フジミの特SPOT-43重巡洋艦「高雄」を純正エッチングパーツを使用して製作しました。高雄型は、艦橋や煙突周辺の構造物のクリアランスが非常にシビアになっており、製作難易度は高めでした。この製作記では初めて高雄を製作する方の参考になるよう製作のポイントをいくつかまとめてあります。
今回のケースは、WAVEのT-ケース(WM)を使用します。
ネジ止めの持ち手を自作しました。左右のナットはケース固定用で、中央が持ち手固定用のナットです。
甲板パーツを接着して、リノリウム色を塗装します。
A1パーツの側面の歪みがけっこうひどいので、B1の甲板パーツを接着する際には、K4の甲板パーツを仮合わせして、隙間ができないようクランプ等で固定しながら接着して下さい。
順番にエッチングパーツを接着していきます。主砲のエッチングパーツは厚みがあるので、しっかりとパーツの形状に合わせてから接着するようにしてください。曲げ方が不十分なまま接着すると、バネの要領で剥がれやすくなります。あと、主砲については後ろ側は確実にパーツに密着するように注意して下さい。その理由は次に説明します。
あと第3主砲については、砲身の角度の調整が必要になってきますのでまだ接着はしないほうがいいです。
最初の製作ポイントです。エッチングパーツを接着すると第1と第3主砲の後ろ側が第2の台座に干渉してきますので、第1と第3の主砲の差し込み穴を少し広げてオフセットする必要があります。第3主砲は、艦橋とのクリアランスにも注意して下さい。砲身が水平ですと間違いなく入りません。
高雄は通風筒等の甲板構造物が密集しすぎているので、マスキングで塗り分けるのは効率が悪すぎます。リノリウム甲板全体をマスキングして、甲板構造物は筆塗りで塗り分けたほうがよさそうです。
突起ごとがマスキングしますので、隙間が心配な箇所は、マスキングゾルで補強しておきます。
※この段階では艦橋等を接着していない状態でマスキングしてますが、後ほど艦橋等を接着してから軍艦色をまとめて塗装をしてしていますので、マスキングはその段階でいいです。
船体の両サイドに付くカッターです。エッチングパーツを使用する場合は、穴が不要になりますので、パテで埋めておきます。
説明書には塗り分け指示がありませんが、甲板の写真の箇所や内火艇のタンで指定されている箇所を塗装します。あと、写真には写っていませんが艦橋の上部にもタンで塗装する箇所がありますので、忘れずにまとめて塗装しておきます。
説明通りにいくと、主砲の次ぎは中央甲板の組立てとなりE26とE27を接着するようになっていますが、この段階ではまだ接着しないで下さい。
あと、赤丸のK11は接続ピンの受けの穴の位置がおかしいです。ピンをカットしてJ18の探照灯台座との位置関係を確認しながら接着して下さい。
説明書ではステップ7で高角砲を組み立てることになっていますが、E31のパーツは写真のようにD14、D15と接続する構造になっていますので、これらの位置関係を調整しながら接着して下さい。
この辺りから煙突周辺の構造物がごちゃごちゃしてきます。写真を参考にして位置関係を確認して下さい。ちなみに、J3、J2は緊急用の木材です。本当ならタンかセールで塗り分けるのが正解です。
ここまで組み上げて、はじめてE26,27のパーツの位置関係がはっきりします。これらのパーツはこの段階で接着しましょう。ちなみに、E26,27の上にJ13,14のパーツが乗ってきますので、E26,27とK5の位置関係にも注意しましょう。E26,27の飛び出し具合は写真を参考にして下さい。
続いて、艦橋を組立てていきます。
まず、E8,9は少し削らないときれいにハマりません。隙間ができないよう仮組しながら調整して下さい。
D45やD44等は説明だけでは取り付け位置が分かりずらいですが、水平、垂直が基本です。
あと、D47,48は艦橋に対して水平に付くべきパーツですが、これらは少し削る等の調整が必要です。
艦橋、煙突を仮合わせします。
