院は死亡事故直前の2013年3月、県内の助産所の大半が加盟する県助産師会(仲かよ会長)を退会していた。
同会によると、日本助産師会が定めた助産師業務ガイドラインに沿って業務の改善を指導したが、この助産院の院長が「改善には応じられない。自分のことで会に迷惑を掛けたくない」とし、13年3月31日付で自ら退会したという。県助産師会は「改善指導の詳しい内容は、個人情報に当たるので明らかにできない」としている。(以下略)
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by skyteam2007
| 2014-09-17 07:30
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