福岡県の須恵町と飯塚市をまたぐ「ショウケ峠」は、かつて暴走族のメッカだった峠道だ。急勾配と急カーブが容赦なくレイアウトされているうえに地盤も弱いため、大雨や雪などの影響で通行止めになることも珍しくないという。
そんな峠道に、知る人ぞ知る “餃子の名店” があるらしい。なんでも最寄りのJR九郎原(くろうばる)駅から徒歩約1時間の山奥で営業しているにもかかわらず、営業開始と同時に満席となる超人気店なのだとか。さすがに気になったので行ってきたぞ!
・王香
福岡市内から一般道で約50分、ナビの案内を頼りに峠道を進んで行くと、小さな黄色い看板が見つかるだろう。ガチの山奥でひっそりと営業している「王香(ワンシャン)」は、2014年のミシュランガイド福岡・佐賀版にも掲載された名店とのこと。その証拠に……
12時のランチ営業時間ジャストに到着したにもかかわらず駐車場は満車状態。いやマジでスッゲー人気なんですけど。すべての車が餃子を食べるために、ドライビングテクニックを駆使して峠道を走り抜いて来たと思うと胸が熱くなる。
・昼限定の餃子定食
なんとかギリギリ並ぶことなく入店。さっそくメニューを確認してみたところ……やはり気になるのは、昼限定の「餃子定食(780円)」だ。聞けば「スペアリブ」も人気らしいが、今回は餃子のみにスポットを当てたい。ってことで、餃子定食を注文ッ!
すると、注文を確認したおばあちゃんが餃子を1個1個包みはじめましたァァアアアアー! リズミカルにチャッチャッチャッチャッ……全く無駄のない動きだ。完全に職人の技である。餃子マスターの神業を拝見できるカウンター席は有料でもいいかもしれない。
・完璧すぎるパリッジュワ~
15分ほど待ってから、お目当ての餃子定食が登場した。ご飯、味噌汁、高菜の漬物と、見た目カリカリの餃子が15個。いかにも手作りなビジュアルが食欲をそそる。どう考えても美味しいやつじゃないか。
間違いない、こいつは美味しい。
ひと口食べてみると……おいおいおいおいいいいいいいいいい! 美味しィィイイイイイイイイーッ!! 完璧すぎる焼き加減で皮はパリッ。餡はきめ細かで肉と野菜のバランスがパーフェクトである。少し小ぶりではあるが、旨味しっかりでたまらん! ご飯がバクバク進む進む。
15個なんてあっという間だ。途中「スペアリブ」を追加注文しようとも思ったが、外で待っている方もいたので次回の楽しみに取っておくことにした。編集部には餃子を毎日食べる男たちがいるが、彼らの気持ちも少しは分かる。うむ、王香の餃子なら毎日食べられる。
・早めに店を閉めることも
んで最後に、夜は21時までの営業となっているが、おばあちゃんの体調によっては早めに店を閉めることもあるらしい。なので一応、お店に確認してから行くといいだろう。餃子を食べるためだけに山奥へ行く価値は大いにあるから、ショウケ峠の王香は覚えておくように!
・今回ご紹介した店舗の詳細データ
店名 王香
住所 福岡県飯塚市内住2778-3
時間 12:00~14:00 / 17:00~21:00
休日 日曜・木曜
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
▼お店からの景色
▼毎日食べたい