エッチングパーツを使用する場合、赤丸のクリアランスが厳しくなります。艦橋の内側を薄く削ったり、ジャッキステーやラッタルをカットする必要があります。
写真には写っていませんが、艦橋と煙突の位置調整には、K9のパーツも合わせて行ってください。K9もけっこう厳しいです。
位置調整がクリア出来たら、艦橋と煙突とK9は船体に接着してしまってOKですが、接着前に煙突上部を塗装しマスキングをしておくといいかもです。
エッチングパーツの84,87,97はこの段階で組み込むのがいいです。これらのエッチングパーツの上にはJ17やJ22が乗ってきますが、J17やJ22の裏側の三角版のモールドが少し干渉してきますので削る等の調整をしないときれいに付きません。
初めての方ですと、電探やアール部分の手すりの加工は難しいかと思いますが、こればかりは練習あるのみです。
赤丸箇所は、どう頑張ってもエッチングの説明書のようには付きません。手すりをカットしてやる必要があります。
エッチングパーツの28番はマストから詰めて接着して下さい。あと、21番もけっこうギリギリですので、E24,25を接着してからくっつけるように付けるといいです。
リノリウム部をマスキングして軍艦色を塗装します。
機銃関係はファイブスターのエッチングパーツに置き換えました。
高雄を純正エッチングを使用して製作する場合、一番気になるのがマストの太さです。エッチングパーツとのバランスが取れずにすごく目立ったしまいますので、できれば真鍮線に置き換えたいポイントです。ちなみに、製作No.1の高雄をご覧ください。マストの太さがめっちゃ気になります。
真鍮線同士の接着はハンダが必要なイメージがあるかもしれませんが、瞬間接着剤も十分です。ゼリーで仮止めして流し込みで固めれば、けっこう強度が出てくれます。
艦載機は、レインボーのエッチングパーツを使用しました。残念ながら零式水上偵察機はうっかり潰してしまったので、今回は零式三座水偵2機のみとなってしまいました。
純正エッチングパーツの滑走車は単フロート機用しかないので、双フロート機をカタパルトに搭載するには、PM6のパーツを使用する必要があります。忘れずに軍艦色で塗装しましょう。
後部マストも真鍮線に置き換えてあります。置き換えるのは先端部分だけで十分です。
これから、甲板構造を筆塗りで塗り分けていきます。
ホーサーリール、通風筒、内火艇、主砲のキャンバスを塗り分けました。
細かい塗り分けにはエナメル塗料を使用しています。エナメル塗料の利点は、はみ出しても修正が容易なことと塗料の伸びがいいことです。ちなみに、軍艦色はジャーマングレーとニュートラルグレーが1:1で調色できます。
海魂のエッチングパーツを使用して、リノリウム押さえを再現していきます。
艦船模型における極小のエッチングパーツを接着する際には、リノリウム押さえの接着も含め、とても繊細な流し込み作業が必要になってくるのですが、それらの作業を可能にする秘密兵器をご紹介します。
ボインジャーモデルの流し込み用のアプリケーターです。先端の隙間にごく少量の瞬間接着剤を貯めることができます。先端が団子になってきたら、ライターで軽くあぶるときれいになります。
モデラーズナイフの刃でも代用できないことはないですが、こちらは先端が割れているので、流し込みしやすいです。
多少の流し込みのはみ出しは、艶消しコートをすれば分からなくなります。
順番に塗装済みの各パーツを接着していきます。
手すりはこの段階で接着していきます。
探照灯には、レインボーのエッチングパーツを使用してディテールアップします。
これで、組み立て完了です。軽くスミイレをしてから艶消しコートで艶を統一します。艶消しを吹くことにより、はみ出した瞬間接着剤や筆塗りのテカリも分からなくなります。
メタルリギングの0.15号を使用して空中線を張っていきます。
今作の高雄は、過去の高雄製作の経験を活かし、比較的うまく出来たかと思います。
それでは、完成写真をご覧ください!!
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