世界の機内食をご紹介する『世界の機内食』シリーズ。今回は、中国の上海市にある虹橋国際空港から河南省の鄭州新鄭空港まで飛行している上海航空(FM)のエコノミークラスの機内食を、画像とともにご紹介したい。
2004年頃、上海航空の国際線に乗った際、中国系航空会社のなかでは機内食がダントツに美味しくて感激したものだ。しかし、同社は2010年、機内食が衝撃的なお味と言われる中国東方航空の完全子会社に。しかも、今回は東方航空とのコードシェア便である。期待と不安が入り混じる機内食は以下の通りだ。
・飲み物は水&水、そして水
上海虹橋空港から鄭州新鄭空港までのフライト時間は約1時間45分だ。他の単距離路線と同様に、食事と飲み物の提供は同じタイミングで行われる。
配布されたのは、箱テュッシュほどの立派な箱を1つとホカホカご飯、ペットボトルの水が1本。飲み物は水のみだ。
箱を開けると、そこにもプリンカップみたいな容器に入った水があった。水&水。かぶった!
・メインは「猪肉飯」
ご飯を見るとシッカリと中国東方航空の文字がプリントされている。かつて、美味しいと感じた上海航空のご飯との再会は叶うことはなかった……。
さて、この日のメニューは「猪肉飯」。中国人の言う“猪肉”とはブタ肉のことだ。それにご飯が合わさるのだから、豚丼みたいなものをイメージしていた。しかし、開けてみると、それは「黒っぽいソーセージ炊き込みご飯」であった。
ご飯、キャベツ、そして中国式ソーセージ。そう、「中国 ソーセージ」でググると「甘い」と出て来るように、中国のソーセージはビックリするほど甘い。
そんなソーセージが入った炊き込みご飯は、かろうじて醤油の香りがするものの、ご飯全体をソーセージの甘さと脂が支配していて、味にメリハリがない。
周りを見ると皆モリモリ食べていたが、個人的にはもう少し塩気が欲しいところ。ちなみに、キャベツだけは異様にシャキシャキしていて、キャベツの味がした。
・炭水化物&炭水化物&お菓子 / カロリーだけは満点★
立派な箱の方には、レーズンパン、オレオ、謎のダイコンの漬物が入っていた。
ビジュアルはタクアンに似ているが、味は少し違う。塩気がなく、甘く、そして唐辛子の辛さがある。そういえば、東方航空のプノンペン〜上海線でも似たような大根の漬物が提供されている。もしかして定番なのだろうか?
ご飯、パン、オレオと、とにかく炭水化物が多い……というか、ほぼそれしかない上海航空・中国国内便の機内食。栄養バランスはさて置いても、カロリー摂取という点では満点。何というか……そう、パワフルだ!
なお、復路の新鄭空港~上海虹橋空港の機内食はどうだったかというと……結論から言うと没有(メイヨー / ない)だった。元々、夜便だったので予定されていなかったのか。それとも、中国国内線でありがちなフライトの大幅遅延により深夜着となったので、機内食が取り消しになったのだろうか。
理由はわからないが、とにかくなかった。しかし、飲み物の提供はあり、ジュースやコーヒーなど選択肢が増えていた。
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
▼上海航空
▼異様に甘いソーセージご飯
▼余談だが、中国のオレオは種類が豊富で美味しい