楽天の『福袋おせち』(1万2345円 / 税・送料込)を毎年購入している私が昨年、ついに「上から6番目に高いおせち(4万円相当)」を引き当てた件を読者は昨日のことのように覚えているだろう。あの時は本当に楽しかった……2023年の運をキッチリ使い切った気がしたよ。

そして2024年の大みそか。今年も我が家に福袋おせちが届いた。昨年よりずいぶん小さな箱である。そりゃそうだ、去年が異常事態だっただけなんだから……。

・ところが!!!!

が、しかし。箱を開けた瞬間、私はかすかな違和感を抱いた。

この画像を見て、何か気づくことはないだろうか?


そう……このおせち、ひそかに箸が5本ついているのである。これは「最低でも5人前はある」ことを意味しており、過去の経験則に基づくと、いやがおうにも期待し始めちゃってる自分がいる。

お品書きによると、全51品もの料理が入っているらしい。開封前ではあるが、気になるので先に値段と順位を確認してみちゃおうっと。


京都『味ま野』の3段重『翠柳』……4万8000円!!!!


順位は……


全53種中5位ッ!!!!!!!



・自分の引きが怖い

2年連続4万越えの鬼引き……ってか、一生超えられないかもと思っていた高額当選の壁を1年であっさり更新してしまったことに、嬉しいよりもチョッピリ怖くなってきた。

こちらが『翠柳(すいりゅう)』。言われてみれば4万8000円のツラ構えをしている。先ほどは「小さな箱」とか言ってすみませんでした。

デーンとロブスターが目立つ一の重。数の子や田つくり(イワシの幼魚)といったスター選手がさりげなく下のほうに配置されているあたりに余裕を感じる。

エビ、鮎、肉などが揃った二の重は若年層の支持を得そう。正体不明の変わりダネも多数。

栗きんとん、黒豆、伊達巻きに焼き魚といった古き良きおせちを体現している三の重。どれか1つしか選べないなら私は断然コレだな。

ってことで私に訪れた2024年最後の幸運、年末特番観ながら堪能しちゃいたいと思いマス!



・京都に想いを馳せて

なお昨年引いたおせちも大アタリだったが、当時の記事でお伝えしたとおり “ちょっと風変わりなおせち” である感は否めなかった。「黒豆からコーヒーの味がする」という衝撃の展開を、私は正月が来るたびに思い出しつづけるだろう。


で、今年の黒豆は……

涙が出そうなくらい “普通の黒豆” である。食べた瞬間、私の中のノブ(千鳥)が「これでええんじゃ」とつぶやくのが聞こえた。

子持ち鮎の甘露煮、いくらなんでもウマすぎ。甘すぎず、しょっぱすぎず、どの地方の人もまんべんなく「お上品な味ですね」と食レポしそうなおせち……さすがは京都の料亭。

このよくわかんないヤツも超おいしい。51品のうち3分の1くらいは名前が分からない料理だったけど、本当に全部おいしい。価格、順位、そして味。全ての項目において、私がこれまで食べたおせちの中でダントツのトップであった。買い続けてみるもんだなァ。

「いつか必ず1位のおせち(17万円)を引いてみせる」という誓いを新たに、私の幸せな年末は過ぎていった。念のためお伝えしておくと2025年の楽天『福袋おせち』(海鮮かに処)はすでに売り切れ。興味がわいた人は1年後を待たれよ。


執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.