もういくつ寝るとお正月~♪ 2011年もすでに師走に入り、デパートやコンビニエンスストアでは「おせち」の予約受付を開始している。そう、もうお正月まで1カ月を切っている。正月といえば、おせちと並んで欠くことができないものが「雑煮」だ。家によって、または地域によってその調理方法が異なっているのだが、雑煮の全国分布をわかり易く紹介している地図が注目を集めている。その地図を見ると、全国で食べられている雑煮の実態が一目でわかるのだ。

この地図は、お正月を題材にした日本の食文化を伝える「日本のお正月~お雑煮をめぐる物語~」に紹介されているものである。これは伝承料理研究家で食文化研究家の奥村彪生(あやお)先生が手がけたものとのことで、日本列島の雑煮文化圏が詳細に記されている。

雑煮には大きく分けて、以下の分類があるようだ。
 
・ 丸餅文化圏
・ 角餅文化圏
・ すまし文化圏
・ 赤味噌仕立文化圏
・ 白味噌文化圏
・ 小豆汁文化圏
 
このほか、「餅焼く」、「餅煮る」、「あん餅を煮る」など、地域によって味付けはさまざま。これらは京都と江戸、どちらに影響を受けたかによって異なっているそうだ。さらになかに入る具材も、里芋、豆腐・焼豆腐・凍豆腐、鶏、塩ブリ、塩鮭など、バラエティに富んでいる。地域の特産品や、参勤交代の影響によって独自の味が誕生したものと思われる。

いずれもその人が生まれ育った味が、一番おいしいと感じるはず。年末年始に帰省されるという方は、馴染みの雑煮を食べるのを楽しみにしているのではないだろうか。

参照元:日本のお正月~お雑煮をめぐる物語~