5日に開かれた新型コロナウイルス感染症対策専門家会議後の記者会見で、委員の高山義浩医師は「(休校で)子どもに大きな苦労を掛けながら、沖縄県外からの感染リスクについて野放しのままでは子どもたちに説明できない」と大人の自覚を求めた。感染拡大を止められるかの瀬戸際で子どもは休校で家にとどめ、大人が飲み会を開いていては示しが付かないとの見解を専門家が訴えた。
会議は県外からのウイルス移入を防ぐため観光客の制限をするかどうかや、医療体制を維持するための取り組みが主題となった。休校は県教育委員会が会議直前に決め、2週間程度という期間の妥当性も議論した。
高山氏は「子どもの感染事例はあるので確かにリスクだが、子どもから広がったことは確認されていない。そういった状況で、引き締めるために学校を閉じる判断をしたのはとても重たい」と述べ、県教委の決定を尊重した。
新年度が始まり、すでに県内各所で職場ごとの歓迎会が開かれている。高山氏は「人が集まらなければウイルスは広がらない。やるべきことは分かっている。県民全体が力を合わせていただきたい」と強調した。